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高橋文哉、めるる、山之内すず…『オオカミ』出演者の“その後”の光と闇

高橋文哉、めるる、山之内すず…『オオカミ』出演者の“その後”の光と闇の画像
高橋文哉(写真/Getty Imagesより)

 ABEMAで2017年から始まった恋愛リアリティショー『オオカミくんには騙されない』シリーズ。つい先日はシーズン13となる『花束とオオカミちゃんには騙されない』がエンディングを迎えたばかりだが、6月11日からはNetflixに場所を移して新たな『オオカミちゃんには騙されない』が始まる。

 サイバーエージェントの2021年の発表では〈日本の10代・20代女性の70%以上が視聴するABEMA開局以来不動の恋愛番組(※自社調べ)〉と謳われていたが、とにかく10~20代女性の視聴層が厚いことで知られる人気番組で、出演者も同年代が中心。俳優やモデル、歌手、格闘家などが揃い、今や若手タレントの登竜門的番組ともなっている。

 『オオカミ』シリーズは人狼ゲーム的な要素があることが他の恋愛リアリティ番組と異なる点だが、同シリーズの転機となったのは、2018年夏の『太陽とオオカミくんには騙されない』(シーズン4)だろうか。この『太陽オオカミ』から、「太陽LINE」「月LINE」や、出演者による共同作業、脱落者発表の際の打ち上げ花火の演出といった、『オオカミ』シリーズに欠かせない盛り上げ要素が導入された。

 この『太陽オオカミ』といえば、高橋文哉めるる(生見愛瑠)が出演していたことも記憶されるシーズンだ。今や俳優として活躍し、7月には主演映画『交換ウソ日記』も公開される高橋だが、出演当時は「男子高生ミスターコン2017」でグランプリを受賞した17歳の高校生で、まだまだ幼い雰囲気が強かった。これまで付き合った人数は「9人」と答えるなど序盤はややチャラめな空気も感じさせ、今の落ち着いた洗練されたイメージとのギャップに驚くファンもいるかもしれない。この当時はまだ舞台デビューを踏んだばかりで、俳優としては駆け出しも駆け出しといったところだったが、翌年に『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)で主演を務め、一気に知名度を拡大。2021年は『最愛』(TBS系)で吉高由里子の弟役を好演、そして昨年は『君の花になる』(同)で主演の本田翼の相手役を演じ、劇中ボーイズグループ・8LOOMとしての活動でさらに人気が過熱している。

 めるるもまた、高橋と並んで『オオカミ』出身者の中でも一二を争う成功を収めた。16歳ながら「Popteen」専属モデルとして活動しており、すでに見た目が完成されていた印象で、めるるの場合は今とさほど雰囲気は違わない。やはり『太陽オオカミ』をきっかけに人気・知名度が増しためるるは、2020年に『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)で期間限定レギュラーを務めたあと、翌年から正規レギュラーになるなどバラエティを中心にブレイクを果たした。特にここ最近は女優として開眼し、『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』(TBS系)『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)にゲスト出演したほか、現在は清野菜名、岸井ゆきのと共に『日曜の夜ぐらいは…』(テレビ朝日系)でメインを務めている。いずれもバラエティで見せる姿とは違い、陰のある役どころを好演しており、今度は女優としてブレイクしそうな気配。いずれドラマか映画で高橋と一緒になれば「ふみめる共演」と大きな話題になりそうだ。

仮面ライダー、スーパー戦隊俳優を多く輩出

 高橋が『太陽オオカミ』後に仮面ライダーになったように、『オオカミ』シリーズは(ABEMAとテレビ朝日の関係性もあって)仮面ライダーシリーズと縁がある。

 2017年夏の『真夏のオオカミくんには騙されない』(シーズン2)に出演していた内藤秀一郎は、当時21歳のモデルだったが、翌年俳優デビューを飾り、2019年放送の『腐女子、うっかりゲイに告る。 』(NHK)で小野役を好演したのに続き、2020年に『仮面ライダーセイバー』に主演。この『セイバー』に仮面ライバーブレイズの新堂倫太郎役で出演していのは、第1シーズンの『オオカミくんには騙されない』(2017年冬)に出演していた山口貴也だ。前年が高橋主演の『ゼロワン』だったことで、2年連続で『オオカミ』出身者がライダーとなったと話題にもなった。

 2021年冬の『恋とオオカミには騙されない』(シーズン9)に出演した杢代和人は、ダンス&ボーカルグループ「原因は自分にある。」のメンバーとしても活躍中だが、昨年の『仮面ライダーギーツ』で仮面ライダーバッファの吾妻道長を演じた。一方、2018年の『仮面ライダージオウ』に仮面ライダーゲイツの明光院ゲイツを演じた押田岳が2020年夏の『オオカミくんには騙されない』に出演するという逆転現象も起こっている。

 無論、テレビ朝日のスーパー戦隊シリーズとも縁があり、2018年夏の『太陽オオカミ』に出演していた当時モデルのきいたは2020年に本名の駒木根葵汰に改名、翌年『機界戦隊ゼンカイジャー』で主演を務めた。今年1月期の『星降る夜に』(テレビ朝日系)でピンク髪の“チャーリー”という突飛な役を演じていたことを記憶している人も少なくないだろう。2021年冬の『恋とオオカミ』に出演していた俳優の樋口幸平は、翌年『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』で主演している。“逆輸入”パターンもあり、この『ドンブラザーズ』でイヌブラザー役だった柊太朗は今春の『花束とオオカミには騙されない』に出演。2019年に『騎士竜戦隊リュウソウジャー』でリュウソウブルーを演じた綱啓永も、その後2021年冬の『恋とオオカミ』に出演した。なお、綱は昨年の『君の花になる』で高橋文哉と共演し、8LOOMのメンバーでもあった。

 俳優として活躍している『オオカミ』出身者はほかにも、現在『unknown』(テレビ朝日系)に出演中の曽田陵介(2020年冬の『月とオオカミちゃんには騙されない』出身)、放送中のNHK連続テレビ小説『らんまん』にも出演が決まっている井上想良(2021年冬の『恋とオオカミ』出身)、Mr.Children・桜井和寿の子として話題となり、今秋放送の『アオハライド』(WOWOW)でドラマ初主演となる櫻井海音(2020年夏の『オオカミくんには騙されない』出身)などなど挙げたらキリがない。

 俳優以外でも、2019年冬の『白雪とオオカミくんには騙されない』(シーズン5)にはInstagramをきっかけにモデルとして芸能活動を始めたばかりの山之内すずが出演。またこの『白雪オオカミ』に出ていたダンサーの網代聖人は、さまざまなグループを経て今年、SKY-HI率いるBMSGが送り出すグループ「MAZZEL(マーゼル)」のSEITOとしてメジャーデビューを飾っている。BMSGといえば、ラッパーのNovel Coreは2020年冬の『月とオオカミちゃんには騙されない』に出演後、同年10月にBMSGに移籍した。竹内涼真の実弟として知られる竹内唯人は、2019年夏の『オオカミちゃんには騙されない』に出演後、歌手としてデビュー。着実にキャリアを積んで今年4月に(MAZZELと同じ)ユニバーサル ミュージックからメジャーデビューを果たしている。

 ただ、当然ながら『オオカミ』に出たからといって成功が約束されるわけではない。『オオカミ』出演後に『仮面ライダーセイバー』に出演を果たした山口貴也だが、その後の俳優活動はかなり乏しく、昨年4月から務めていた『よるのブランチ』(TBS系)レギュラーもこの3月で終わり、事務所の後輩に席を譲っている。『幸せ!ボンビーガール』(日本テレビ系)の「上京ガール」として注目され、2020年から本格的に芸能界入りを果たした川口葵は、女優志望だったものの、『恋とオオカミには騙されない』(2021年冬)出演後も『おるおるオードリー』の番組内ドラマくらいしか出演作は見当たらず、グラビア活動が中心のようだ。2017年夏の『真夏のオオカミ』に出演していた俳優の田川隼嗣は、その後フジテレビの月9ドラマ『監察医 朝顔』で医学部生役として準レギュラー的ポジションを勝ち取るなど順調そうに見えたが、残念ながら2021年に芸能界から引退してしまった。

 11日から始まるNetflix版には、これまでHina、Takiと2名が『オオカミ』シリーズに出演してきたガールズグループ「FAKY」からMikakoが出演。ほかにも2016年の『動物戦隊ジュウオウジャー』で主演を務めた中尾暢樹や、2020年の『仮面ライダーセイバー』に仮面ライダーストリウス役で出演していた古屋呂敏、2017年の『宇宙戦隊キュウレンジャー』でカメレオングリーン役だった大久保桜子、『PSYCHO-PASS サイコパス 3』『呪術廻戦』といったアニメのオープニングテーマを手がけてきたWho-ya ExtendedのWho-ya、元RISEライト級王者の白鳥大珠などがズラリ。なかには“俳優志望”の23歳もいるが、このNetflix版『オオカミちゃんには騙されない』から飛躍を遂げるのは誰になるだろうか。

宇原翼(ライター)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

うはらつばさ

最終更新:2023/06/11 07:00
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