妻夫木聡の日曜劇場は鬼門? 『Get Ready!』不評…「B級」「厨二病感すごい」との声も
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妻夫木聡主演のTBS系日曜劇場『Get Ready!』が不調だ。
妻夫木演じる孤高の天才執刀医ら、多額の報酬と引き換えに手段を選ばず患者の命を救う正体不明の闇医者チームを描く同ドラマ。そのあらすじや、妻夫木演じる「エース」の本名が波佐間(はざま)永介であること、エースの髪が右半分が白いなど、手塚治虫の名作『ブラック・ジャック』(秋田書店)をほうふつとさせるとして(ブラック・ジャックの本名は間〈はざま〉黒男)、いい意味でも悪い意味でも注目されていた。
1月8日に放送がスタートすると、初回の世帯視聴率は10.2%、個人視聴率6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。15日の第2話では世帯10.9%、個人6.6%と微増するなど、“視聴率”上は好調に見えるが、評判があまりよくないのだという。
「前期の『アトムの童(こ)』が世帯の全話平均で9.58%と久々に2桁を切ってしまったため、その影響も多少はあるのでしょうが、日曜劇場はもともと固定の視聴者層がついており、初回で10.2%は同枠としてはかなり低い印象。妻夫木主演、藤原竜也共演で、『救命病棟24時』シリーズ(フジテレビ系)の飯野陽子や、『全裸監督』シリーズ(Netflix)の山田能龍らによる共同脚本ということで放送前の注目度はそれなりに高かったはずなのですが……。しかも蓋を開けると、視聴者からは『日曜劇場ってこんなにチープな感じだっけ』『10数年前のドラマみたい』『深夜ドラマのノリ』『厨二病感がすごい』『設定とか名前が恥ずかしい』『変な仮面のせいで真剣に見れない』など、不評の声が数々上がっています」(テレビ誌記者)
正体不明の闇医者チームは、謎の仮面をかぶって姿を見せることから「仮面ドクターズ」などと呼ばれており、彼らは「エース」「ジョーカー」「クイーン」「スペード」といった通称で呼び合っている。彼らのアジトは古臭さのある“近未来”のデザインとなっており、こうした設定やビジュアルが「ひと昔前のマンガっぽい」「ニチアサっぽい」などと言われているようだ。
「また、ストーリーや演出についても微妙なところ。妻夫木演じるエースは、報酬の額ではなく、『生き延びる価値があるのか』で手術をするかどうかを判断するという設定なのですが、手術をするかどうかの基準が曖昧で、患者が心を入れ替えたり、実は汚いことをしていた裏に大きな目的があったことがわかると手術OKになるという展開。“医療ドラマ”ではなく“ヒューマンドラマ”を謳っているため、結局のところ、患者の“改心”や“実は志のある人だった”というシーンがポイントになっているものの、これがたいして盛り上がらない。医療ドラマではないためか手術シーンも申し訳程度で、全体的にダラダラしている印象です。
演出も、『ケイゾク』『池袋ウエストゲートパーク』『TRICK』(TBS系)などの堤幸彦監督ですが、三石琴乃の占い師が出てくる場面などは“らしさ”が感じられるものの、全体的に話とかみ合ってない感じがしますね。最先端の医療技術を誇る闇医者チームは、AIがサポートする近未来的な手術室をもっており、AIへの指示が英語という設定に則ってなのか、手術が決まるとエースが『Get Ready!』と口にするという決め台詞があるのですが、これがまた『寒い』と不評です。ストーリー、演出、ビジュアルともにB級感が強いことが『日曜劇場っぽくない』と受け止められる要因でしょう。カンテレ制作・フジテレビ系放送の草彅剛主演『罠の戦争』のほうが日曜劇場っぽいなんて声もありますよ」(ドラマ・映画ライター)
そうした不評は、ネットの反応からもうかがえる。自局の『王様のブランチ』が毎週発表している「TBSつぶやかれた番組ランキング」では、1月9日~15日週で早々にトップ10圏外(10位は2229ツイート)に。見逃し配信TVerのランキングでは、同じく日曜に放送される日本テレビの『ブラッシュアップライフ』が常に『Get Ready!』の上をいくようになったとも指摘されている。
「今や日曜ドラマの話題の中心は、従来のNHK大河ドラマらしからぬ作風で賛否を呼んでいる松本潤主演の『どうする家康』か、“バカリズム脚本の最高傑作”との呼び声も上がっている安藤サクラ主演の『ブラッシュアップライフ』です。特に『ブラッシュアップライフ』はバカリズムらしい会話劇と伏線回収の脚本が絶賛されており、勢いを感じます。人生をやり直すという、このところ定番化しつつある“タイムリープもの”と言えますが、たまごっち、タイルシール、プロフィール帳、ゲームボーイアドバンスなど平成の流行が描かれるため、“世代”の視聴者が反応し、関連ワードが続々トレンド入りする現象も起こっていますから、『Get Ready!』があまり話題になっていないのとは実に対照的ですね」(前出・テレビ誌記者)
妻夫木の日曜劇場といえば、2004年放送の『オレンジデイズ』こそヒットしたが、16年ぶりに日曜劇場の主演を務めた『危険なビーナス』(2020年)は、初回の世帯視聴率が14.1%を記録したものの、不評のあまり回を追うごとに右肩下がりとなり、最終回直前の第9話で8.7%まで下げてしまった。
一部報道では、藤原竜也は、日本テレビの土曜22時枠での1月期主演ドラマをオファーされていたものの、事務所の“同期”である妻夫木との久々の共演のためにこれを断ったとされている。今ごろ『Get Ready!』を選んだことを後悔していないといいが……。
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