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『真犯人フラグ』視聴率失速で2クール連続放送が危うい? お得意の”仕掛け”発動なるか

『真犯人フラグ』視聴率失速で2クール連続放送が危うい? お得意の”仕掛け”発動なるかの画像
ドラマ公式サイトより

 西島秀俊が主演を務める日本テレビ系連続ドラマ『真犯人フラグ』が視聴者の吸引力を失い、早くも息切れ気味だ。14日には第5話が放送されるが、これまでの視聴率は下降の一途を辿っている。第1話の平均世帯視聴率は8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、その後は7.2%、7.3%、7.0%と右肩下がりで、6%台に突入しそうな雰囲気も漂っているのだ。

 愛する妻子の失踪を機に、世間から疑惑の目を向けられる主人公・相良凌介(西島)が、追い詰められながらも真実を知るために闘う姿を描く同ドラマ。同局で2019年に放送してヒットした『あなたの番です』の制作陣が再集結し、総勢30名以上の豪華キャストを揃え、年をまたいでの2クール放送と、話題性は十分。初回は、謎だらけの登場人物に不可解な出来事、ハラハラドキドキさせるシーンが多く、ラストも衝撃的で、SNS上の考察も盛り上がるなど視聴者を惹きつけていた。

 だが、先週放送の第4話までを見ると、疾走感に欠け、やや中だるみしている印象を与えているようだ。初回のラストで身元不明の冷凍遺体が送られてきたのは衝撃だっだが、その後は娘の靴やスマホ、妻の結婚指輪、息子のサッカーボールとただ持ち物が見つかるのみ。次々に事件が起こるというわけでもなく、ただただ凌介が、世間の声や上司、凌介を犯人だと決めつけるYouTuberらによって追い詰められていく。視聴者からも「毎回相良がボコボコにされるだけで、話あんまり進まない。無理して2クールにしなくて良かったんじゃない?」「2クールやる意味がまだわからない」などと厳しい声も数多く噴出している。

 1クールのドラマであれば、第4、5話ともなると中盤に差し掛かり、ストーリーが加速していくところだろうが、『真犯人フラグ』は2クールあるためまだまだ序盤。西島をはじめキャスト陣の演技は見応えがあり、数々の謎が散りばめられて1話ずつはおもしろいのだが、これが来年の春まで続くのかと考えたときに、展開の遅さにもどかしさが募ってしまう。そろそろ何か大きな展開が起きなければ、脱落者は増える一方だろう。

 ただ、日テレとしても2クールやるにはやはり何か意図があるはずだ。『あな番』では前編のラスト第10話でヒロインが殺されるという禁じ手のような衝撃的展開があり、後半はガラリと趣向を変え「反撃編」としてスタート、視聴率は最終話までグングンと上がっていった。おそらく『真犯人フラグ』も2部制となっていて、前編のラストには驚きの大どんでん返しが待っているのではないだろうか。低視聴率と揶揄されても、制作陣はまだまだこれからと余裕しゃくしゃくにほくそ笑んでいるかもしれない。どんでん返しの仕掛けが発動し話題を呼べば、弱まっていた“吸引力”が復活し、視聴率の上昇に繋がるだろう。

 「先が長すぎる」と今は息切れ気味の人も、そう考えれば前編のラストが楽しみになるかもしれない。来年の春に迎える最終回の前に、きっと最初のピークがあるはずだ。どんな衝撃的な展開が待っているのだろうか。第5話からはそこへ向けてぐんぐんと上り詰めていくストーリーとなることを期待したい。

■番組情報
日曜ドラマ『真犯人フラグ』
日本テレビ系毎週土曜22時30分~
出演:西島秀俊、芳根京子、佐野勇斗、桜井ユキ、生駒里奈、柄本時生、柿澤勇人、長田成哉、坂東龍汰、迫田孝也、田中哲司、宮沢りえ ほか
主題歌:Novelbright「seeker」(UNIVERSAL SIGMA / ZEST)
音楽:林ゆうき、橘麻実
企画・原案:秋元康
脚本:高野水登
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:鈴間広枝、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
演出:佐久間紀佳、中島悟(AX-ON)、小室直子
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/shinhannin-flag/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/11/14 19:00
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