阪神、日本一の二軍首脳陣“大量流出”の非常事態とその事情
#阪神タイガース
今シーズン二軍のウエスタン・リーグで優勝、ファーム日本選手権でも優勝したプロ野球・阪神タイガースだが、2軍コーチ5人が今期かぎりで退団することが明らかになった。11月2日早朝に一部メディアで報じられたが、同日午後に正式発表された。
退団となったのは、清水雅治野手総合コーチ、山田勝彦バッテリーコーチ、中村豊外野守備走塁コーチ、平野恵一打撃コーチ、高橋健育成コーチの5人。高橋育成コーチ以外は過去、一軍での指導経験もあり、今シーズンは二軍で若手選手を相手に指導をおこなった。
矢野監督が陣頭指揮する一軍は、今期セ・リーグ2位と惜しくも優勝することはできなかったが、下支えした二軍の指導者が大量離脱するとなれば穏やかではない。プロ野球OBは「事情はそれぞれで異なる」として次のように話す。
「清水野手総合コーチは矢野監督を中日の選手時代から可愛がった先輩。矢野監督は30年以上前の恩義をずっと感じていたようで、監督就任と同時に、阪神に縁もゆかりもなかった清水氏を楽天から引き抜きました。ところが清水コーチの八方美人な立ち振る舞いに周囲は難色を示した。最初は一軍ヘッドコーチでしたが、その責任に見合う助言が一切できなかった。今年も契約だったとはいえ、東京五輪野球日本代表コーチを務めるなど課外活動も多かった。矢野に呼ばれ、矢野に捨てられた格好です」
他のコーチはどうか。
「山田コーチは2013年、当時の和田監督時代に呼ばれて古巣復帰。指導には定評があったので、今後は他球団の指導者として復帰する可能性も考えられます。中村コーチは中日ドラゴンズの二軍コーチが内定。こちらは出身の大阪・上宮高校の先輩、西山秀二氏が同球団の一軍バッテリーコーチ入りしたことで相談相手として声をかけたともっぱらです。高橋育成コーチは金本知憲前監督時代、枠が埋まらなかった二軍投手コーチとして広島東洋カープの後輩として引っ張られた。こちらもお役御免といったところです」(同上)
平野コーチは5人の中で最年少の現在42歳。福留孝介(中日ドラゴンズ)、糸井嘉男(阪神タイガース)らと近い世代だが、2016年から指導者に回った。グラウンドを離れると現役選手さながらのファイターぶりは有名だが……。
「コロナ禍前の話ですが、2月のキャンプ中に内緒で車を運転し自損事故を起こしたとの情報が回ったことがありました。もちろん、キャンプ中の運転、レンタカーを借りることは禁止されています。夜の盛り場が大好きで寝坊したことは数知れず。呆れた球団は二軍コーチの途中から遠征に行かせないようシフトを組んでいました。今回の退団は首を切られた同然です」(スポーツ紙運動部記者)
浮き沈みが激しいプロ野球界。たとえ日本一になっても、一寸先は闇のようだ。
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