阪神・佐藤輝に囁かれる「藤浪化」「高山化」の懸念
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阪神のゴールデンルーキー・佐藤輝明が大スランプから一向に抜け出せない。連続打席ノーヒット記録は9月29日の広島戦で「54」まで伸び、野手の歴代最長記録を更新。かれこれ1カ月半もヒットが出ていないことになる。
昨年のドラフトで4球団から1位指名を受け、地元・阪神に入団。前半戦だけで20本塁打を放ち、虎党を歓喜させた“サトテル”だが、チームが優勝争いをするなか、完全にお荷物と化してしまっている。
「佐藤は開幕から快調に飛ばしていましたが、前半戦だけで三振は121個。『あまりにも粗すぎる』という指摘は、『のびのび育てろ』という声にかき消されていましたが、8月以降の成績はひどすぎます。8月末から9月上旬の9試合では19打席で15三振と、ヒットどころかバットにも当たらない状態。矢野監督も流石に2軍降格を命じましたが、23日の1軍復帰以降も20打席ノーヒットで、ヒットが出そうな気配はまったくありません」(週刊誌運動担当記者)
長いシーズンを戦えば、良い当たりが野手の正面に行ったり、苦手な投手との対戦が続いたりすることもあるが、いくらなんでも「54」は長すぎる。気の早い虎ファンの頭には、過去の悪夢がよぎり始めている。
「阪神は長らくドラフトの抽選に弱く、クジを外し続けてきましたが、2012年に藤浪晋太郎をクジで引き当てると、2015年も高山俊を引き当て、藤浪は高卒で10勝、高山は新人王と見事な成績を収めました。しかし藤浪は4年目以降、成績は急降下し、制球難という迷路に迷い込んだまま。高山に至っては、まともに活躍したのは1年目だけで、今やクビも囁かれるような状況です。
これは阪神が抱える構造的な問題と言わざるを得ません。というのも、阪神は関西では絶対的な人気を誇る球団。注目度は並大抵ではなく、若手選手が調子を崩すと、監督はもちろんコーチまで批判の対象になるので、あれやこれやと指導して選手をこねくり回し、そこにOBや評論家まで加わって、一気にダメになってしまう例が後を絶ちません。過去には、高校時代に140km台の球を投げていたのに、フォームをいじられてメチャクチャになり、球速が120km台まで落ちて寂しく辞めていった選手もいます」(フリーの野球記者)
ただ、過去の記録を紐解くと、あの名バッターたちも無安打の闇に落ち込んだ時期はある。
「シーズンの連続打席無安打記録は佐藤が更新しましたが、シーズンをまたいだものでは、ロッテの守備職人・岡田幸文の59打席無安打という記録があります。このほか、名球会入りを果たした荒木雅博(中日)は2016年に47打席無安打を記録しましたし、世界のHR王・王貞治は35打席無安打、安打製造機と呼ばれた張本勲は26打席無安打を経験。つい先日も丸佳浩(巨人)が25打席無安打でしたし、大谷翔平(エンゼルス)も昨年、20打席無安打のスランプにハマりました。
これらの無安打記録を見ると、1本ヒットが出ると、憑き物が落ちたようにポンポンとヒットが打てるようになるもの。54打席ヒットが出なくても1軍で使ってもらえるのも大物の証拠でしょう」(スポーツジャーナリスト)
いっそ“100打席連続無安打を目指す”くらいの図太さが大切かも?
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