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『ハコヅメ』は“お仕事版『銀魂』”? ギャグとシリアスの緩急がハマるかがヒットの鍵

『ハコヅメ~たたかう! 交番女子~』公式サイトより

 戸田恵梨香×永野芽郁の豪華W主演で注目される、水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)がいよいよ7月7日、放送を迎える。

 原作は漫画雑誌「モーニング」(講談社)で連載中の人気作『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』。漫画が原作となる場合に注目されるひとつのポイントは「再現度」となるが、役者陣のビジュアル面で言えば、今回の『ハコヅメ』はSNS上などでもすでに評価が高い。藤(戸田恵梨香)や川合(永野芽郁)の主演2人だけでなく、「ハコヅメのキャスト、ほぼ原作通りでビックリ」「再現度100%で期待度上がってきた」と、登場人物全員に文句のつけどころがないようだ。特に藤の同期である源誠二(三浦翔平)については「三浦翔平、まじで源部長の髪型でスゴっ」と驚きの声が上がっている。

 肝心のストーリーがどのようにドラマ化されるかは放送を見てのお楽しみだが、原作は基本的にコメディ漫画だ。ドラマ放送を前に発売された「モーニング」31号に掲載された160話では、永野芽郁が主演した連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)や戸田恵梨香主演の『SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~』(TBS系)などキャストを思いっきり意識したパロディを散りばめながら、ストレートな下ネタも入れ込む『ハコヅメ』らしい回となっていた。

 こうした原作のテンションを「お仕事漫画の皮をかぶった『銀魂』」と表現するファンもいる。『銀魂』は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されていたSF時代モノのギャグ漫画だ。基本的には笑いをベースにしながら、時折挟まれるシリアスな展開と登場人物たちの熱い思いの緩急が魅力で読者から多くの支持を得ていた。『ハコヅメ』も『銀魂』と同様に明るいコメディ漫画でありながら、元県警勤めの原作者が描いただけあって事件や会話は妙に生々しい。また飄々とした登場人物たちが抱える並々ならない思いが表出するストーリーは、警察モノにしてはゆるいテンションで描かれる日常があるからこそ引き立っている。そのバランス感は、数多く描かれてきた警察モノのなかでも唯一無二と言えるだろう。

 日本テレビとしても、話題の原作を掴んだという感覚があったのだろうか。『ハコヅメ』の宣伝は前の水曜ドラマ枠『恋はDeepに』(日本テレビ系)の第3話時点からはじまっており、早い段階から視聴者へのPRに余念がなかった。石原さとみと綾野剛という大物2人のW主演である『恋ぷに』を差し置いてまで、大事に温めてきた『ハコヅメ』。ビジュアル的な再現はクリアしたようだが、やはり重要なのは中身である。原作の絶妙なテンポのよさをどこまでドラマで表現できるかが高視聴率の鍵を握りそうだ。期待値が高いだけに、ハードルも高い。

■番組情報
水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう! 交番女子~』
日本テレビ系毎週水曜22時~
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦翔平、山田裕貴、西野七瀬、平山祐介、千原せいじ、渕野右登、ムロツヨシ ほか
主題歌:milet「Ordinary days」(Sony Music Labels)
音楽:井筒昭雄
脚本:根本ノンジ
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:藤森真実、田上リサ(AX-ON)
協力プロデューサー:大平太
演出:南雲聖一、丸谷俊平、伊藤彰記
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/hakozume/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/07/07 18:00
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