『ボクらの時代』あいみょんに「ジブリ好きの変態」を説く吉岡秀隆…「役者はろくなもんじゃない」
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25日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)は、鈴木敏夫、あいみょん、吉岡秀隆の3人が顔を合わせた。
スタジオジブリのプロデューサー、シンガーソングライター、俳優と異色の組み合わせだが、あいみょんと吉岡は大のジブリファンで、それぞれ鈴木のラジオ番組『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』(JFN系)にゲストとして出演したこともある。
鈴木がMCのような役回りとなったこともあり、話の主軸はやはりジブリ作品に。『ALWAYS 三丁目の夕日』の山崎貴監督が『風の谷のナウシカ』の実写版を撮りたいと言っていたと吉岡が明かすと、鈴木は「(山崎監督)本人からもずいぶん聞いたんだけどね、ずっと『ダメ』って言い続けてるの。庵野秀明、あいつも作りたいって言ってる」と明かし、「ひとりだけ『やりたくない』って言う人が、宮崎駿で」と、宮崎監督の意向で実写化はないとオチをつけていた。
話はジブリだけでなく、クリエイティブにも及ぶ。サブスク全盛の時代、バラードはサビに入るまでが長いといった“不利”な条件があることから「売れない」とスタッフから言われたというあいみょんは、その言葉への反発から昨年のヒット曲「裸の心」が生まれたと明かす。
すると吉岡は「視聴者のためとか、聴く人のために作るというのが、何か順番が違う」と、マーケティングを意識しすぎた作品作りへの疑問を呈し始める。「でき上がったものを批判されてもさ、そいつの感受性が足りないだけで、作品のせいにすんなよってすごい思う」「何度でも聴いてみたら絶対に引っかかる何かがあったりとか。自分がまだそこに行き着いていないんだな、って思うのが聴く側の謙虚さだったりするのに、いつからこんな……。ずいぶんみんな大きく主張してくるようになったなって」と、受け取り手の姿勢についても厳しく意見していた。吉岡は、宮崎駿作品の中で『崖の上のポニョ』だけは「わからなかった」と正直に明かしながらも、あくまで自分の理解が追いついていないだけだとしており、自分自身そうした“受け取る側の謙虚さ”を常々意識しているのだろう。
これは吉岡の“毒”をも感じさせる発言だったが、5歳から役者をやっている人間ならではのおもしろさが炸裂する場面も。吉岡は、俳優業について「人間が人間を表現して人間を感動させるのは、ちょっと正気の沙汰じゃない」「用意スタートって言われて別人になって、ろくなもんじゃない」と一蹴。日常生活でもヒット作品の役名で呼ばれたりと、自分が誰なのか混乱してしまうこともあるという。それに対し、「舞台挨拶に立ってるナウシカなんて見たことないじゃない?」とアニメ作品にはそうした“混乱”がないと力説。また、実写作品だと俳優の演技における“作為”が気になるが、アニメではそれもないため、「純粋に観てられる」「本当に羨ましいの。その役だけで終わるっていうのが」と、役者ならではの視点でアニメの良さを語っていた。
吉岡の役者論に共感したあいみょんは、「自分が経験したことを曲にして、人前で歌って。(自分が)『変態やん!』と思って」とコメント。すかさず「変態、変態」とお墨付きを与えた吉岡は、あいみょんから「(あなたも)変態ですよね?」と確認され、「ジブリ好きの変態」の称号を与えられることに。それでも吉岡は、ジブリ作品は自分を「フラットに戻してくれる」と、ジブリ愛が止まらない様子だった。
鈴木やあいみょんの話も興味深かったが、吉岡のキャラクターがここまで引き出された番組は今まであまりなかったのではないか。こうしたトーク番組に出ることも珍しい吉岡だが、バラエティ番組に進出すると新たな扉が開きそうだ。
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