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井ノ原快彦、菊池風磨らが相次いで退所者の名前を口にし…共通点は「ジュリー社長派」?

井ノ原快彦、菊池風磨らが相次いで退所者の名前を口にし…共通点は「ジュリー社長派」?の画像
井ノ原快彦

 元V6の井ノ原快彦がテレビを通し、同じメンバーでジャニーズ事務所を退所した森田剛、三宅健への呼びかけをしたことが話題になっている。最近はTOKIOの国分太一も元メンバーについて番組で語ったり、Sexy Zoneの菊池風磨がIMPACTorsやLove-tuneといった退所したジャニーズJr.のグループ名を出す場面が増えており、「ジャニーズは変わった」とアピールする目的があるのではとの憶測も出ている。

 井ノ原は同じ元V6の坂本昌行、長野博とのユニット「20th Century(トニセン)」として、19日の『CDTVライブ!ライブ!』2時間スペシャル(TBS系)に生出演。トニセンは25年ぶりのオリジナルアルバム『二十世紀 FOR THE PEOPLE』をリリースしたばかりで、MCの江藤愛アナから「このアルバムは森田さん、三宅さん、岡田さんには渡したんですか?」と質問され、井ノ原が「渡してないんですけど」と返答しつつ、続けて「この場を借りて言わせてもらえますか? おい森田、三宅、ひらぱー……間違えた、岡田! 頼むから、住所を教えてくれよ!」とカメラに指を向けて訴えるという一幕があった。

 同日の午前中には、日本テレビ系情報番組『DayDay.』でトニセンのインタビュー映像が流れ、そこでは井ノ原が「ヘイ! 剛、健、岡田、元気かい?」と呼びかけ、「ぜひCDショップに行って俺たちのアルバム買ってくれよ、連絡待ってるぜ!」などとメッセージを送っていた。

  5月24日放送のTBS系バラエティ『世界くらべてみたら』では、MCを務めるTOKIOの国分太一が、元メンバーで2021年3月いっぱいで事務所を退所した長瀬智也に言及。城島茂、松岡昌宏とともに設立した「株式会社TOKIO」の新年会でカラオケに行った時のエピソードとして、「僕らがすごく大切にしていた『Yesterday’s』っていうアルバム曲があるんですけど、それまで誰も(カラオケを)歌わなくて、もう帰ろうかって時にその曲を松岡が入れて、かなり酔っ払ってたので3人で歌いました」と明かし、その感想として「みんなで歌ってから『やっぱり長瀬って歌うまかったんだね』って、ありがたみを知ってしまった」と話して笑いを誘った。

 長瀬といい、V6解散の2021年11月1日にジャニーズ事務所を退所した森田といい、退所後も変わらず彼らの名前はテレビ等で言及されており、円満退所の証だと考えられている。そこに5月に退所したばかりの三宅も加わった形となるが、それだけではなく、今年に入ってジャニーズ全体で退所者に対する扱いに変化が出ているのではとも指摘される。

 国分は2018年に不祥事で契約解除になった山口達也について、今年1月にTwitterで誕生日を祝った際に「今日は山口達也の誕生日! おめでとう」と名前をはっきりと出した。

 加えて、今月10日に静岡で開催されたSexy Zoneのコンサートでは、菊池風磨がバックダンサーに「アラタ」という名前を見つけたことから、IMPACTorsのメンバーである佐藤新のことを思い出したのか、「こいつらがー、IMPACTors!」とボケたあと、さらに「Love-tuneもありがとー!」などと言っていたとの報告がファンから複数上がっている。

 ジャニーズJr.ユニットだったIMPACTorsは昨年末に「週刊文春」(文藝春秋社)により全員で退所を申し出たと報じられ、今年5月25日に全員がそろって退所。通常、ジャニーズJr.の退所について発表はないが、IMPACTorsについては16日に事前に退所予定が発表され、ジャニーズJr.を取り仕切るジャニーズアイランド社長の井ノ原からのメッセージも出されるなど、異例の卒業対応となった。

 同じくジャニーズJr.ユニットだったLove-tuneも、2018年11月に全員が退所予定であることが発表され、2019年3月までにメンバー全員が退所。その後、7ORDERと名を改めて活動している。退所したジャニーズJr.について通常は現役ジャニーズタレントが言及することはなく、「タブー」と見られていたが、菊池は今年1月にもラジオ番組で、仲が良かった元Love-tuneの安井謙太郎の名前を連呼している。

井ノ原快彦、国分太一、菊池風磨……共通するのは“ジュリニ”の3人

 こうした動きを素直に歓迎する向きもあるが、一方でジャニーズ側による戦略的なアピールではと訝しむ声も少なくない。井ノ原、国分、菊池の3人に共通するのは、藤島ジュリー景子社長と近しく、事務所内で重用されていることだ。井ノ原はジャニーズアイランド社長という要職にあり、国分も幹部クラスの扱いになっているとされ、昨年末の年越しコンサート『ジャニーズカウントダウン2022→2023』では井ノ原と国分がコンビで司会を務めた。ここのところ俳優として猛プッシュされている菊池は、「ジャニーズ成人式」が今年1月に17年ぶりに復活した際の発案者とされており、井ノ原、国分と共に後見人的な立場で式に出席。こうしたことからも、菊池は事務所の「幹部候補生」だろうと業界内ではみられている。

 なにより、「週刊文春」が4月に報じたところによれば、創業者ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐる事務所内の対応として所属タレント向けの相談窓口が準備されたが、ジュリー社長“お気に入り”のタレント6名の名前が窓口担当として並び、そのうちの3人が井ノ原、国分、菊池だった。ジャニーズ事務所がかなり信頼を置いている人物なのは間違いない。

 そうした彼ら3人が不用意にタブーを破るはずもなく、積極的に退所者の名前を出しているのには裏があるとの見方があるのだ。当然、一番考えられるのは「退所者をメディアから排除するようなことはしていない」というアピールだ。

 現在、ジャニーズ事務所は創業者の性加害問題の渦中にあるが、数十年にわたって見過ごされてきた背景には、ジャニーズ事務所のメディアコントロールがあると指摘されている。ジャニーズ事務所が、人気タレントの出演などを盾に、事務所にとって不都合な報道をさせないようにしてきたとされ、退所者や競合グループがメディアに出られないように圧力をかけているとの疑惑もある。実際、SMAPの元メンバーなど、退所した途端にテレビ露出が激減してしまったケースは枚挙にいとまがなく、特定の番組に他事務所の男性グループが出演できない状況も長らく指摘されている。w-inds.の橘慶太は、詳細こそ伏せたものの、デビュー20周年を迎えた2021年のインタビューで、2004年頃から「日本のメディアに出られなくなった」ためにアジア進出せざるを得なかったと話していたこともある

 ジャニーズ事務所は、激しい逆風が吹いている状況を変えるためにも、性加害問題も含めて世間に対し「ジャニーズは変わった」「健全化した」とアピールする必要があり、その一環として井ノ原らの退所者への発言があるのではとみられているようだ。

 最近では、元ジャニーズJr.の田島省吾が在籍する11人組「INI」が、Travis Japanとコラボをしたり、17日に生放送された『カミオトー上方音祭ー』(読売テレビ)では関西ジャニーズJr.のAぇ! groupとINIが同じスタジオでトークし、Aぇ! groupのメンバーがINIを紹介する一幕もあった。しかし、田島が元ジャニーズJr.であることはこれまではっきり明言されておらず、触れられることがない状況は続いている。

 とはいえ、元Love-tuneで現7ORDERの阿部顕嵐が今年に入って民放ゴールデンの番組に次々と出演している状況もあり、何かしら変化が起こっているのではとの期待の声も少なくない。となれば、滝沢秀明氏率いる「TOBE」や、今年5月に退所した元King & Princeの平野紫耀と神宮寺勇太などの今後の活動についても希望が持てそうだ。近いうちにテレビ界に定着していた“ジャニーズのメディア支配”の構図は大きく変わるかもしれない。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/06/20 21:00
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