新田真剣佑『聖闘士星矢』、“高評価”でも「The Beginning」で打ち止めとなりそうなワケ
#聖闘士星矢 #実写化 #新田真剣佑
新田真剣佑のハリウッド映画初主演となる『聖闘士星矢 The Beginning』が“想定外”の大不振となっている。
言わずもがな、車田正美の名作漫画の実写化となる同作は、シーズン4の製作も決定している人気Netflixドラマシリーズ『ウィッチャー』に関わっていることでも知られるトメック・バギンスキーが監督を務めているが、製作には東映アニメーションも加わっており、日米共同製作となる。
日本では東映配給で4月28日に公開されたものの、全国323館の大規模公開だったにもかかわらず、4月28日~4月30日の全国週末興行成績による国内映画ランキング(興行通信社)では、公開7週目の『シン・仮面ライダー』などを下回り、初登場8位という結果に。2週目には早くもトップ10から転落するといった厳しい開幕結果となっている。
「一部で着席率5%などとも報じられていましたが、とにかく空席が目立った。公開3日間の興行収入は4000万円台とみられます。日本での公開初日から3日間の興行収入が6000万円強だった『ソニック:ザ・ムービー』の国内累計興収は1億7100万円ほどなので、『聖闘士星矢 The Beginning』は1.5億円いけばいいほうではないでしょうか。配給の東映もここまで外すとはさすがに想定外だったのでは」(映画誌記者)
製作費は6000万ドル、およそ77億円(当時)といわれるだけに、早くも「大赤字確定」との声も出ている。タイトルにも現れているとおり物語はまだ「序章」に過ぎないものの、新田は先日出演した『A-Studio+』(TBS系)で司会の笑福亭鶴瓶に「The Beginningの続き」の可能性を聞かれても、言葉を濁していたが……。
「確かにこのままではこの『The Beginning』で打ち止めとなりそうですね。ただ、アメリカでの公開は5月12日からで、ヨーロッパはそれ以降、イギリスでの公開は7月予定とまだ先です。『聖闘士星矢』のアニメはフランスなど欧州で人気を博し、イタリアではファンが自主制作で実写作品をつくったほど。『ソニック:ザ・ムービー』は世界で3億ドル突破の大ヒットとなりましたから、国外で受ければまだ続編の期待はできるかもしれません。できれば黄金聖闘士が出てくる十二宮編までは続けてほしいですよね」(同)
それにしてもなぜ、“ホーム”であるはずの日本でここまで受けないのか。
「アクション指導などには『シャン・チー/テン・リングスの伝説』などのアンディ・チェンが起用されており、アクションシーンはさすがハリウッドというクオリティの高さ。新田は極限まで肉体を鍛え上げ、主演としてしっかり存在感を放っています。そのためアクション映画としての評価は意外と高いんです。ただ、114分に内容を収めるために主人公の星矢とヒロインの沙織(本作では「シエナ」)の話にストーリーを絞り込んだことで、他の主要聖闘士は出てこず、物語も大幅な改変が施されているうえに、かつて少年たちの心を熱くさせた聖衣(クロス)のデザインも甲冑風にアレンジされ、『これは聖闘士星矢と名乗る必要があるのか?』と疑問を呈されるような内容になってしまった。原作にある細かいネタを拾っていたり、監督の原作愛や情熱は間違いなくあるのですが、紫龍、瞬、氷河らの登場がなく、十二宮などの人気のエピソードでもないため、そもそも“一般ウケ”は難しかったでしょう」(同)
映画のプロモーションにも問題があるとの指摘もある。
「新田が2021年に有力事務所を退社してしまったためか、はたまた前参院議員のガーシー容疑者から昨年さんざん“暴露”をされてしまった影響なのか、作品の規模にしては新田の稼働がかなり控えめ。テレビ露出は、いくつかの情報番組以外は『A-Studio+』ぐらいではないでしょうか。中には、プロレスラーたちに話を聞くという飛び道具すぎるPR記事企画をやっているメディアもあり、宣伝に苦心している状況がうかがえます。とにかくプロモーションが弱い印象ですね」(映画業界関係者)
新田といえば、ハリウッドによる『ONE PIECE』実写ドラマ化(Netflix)で主要キャラのひとり、ロロノア・ゾロ役を演じることもすでに発表されているが、当初は全10話で2022年配信予定だったものの、気づけば全8話で2023年内配信予定に変更。Netflixでは、『カウボーイビバップ』の実写ドラマ化が不評のあまり、配信開始から1カ月と経たないうちに1シーズンでの打ち切り決定となってしまっており、実写ドラマ版『ONE PIECE』にも不安の声が高まっている。
新田のハリウッドでの活動は前途多難な幕開けとなったようだ。
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