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吉高由里子と北村匠海いきなりのキスシーンに賛否…『星降る夜に』はトンデモ恋愛ドラマ?

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TELASA配信ページより

 吉高由里子が主演を務めるテレビ朝日系火曜ドラマ『星降る夜に』の第1話が1月17日に放送された。同ドラマは吉高が演じる産婦人科医・雪宮鈴と、北村匠海演じる遺品整理士で10歳下のろう者・柊一星のラブストーリー。ソロキャンプに出かけた鈴が一星と運命的に出会うところから始まるのだが、初回の開始2分までに、一星と鈴が熱いキスを交わすシーンがいきなり出てきたのには視聴者から賛否が集まった。

 星降る夜、雪宮鈴(吉高由里子)はソロキャンプへ来ていた。そこで鈴に向かって無遠慮にカメラに向ける青年・柊一星(北村匠海)が現れる。話しかけても一言も返事をせず、写真を撮り続ける一星に戸惑う鈴に、いきなりキスをする一星。一度は振り払う鈴だが、しかし一星はまたしても口付けようとし、酒の力もあいまって一星のキスを受け入れてしまう。翌朝、泥酔して記憶が曖昧な鈴は、去ろうとする一星から手話を見せられる。帰宅した鈴はパソコンで検索し、その意味に驚愕する。「お前のゲロ 全部片付けた ば~か」という内容だったのだ。一星に借りたマフラーは、確かに臭かった。

 数日後、鈴の母・愛子(岸本加世子)が亡くなったと病院から連絡が入る。入院してわずか1週間後の出来事だった。葬儀場でさまざまな事情を訪ねる親戚から逃げるように一人きりになった鈴のもとに、箱を抱えた一星が現れる。一星は遺品整理のスペシャリスト「遺品整理士」で、愛子はひとり娘に迷惑をかけたくないからと、入院直前に一星が勤務する会社「遺品整理のポラリス」に生前整理を依頼していた。

 鈴は、母をひとり寂しく旅立たせてしまったと思い込み、自分は親不孝な娘だと一星にこぼす。すると一星は「寂しかったと決めつけるのも違うんじゃないでしょうか」と伝えて「お客様ボックス」を開け、鈴に見せた。そこには愛子が友人たちと笑顔で写っている集合写真や、予定がびっしり詰まったカレンダー、不倫恋愛ドラマのDVDなど、充実した晩年を過ごしていたことが伝わってくるものが数多く入っていた。一星から、愛子が娘について愛情たっぷりの言葉で話をされたことを伝えられると、鈴は堰を切ったように泣き崩れるのだった。

 「働いているほうが楽」ということですぐに仕事に復帰した鈴は、芝里子(近藤春菜)の出産に立ち会う。里子は陣痛の激しさに混乱し「お母さーん!」と叫ぶが、里子の母はすでにこの世にはいない。普段、感情や私情を表に出さない鈴だが、「私のお母さんも3日前に死んじゃったんです」と告げて勇気づけ、全員で「お母さーん!」と叫ぶ。母との思い出を振り返りながら、鈴は無事に里子の出産を成功させる。

 その後、キャンプのときに汚してしまった一星のマフラーを返すために「ポラリス」に向かい、社長の北斗千明(水野美紀)に居場所を聞き、海岸の堤防へ。マフラーを返し、母のことでお礼を伝えた。リアクションせずにカメラを構え続ける一星に、鈴は「でも お前のキス 大したことなかったけどな」と手話で告げる。一星は思わずカメラから目を離し、鈴を見て微笑んだところで第1話は終了した。

 “命の始まりの産婦人科医”と“命の終わりの遺品整理士”、雑音まで聞こえる世界と音のない世界……鈴と一星は、生き方や性格も対照的な2人。衝撃的な冒頭のシーンの他にも今までのドラマにない展開が多く、視聴者を惹きつけた。過去に放送されたろう者が登場した恋愛ドラマはどこか陰のあるものが多かったが、一星は明るく天真爛漫なタイプのキャラクターで、遺品整理の仕事の最中にAVを発見して同僚の佐藤春(千葉雄大)と盛り上がるシーンなどで、どこにでもいる普通の青年として描かれている。遺族と真摯に向き合おうとする姿も印象的だ。

 鈴と一星の恋愛が主題だが、2人の職業柄、それぞれ生と死に向き合う展開も織り交ざる。涙を誘うシーンもあり、単なる純愛ものでは終わらなさそうだ。さらに脇を固める個性的な登場人物たちを演じる俳優陣も豪華で、クセの強いキャラクターも多い。

 世帯平均視聴率は7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と少し寂しい数字だったが、第1話の見逃し配信再生数が、放送日夜から翌日18日までの2日間で100万回を突破し、テレビ朝日歴代最速を記録。早くも視聴率以上の話題になっている。

 一方、初回の内容について視聴者の間では賛否分かれた。冒頭のキスシーンについて「ソロキャンプで初対面の男にキスされるなんて恐怖」「写真撮られたり触られる時点でもかなりやばい奴なのに、いきなりキスしてくる不審者を好きになる?」と否定的な意見も多いが、「北村匠海にキスを迫られると思うだけでキュンキュンする」「匠海くんのピュアな感じが素敵」との声もある。また、AVが出てきただけでなく、ディーン・フジオカ演じる“ドジすぎる新米医師”がいきなり頭から尿をかぶったり、水野美紀演じる遺品整理会社社長がトイレの“大”の大きさを口にするなど、“下ネタ”がしつこく繰り返されたことに抵抗感を抱いた視聴者も少なくない。展開も速く、感情が忙しくなりそうな本作は、新しい形のラブストーリーとしてヒットできるか、それとも“トンデモ”系ドラマとしてSNSを騒がせるのか。まずは今夜放送の第2話で確かめたい。

■番組情報
火曜ドラマ星降る夜に
テレビ朝日系毎週火曜21時~
出演:吉高由里子、北村匠海、千葉雄大、猫背椿、長井短、中村里帆、吉柳咲良、駒木根葵汰、若林拓也、宮澤美保、ドロンズ石本、五十嵐由美子、寺澤英弥、光石研、水野美紀、ディーン・フジオカ ほか
脚本:大石静
音楽:得田真裕
主題歌:Vaundy「まぶた」
ゼネラルプロデューサー:服部宣之(テレビ朝日)
プロデューサー:貴島彩理(テレビ朝日)、本郷達也(MMJ)
監督:深川栄洋、山本大輔
制作:テレビ朝日 MMJ
公式サイト:tv-asahi.co.jp/hoshifuru_yoruni

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/01/24 12:00
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