永瀬廉『新・信長公記』は「歴代ワースト」へ…日テレドラマ視聴率もTVerも大不振
#日本テレビ #新・信長公記 #初恋の悪魔 #土曜ドラマ
そろそろ、放送枠の見直しも含めた大幅なリニューアルを検討すべき時期かもしれない。
日本テレビのゴールデン・プライム帯ドラマの不振がここのところ際立っている。日本テレビは水曜22時、土曜22時、日曜22:30の3つの枠を持っているが、高い評価を集める作品も生まれてきているものの、視聴率面ではこのところかなり劣勢に立たされているのだ。
特に危険信号がチラつくのが「土曜ドラマ」と「日曜ドラマ」で、ディーン・フジオカを主演に据えた4月期の土曜ドラマ『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』は最終回直前に世帯視聴率4.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)まで落ち込み、同枠の単話での最低記録を更新。最終回も4.9%と厳しい結果で、全話平均5.68%という数字は、やはり同枠の最低記録となった。
さらに現在放送中の『初恋の悪魔』は、第2話で3.8%と大幅に単話最低記録を塗り替えたが、9月17日放送の第9話は3.6%とさらに下降。現時点で全話平均4.67%となっており、『パンドラの果実』による土曜ドラマワースト記録を大きく下回る可能性が高い。
「林遣都と仲野太賀のダブル主演で、坂元裕二脚本の『初恋の悪魔』は、評価は高いものの、フジテレビの土曜プレミアム枠やTBSの『情報7daysニュースキャスター』がある上に、NHK総合でNHKスペシャルが放送されることもあり、競合が強すぎてなかなか視聴率につながらない。第9話が放送された17日はフジで『ガリレオ』シリーズの新作ドラマ『ガリレオ 禁断の魔術』が放送され、10%超えを記録したこともあり、その影響をモロに食らったのでしょう。24日の最終回も『容疑者Xの献身』が久々に地上波放送されるため、厳しい戦いとなりそう。ただ、TVerでの見逃し配信も苦戦していたものの、最終回を前に全話再配信を期間限定でやっており、今週に入ってTVerでの動きが好調なのは救いでしょう」(テレビ誌記者)
そして日曜ドラマだ。菅田将暉主演の2019年1月期『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』以降、3年以上にわたって世帯視聴率の全話平均で2ケタを記録する作品は出ておらず、昨年7月期に放送された中川大志主演の『ボクの殺意が恋をした』は全話平均5.33%に終わり、同枠のワースト記録を更新したばかり。今年4月期に放送された、なにわ男子・道枝駿佑主演の『金田一少年の事件簿』も全話平均6.21%で終わり、同枠ワースト3位となるなど、ここのところ視聴率の落ち込みがさらに激しい。
こうした中、現在放送中のKing & Prince・永瀬廉主演『新・信長公記~クラスメートは戦国武将~』は日本テレビ史に残る低空飛行を見せている。初回放送6.1%というのもかなり厳しいスタートだったが、第4話には3.8%を記録。さらに、第7話で3.6%、9月18日放送の第9話で3.2%と、どんどんと視聴率を下げているのだ。
これは日曜ドラマ枠のみならず、2003年以降の日テレドラマ全体におけるワースト記録にすら迫っている。
単話での日テレGP帯ドラマ歴代ワースト視聴率は、真中瞳(現・東風万智子)主演の『メッセージ~言葉が、裏切っていく~』(2003年)の第6話や、竹中直人主演の『ライオン先生』(2003年)最終回の3.1%であり、『新・信長公記』第9話の3.2%は日テレ歴代ワースト2位ということになる。
さらに、『新・信長公記』は第9話までの全話平均が4.36%となり、日テレGP帯ドラマ歴代ワースト記録となる『メッセージ』の全話平均4.4%を下回っているのだ。『新・信長公記』は25日に最終回を迎えるが、このままいけば19年ぶりにワースト記録を塗り替える可能性は決して低くない。
「日刊サイゾーでは早くから言及されてきましたが、TVerでの見逃し配信もかなり厳しい状況で、同じ日テレの深夜に放送された飯豊まりえ主演の『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』にすら破れてましたからね。『新・信長公記』は作品の方向性がかなり好き嫌いが分かれるものですが、それ以上に放送時間帯がマッチしていない面もかなり強く、完全な日テレ側の戦略ミスではないでしょうか」(同)
世帯視聴率だけでいうと、今期はテレビ朝日とTBSが強く、フジテレビと日本テレビが負けている格好だが、TVer総合ランキングでの推移ではTBSが強く、テレビ朝日は『六本木クラス』以外をのぞけばTVerの見逃し配信ではまったくふるわない。そして日本テレビのドラマは視聴率だけでなく、TVerでも全体的に厳しい結果にある。
秋ドラマの日本テレビのラインナップの中でも、奈緒と堤真一が共演し、ヒットメイカーの森下佳子が脚本を手がける『ファーストペンギン!』(水曜)、Kis-My-Ft2・玉森裕太主演で、『監察医 朝顔』シリーズや『ハコヅメ』、『正直不動産』も好評だった根本ノンジ脚本の『祈りのカルテ~研修医の謎解き診察記録~』(土曜)は期待ができそうだが、これらと比べると、清原果耶主演のミステリー『霊媒探偵・城塚翡翠』(日曜)は少々厳しそうだ。はたして日テレドラマは秋に巻き返せるだろうか。
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