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竹内涼真『六本木クラス』問題は“制作費少なすぎ”だけじゃない? あの「酷評リメイク映画」の二の舞いの可能性も…

竹内涼真『六本木クラス』問題は“制作費少なすぎ”だけじゃない? あの「酷評リメイク映画」の二の舞いの可能性も…の画像
『六本木クラス』ドラマ公式サイトより

 放送前からなんとも言えない気配が漂っているのが、7月期に放送されるテレビ朝日系木曜ドラマ『六本木クラス』だ。

 ここ日本でも社会現象を巻き起こすほどの大ヒットを記録した2020年の韓国ドラマ『梨泰院クラス』のリメイクとなる同作。巨大外食チェーンの跡取り息子が引き起こしたある事件によって絶望の淵に立たされた主人公による復讐劇を軸とするドラマで、竹内涼真が主演を務めるほか、新木優子、平手友梨奈のダブルヒロインが発表されている。

「今回の実写化は、オリジナル版ドラマを制作したJTBC Studios(現・Studio LuluLala)、原作ウェブ漫画の版元であるカカオエンターテインメント、カカオ傘下の制作会社Kross Picturesが協力する形となる日韓共同プロジェクトとして実現。六本木での大規模撮影にも臨むそうで、テレ朝も力が入っています。東京・四谷にある駐日韓国文化院を“聖地”にしようと意気込んでもいるようですよ」(テレビ関係者)

 だが、テレビ朝日の鼻息の荒さとは裏腹に、世間では早くも不安の声が上がっている。同局はかつて、2000年代に日本でも旋風を巻き起こした米ドラマシリーズ『24 ‐TWENTY FOUR‐』のリメイクに挑戦したことがあったのだが……。

「テレビ朝日開局60周年記念として、シーズン1を『24 JAPAN』としてリメイク。2020年10月期から2クールにかけて放送されました。こちらも2020年の日本に置き換えたリメイクでしたが、これが不評。もともとABEMA、TELASAでの配信での成功を見据えており、地上波では金曜深夜放送ということで視聴率は低迷しましたが、配信も大して回らず、Twitterキャンペーンも盛り上がらなかった。舞台を日本にしてしまったため、米国版のように派手な爆破などはなくなり、チープな銃撃戦などに変わったが、『日本版しょぼい』などとスケールの小ささが揶揄されることに。銃撃戦自体、日本が舞台では非現実的ですしね。最終回は日本オリジナルで、続編を匂わせる終わり方でしたが、当然、製作される見通しはないようです」(エンタメ誌ライター)

 『六本木クラス』も“スケールダウン”が予想されるという。

「制作費は1話2000万円ほどだといい、これでは5000万円以上かけている『ドクターⅩ』『未来の10カウント』の半分にも及ばない。加えて、オリジナル版は全16話あるが、『六本木クラス』が話数拡大となるかどうかは現時点で不明。木曜ドラマは作品によって話数にバラつきがあるが、ここのところ全9話完結が多く、1クールで終了となればダイジェスト的なストーリー展開になってしまう可能性もあり、今回も本家とスケールの違いが比較される“がっかりリメイク”になってしまうかもしれません。木曜ドラマは1クール全7~8話の場合もあるので、年末までの2クールやるならしっかり物語を見せられるでしょうが……」(同上)

 また、平手友梨奈の出演により、キスシーンの“改変”もあるのではないかと指摘されている。

「平手演じる麻宮葵は、竹内演じる宮部新が六本木で始める居酒屋のマネージャーで、原作どおりなら宮部に恋心を抱く役。本家では、平手の役どころと主人公のキスシーンが3回あるのですが、そのうちの1回は、30秒以上もお互いの唇をむさぼり合う生々しいシーンなんです。元欅坂46の絶対的エースだった平手がこんなシーンに挑んだら、大荒れとなりそう。平手はまだ20歳になったばかりですし、さすがに日本版はもっとライトな表現に留めるのでは」(前出・テレビ関係者)

 懸念されている“問題”はこれだけではない。ドラマ・映画ファンの間では、脚本家の名前にも不安が走っているという。

「日本版の脚本を手掛けるのは徳尾浩司氏。テレ朝の『おっさんずラブ』やその劇場版、また人気マンガの実写ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)こそ大ヒットしましたが、一方で石原さとみが人魚というまさかの設定が物議を醸した昨年4月期の『恋はDeepに』(日本テレビ系)など微妙な作品も少なくない。加えてリメイクというところでいうと、カルト的人気を誇ったカナダ映画の日本版『CUBE 一度入ったら、最後』(2021年)も徳尾氏の脚本ですが、これが大コケしたばかり。菅田将暉、杏、岡田将生ら人気と実力を兼ね備えた俳優を揃えたものの、批評家筋から酷評されまくった。批判されている要素はいろいろとありますが、共通して言われているのはキャラクター造形の浅さ。『六本木クラス』も同じことにならなければいいのですが……」(前出・エンタメ誌ライター)

 『24 JAPAN』の失敗を払拭するような力作に仕上がっていることを期待したい。

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大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2022/05/16 13:00
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