性加害告発が相次ぐ映画界に一石を投じる? 『俺とSEXすれば売れる』実写化の行方
#映画
性加害告発が相次ぐ映画界。先日は、女性ポートレートを中心に活躍している男性写真家への告発も報じられるなど、こうした動きは映画界にとどまらず広がりを見せているが、そうした中、ある作品の実写映画化が静かな注目を集めているという。
「WEBコミックぜにょん(現・ゼノン編集部)で連載されていた『俺とSEXすれば売れる』(コアミックス)というマンガですね。高校生で漫画家デビューを目指す主人公が、高校3年の時に大手出版社に初投稿。40歳既婚男性の編集者に『このままでは漫画家になれない』『僕とヤったらデビューできる』などと言われ、一旦は断るも、どうしてもデビューしたいがために、求められるままにセクシーな写真を送ってしまう。しかし、男性編集者にもてあそばれていただけだったことに気づき、編集長に告発した……という衝撃の内容から始まる作品で、そのセンセーショナルなタイトルや、『ほぼ実話』という謳い文句もあって反響を呼びました。映画化は、森岡利行監督・脚本、2022年春公開予定で制作が進められ、昨夏に撮影が行われたようです」(映画メディア記者)
映画化が決まったタイミングでは映画界がこのような状況になるとはまったくの想定外だっただろうが、公開されれば大きな話題を呼びそうだ。しかし、その後プロジェクトは沈黙しているという。
「取材を申し込んでも、『まだ情報解禁前の作品で、宣伝プランも決まっていないので』という理由で断られてしまいました。映画化自体は昨年7月、制作会社のサイトを始め、オーディションサイトなどに作品名や監督名も出して出演者の募集をかけていましたし、原作者もSNSで『映画化進行中』という文言を掲げ、『俺とSEXすれば売れる』の映画撮影の現場に行ったことをツイートしているので、完全非公表というわけではないはずなんですけどね。ちなみに制作会社での出演者募集告知のページはつい最近まで閲覧できたのですが、いつの間にかそのページが削除されてしまっています」(同上)
こうした姿勢に、映画関係者は苦言を呈する。
「せっかく作ったのだから、堂々と発表すればいいと思いますけどね。映画界における性加害が問題になってる今こそ、この作品を世に出すべきでは?とも感じます。制作会社のページから削除されたのは、この状況下で『俺とSEXすれば売れる』なんてタイトルは出せない、と判断されたからでは。しかしこれも原作どおりなんですから、堂々としていればいいのに……。中途半端に隠そうとすると、かえって監督やプロデューサーに何か後ろめたいことがあるのではと勘ぐる人も出てくるでしょうから」
実写版『俺とSEXすれば売れる』が映画界に一石を投じることを期待したいが、はたして……。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事