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『マイファミリー』二宮和也の”ダメ父っぷり”…父親としての責任に目覚めていく姿に感動

『マイファミリー』二宮和也の”ダメ父っぷり”…父親としての責任に目覚めていく姿に感動の画像
ドラマ公式サイトより

 二宮和也と多部未華子が夫婦役で共演するTBS日曜劇場『マイファミリー』の第1話が、4月10日に放送された。初回の世帯平均視聴率は12.6%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)を記録し、まずまずの好発進。誘拐事件に巻き込まれるという緊迫した展開が見ものだったが、その一方で二宮の“頼りない父親”の演技にも注目が集まった。

 第1話のあらすじはこうだ。オンラインゲーム会社の社長・鳴沢温人(二宮)は、面倒なことは他人に押し付け、家族のことも顧みない、自己中心的な性格。そのせいで会社は傾きかけ、妻の未知留(多部)とは仮面夫婦という状況だ。小6の娘・友果(大島美優)にも愛想を尽かされているのか、父親がニュース番組で白々しく家族愛を語っている姿を見て「キショ」と言われる始末で、あまりの四面楚歌っぷりにさすがに「かわいそう……」とつぶやいたのは筆者だけではないはずだ。

 そんな日常に急展開を告げたのは、「友果さんを、誘拐しました」という一本の電話。最初は警察に任せさえすればいいという姿勢だった温人だが、娘への愛情は本物のようで、犯人とのやり取りのうちに心情の変化が起こる。ライバル企業の取締役・阿久津(松本幸四郎)に自社株を売ってまで5億円という巨額の身代金を用意し、警察の協力のもと”交渉”に挑むが、用意周到な犯人に翻弄されてしまう。

 ハイライトは、ストーリー終盤の怒涛の展開だ。指定時刻に目的地に間に合わなければ“交渉不成立”となる緊迫した状況で、ベビーカーに身代金を乗せて急ぐ姿に、「子を持つ親としては、息ができないぐらいの切迫感!」という視聴者の声も聞かれた。その執念もむなしく、犯人に警察が介入していることがバレてしまい、“交渉不成立”に。だが、誘拐犯から「警察を完全に排除したら交渉を再開する」という「最後のチャンス」を与えられた温人と未知留は、ネットニュース番組に生出演し、誘拐事件が起こっていることを明かした上で「警察が捜査から外れるように力を貸して欲しい」と世間に訴える奇策に出るのだった。

 ハイスピードなストーリーもさることながら、その展開に没頭させる俳優たちの演技がこのドラマの魅力だと感じた。特に、徐々に父親としての責任感や娘への愛情が表に出るようになり、娘のことを何も知らなかったと反省した後、最後の決意に満ちた表情に変わる二宮の演技はさすがだ。Twitterでは「#マイファミリー」が世界トレンド1位を獲得し、「ニノの演技」もトレンド入りするなど大きな話題になった。「手の震えとか、感情の移り変わりも細かいところまで本当にうまい」「ダメ父っぷりがリアルで、いつも思うけど市井の人を演じさせたら右に出る者がいない」と称賛の投稿が多く見られた。

 誘拐・警察・ミステリーという点に惹き込まれる作品だが、メインテーマである「家族の絆」がここからどう絡んでいくのか、そして絶対にいるだろう黒幕は誰なのか、今後の展開と登場人物の変貌ぶりが楽しみだ。

■番組情報
日曜ドラマ『マイファミリー』
TBS系毎週日曜21時~
出演:二宮和也、多部未華子、賀来賢人、高橋メアリージュン、迫田孝也、那須雄登(美 少年/ジャニーズJr.)、山田キヌヲ、渡辺邦斗、藤間爽子、松本幸四郎、富澤たけし(サンドウィッチマン)、大友康平、神野三鈴、大島美優、濱田岳、玉木宏
脚本:黒岩勉
主題歌:Uru「それを愛と呼ぶなら」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
音楽:大間々昂
プロデューサー:飯田和孝、渡辺良介(大映テレビ)
スーパーバイジングプロデューサー:那須田淳
協力プロデューサー:大形美佑葵
演出:平野俊一、田中健太、宮崎陽平、富田和成
製作著作:TBS
公式サイト:tbs.co.jp/myfamily

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/05/27 02:02
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