文化放送の斉藤一美アナ、スポーツアナ「出戻り復帰」の舞台裏
#文化放送 #斉藤一美
今年、プロ野球中継に携わるスタッフの間で、ある人物の「出戻り」がちょっとした話題を呼んでいる。3月24日に54歳の誕生日を迎える、文化放送の斉藤一美アナウンサーだ。斉藤アナが同局の看板番組『ライオンズナイター』に実況アナとして復帰するという。
1990年に同局に入社した斎藤アナは、当初は深夜のワイド番組『とんかつワイド』などでパーソナリティを務めていたが、1997年春からスポーツアナウンサーとしてのキャリアを始めた。
「絶叫系のスタイルがマニアの間では評価が高く、箱根駅伝でもその“アナウンス力”を発揮し、『文化放送に一美あり』を知らしめることにもなった。一方で感情起伏が激しく、一部のスタッフと対立するなど、まとめ役として向いていない側面も確かにあった」(同局関係者)
転機は2017年で、今度はニュース・情報番組『斉藤一美 ニュースワイドSAKIDORI!』のキャスターに就任。本人は不退転の決意で仕事をしていたが、改編に伴い、今年の3月いっぱいで番組自体が終了となってしまった。
「後続番組はターゲットを下げて30代に焦点を当てる内容になる。元々は番組予算の大幅削減が主な狙いで、決して斎藤アナの評価が良くなかったわけではない」(前同)
そして再びスポーツ担当に出戻りとなったのだ。
「昨年秋の埼玉西武ライオンズ・松坂大輔投手の引退試合は、担当番組をベルーナドームから全編生放送、そのまま実況を担当した。斎藤アナよりも少し年上の旧知のスタッフからの信頼が厚く、出戻りオファーに納得し、復帰を決めたそうです」(スポーツ紙運動部デスク)
ただし問題もある。ラジオのプロ野球中継では細かい描写実況が生命線になる。5年間ものブランクを抱える斎藤アナは大丈夫なのだろうか。
「元々語彙力が多い人で、『SAKIDORI!』キャスター時代にもスポーツは必ずチェックし、その感覚が衰えないような努力はしていました。問題は野球選手同様、テンポの速い展開に目がついていけるか。鍛えろと言われても、そればっかりはなかなかできませんからね」(在京テレビ局スポーツプロデューサー)
3月15日には同局の定例会見で、斉藤清人社長が斎藤アナについて言及した。「エースアナであり、大戦力」と斎藤アナを評価し、単純な出戻りではなく「ナイターの実況アナとして参加する」心づもりで取り組むよう檄を飛ばしたと明かしている。
「2020年2月には肺腺ガンのため、スポーツアナウンサー兼プロデューサーだった松島茂氏が47歳の若さで逝去。経験の少ない契約男性アナウンサーも活用しながら踏ん張っていたが、今回は最後の切り札を投入した格好。次に斉藤アナがいなくなる時があれば、それは中継自体が打ち切られるタイミングでは」(在京ラジオ局制作スタッフ)
斎藤アナの真骨頂をリスナーは期待しているのだ。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事