菅田将暉『ミスなか』『鎌倉殿』の共通点…視聴者を揺さぶるかわいさと闇のバランス
#菅田将暉 #鎌倉殿の13人 #ミステリと言う勿れ
俳優・菅田将暉の快進撃が止まらない。
フジテレビの「月9」ドラマ『ミステリと言う勿(なか)れ』では久能整(くのう・ととのう)役で主演を務める菅田将暉だが、今期は他局のドラマにも出演している。それが、NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』だ。SNS上で「そっか。菅田くんは『ミステリ』もあって『鎌倉殿』もあるのか」という声もあるように、菅田は日曜に放送される『鎌倉殿』と月曜21時の『ミスなか』で出演作が“2夜連続放送”となる。
約1年にわたって放送される『鎌倉殿』で源義経(みなもとのよしつね)役を演じている菅田。第1回のラストに一瞬登場していたが、2月20日放送の第7回終盤で久々に義経が登場。兄である源頼朝(大泉洋)が挙兵したという知らせを受け、長らく義経を庇護・養育してきた藤原秀衡(田中泯)のもとを発つシーンが情感たっぷりに描かれていた。義経はこれから本格的に物語に関わっていき、“菅田義経”の出演シーンは今後ますます増えていくと見られるため、しばらくは日曜・月曜と2夜連続で菅田の演技に酔いしれることができそうだ。さらに、この義経が『ミスなか』の整とは違ったタイプのかわいらしさを発揮しそうで見逃せないと、ファンたちは今から浮き足立っている。
『ミスなか』で演じる整は、たびたびかわいらしさをのぞかせるキャラクターだ。家でひとりご機嫌でカレーをつくっていたり、ライカ(門脇麦)との慣れないクリスマスプレゼント交換に頭を悩ませたり、淡々とした物言いや抱える重い過去とのギャップがたまらなくキュートである。今夜放送の第8話でもみたらしだんごを幸せそうにほおばるビジュアルが公開されており、大学生である整の年齢相応の素直な表情が憎い。
一方『鎌倉殿』の義経は、天真爛漫さを感じさせる。第1回、奥州で仲間たちに囲まれながら無邪気に“馬上逆立ち”を披露するシーン、そして第7回で見せた旅立ち前の無垢でキラキラした瞳からは、義経が愛されて育った様子がうかがえ、SNS上には「『鎌倉殿』の菅田将暉もかわいかったし、『ミステリと言う勿れ』の菅田将暉もかわいい」と早くも幸せのコメントが溢れていた。しかし第8回、義経が本格的に登場すると、視聴者からは「義経、 開幕最低なやつで笑った」「 義経御一行マジでヤベーやつらの集団」 といった声が上がっており、「無邪気系サイコパス義経」 などという異名を授ける人も。三谷幸喜脚本による『鎌倉殿』 といえば、大泉洋演じる頼朝の“当て書き”が「大泉感があっておもしろい」「鎌倉殿どうでしょう」などと話題だが、 義経もおそらく菅田の持つ印象を生かしたものとみて間違いない。 ファンが求める率直なかわいさをミスリードさせられた上に、 ギャップで殴りつけられた感覚だ。
また、『鎌倉殿』は基本的に史実に基づいたドラマがゆえに、義経が迎える悲劇的な結末はおそらく避けられないであろう点も穏やかではない。ある意味でどこまでも純粋な義経が、慕っている兄・ 頼朝との仲も次第に不穏になり、 次第に脆さをはらんでいくのだろうかと思うと、今から胸を締め付けられるような心持ちだ。
整と義経、生きる時代も性格もまったく異なる両者だが、どちらもかわいらしさの裏に見え隠れする影がキャラクターをより魅力的にしている。奇しくも、登場時の義経は整とさほど年齢も変わらない。日曜と月曜はしばらくの間、菅田将暉が演じる異なるふたりの青年に情緒をかき乱されることになりそうだ。
■番組情報
月曜ドラマ『ミステリと言う勿れ』
フジテレビ系毎週月曜21時~
出演:菅田将暉、伊藤沙莉、尾上松也、門脇麦、白石麻衣、鈴木浩介、筒井道隆、遠藤憲一 ほか
音楽:Ken Arai
脚本:相沢友子
プロデュース:草ヶ谷大輔、熊谷理恵(大映テレビ)
演出:松山博昭、品田俊介、相沢秀幸
主題歌:King Gnu 「カメレオン」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作・著作:フジテレビ 第一制作部
公式サイト:fujitv.co.jp/mystery
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