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菅田将暉「この話が一番こたえた」…月9『ミスなか』の「炎の天使編」完結

菅田将暉「この話が一番こたえた」…月9『ミスなか』の「炎の天使編」完結の画像
ドラマ公式サイトより

 菅田将暉主演のフジテレビ系月曜ドラマ『ミステリと言う勿(なか)れ』。菅田演じる主人公・久能整(くのう・ととのう)が、身の回りで巻き起こる事件を独特の感性でひもといていくミステリードラマだが、今夜放送の第7話は、2話にわたる「炎の天使編」の後編。これが、菅田にとってもフジテレビにとっても肝いりのストーリーとなっているようだ。

 2月14日に放送された前編では、病院に検査入院していた整が、謎の女性ライカ(門脇麦)と出会い、謎解きを仕掛けられることで事件に巻き込まれていった。

 ライカの暗号による指示に従って桜の木に留められていた封筒を開けると、中には炎を象ったようなマークが落書きされた壁の写真が。写真の裏に記された住所に向かうとそこには全焼したばかりの一軒家があり、壁には写真にあったマークがあった。そして整は、消防官や警官、野次馬の中で、病院で整に難癖をつけてきた男(岡山天音)を見かける。後に病院で再会し、「カエル」というあだ名を名乗ったこの男の正体は、3年前の放火殺人事件の容疑者・井原香音人(早乙女太一)と徒党を組む下戸陸太だった。陸太から「天使香音人は、親から虐待を受けている子どもに声をかけ、「燃やしてあげようか? 君のお母さんと新しいお父さん。僕は君を守るために来たんだ」「もし君がそうしてほしかったら、このマークをこの壁に描いて。それが合図だ」「決心がついてからでいいからね。決定権は君にある」と優しい口調でささやく。その後、子どもが炎のマークを描くのを見つける整。一方、陸太は整に疑われていると勘ぐり、香音人に相談して整を殺そうとするのだった。

 虐待をテーマにした「炎の天使編」は、“ワケあり”と見られる整の過去に迫るストーリーになりそうだ。いつもマフラーを巻いている整の胸元にやけどのような傷跡が見えたのは第1話だが、その秘密が明かされるのか。演じる菅田は、第6話の放送前に「僕はこの話が一番堪えました。どうか、宜しくお願いします」とツイート。特別な思いがあるようだ。

 フジテレビにとっても、この第6話・第7話は重要な回となりそうだ。『ミスなか』の人気の一因は、現代社会の問題点を指摘していくことにある。出会った人たちが抱える悩みに、整が「僕は常々思うんですが」と“独自の見解”を述べるかたちで、これまでもさまざまな問題について語られてきた。子育てをめぐる夫婦関係や、いじめ、そして今回の虐待。『ミスなか』が放送されている「月9」といえば、昔は『東京ラブストーリー』や『ひとつ屋根の下』『ロングバケーション』など数々の恋愛ドラマを生み出してきた枠だったが、近年は『絶対零度』『イチケイのカラス』など社会派にシフトしている。その立ち位置を盤石なものにしていくためには、虐待という深刻なテーマはとりわけ慎重に扱いたいところだろう。

 第7話、「炎の天使」事件が解決したときに出る答えとは一体何なのか。整の物語としても、社会派ドラマとしても、その行く末が気にかかる。

■番組情報
月曜ドラマ『ミステリと言う勿れ』
フジテレビ系毎週月曜21時~
出演:菅田将暉、伊藤沙莉、尾上松也、門脇麦、白石麻衣、鈴木浩介、筒井道隆、遠藤憲一 ほか
音楽:Ken Arai
脚本:相沢友子
プロデュース:草ヶ谷大輔、熊谷理恵(大映テレビ)
演出:松山博昭、品田俊介、相沢秀幸
主題歌:King Gnu 「カメレオン」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作・著作:フジテレビ 第一制作部
公式サイト:fujitv.co.jp/mystery

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/02/21 12:00
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