阪神、ご無沙汰キャンプ地上波中継も「新庄監督におんぶに抱っこ」の事情
#阪神タイガース #新庄剛志
視聴率低下が著しいプロ野球の救世主になれるのか――。
2月8日に沖縄・宜野座村野球場で、今シーズン初対外試合となった阪神タイガースと北海道日本ハムの練習試合が行われた。この試合は、関西(ABCテレビ)と北海道(北海道テレビ)のテレビ朝日系地上波2局がいずれも生中継。キャンプ序盤の練習試合が地上波で生中継されるのは異例だ。さらに11日に沖縄・名護で行われた同カードも、TBS系の2局(毎日放送、北海道放送)が中継した。
在阪テレビ局関係者は次のように語る。
「昔は関西地区ではどの局も、週末を中心に阪神のキャンプ中継や特番を地上波で放送していましたが、CS放送で全日程を生中継するようになり、視聴率も見込めずに撤退しました。しかし8日は平日で、しかも真裏では北京五輪男子フィギュア。大会3連覇を狙う羽生結弦選手のショートプログラムが行われていましたが、それでも敢えて2局がぶつけてきたのは、よほど視聴率に自信があったのだと考えますね。11日もそうですが、系列のCS放送から映像をもらって経費削減をしつつ、野球になじみの薄い主婦層にも見てもらえると考えて中継を編成していますね」
ただ、これも阪神人気が急回復したからではなく、あくまでビッグボスありきでの話だというのだ。
「8日の試合前、日ハムの選手は大型バスで到着したが、新庄剛志監督は3000万円相当の高級外車ランボルギーニのウルスのハンドルを自ら握って派手に現れましたが、やはり新庄監督は話題になりやすい。一方、阪神の矢野燿大監督は今シーズン限りで退任すると選手やマスコミに公表しましたが、かといって矢野ラストイヤーに付加価値は見出せません。新庄監督が繰り出すパフォーマンスにも乗っかろうという気概もなく、むしろ嫌悪感さえある状況では、こちらも煽るような番組作りは自重せざるを得ない。唯一やれるのが分かりやすい練習試合だったということです」(前出・在阪テレビ局関係者)
両者が次に対戦するのは6月3日~5日のプロ野球セ・パ交流戦。今年は阪神の本拠地・甲子園球場で3連戦が組まれた。
「例年、このカードが札幌ドームで行われる場合、大阪のメディアは3戦ともに地上波ローカル中継を展開しますが、予算規模的に甲子園から北海道のテレビ局が中継するのはあまり例がなかった。ですが、今年は事情が違う。『新庄監督、甲子園初見参』で3戦とも北海道の地上波テレビ局が乗り込んで中継する可能性があります」
8日の初対決は6対2で日本ハムに軍配が上がり、新庄監督が初陣を白星で飾った。嫌でも注目が集まる虎とハムの一戦は今年、最大の注目カードになりそうだ。
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