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『ムチャブリ!』女性社員の描き方で物議…「なんで社長にタメ口?」「態度悪い」

『ムチャブリ!』女性社員の描き方で物議…「なんで社長にタメ口?」「態度悪い」の画像
ドラマ公式サイトより

 日本テレビ系水曜ドラマ『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』に登場する女性社員に批判の声が集まっている。

 30歳の会社員・高梨雛子(高畑)がある日突然、子会社の社長に任命され、次々に降りかかる数々の難題に振り回されながらも奮闘し、成長する姿を描く同ドラマ。2月9日に放送された第5話は社員を引っ張る“いい社長”になろうと雛子が決断力を示そうとするが、部下たちの反感を買って衝突、社内の空気は最悪の状態になってしまう……という展開だった。

 雛子の会社が経営するフレンチレストランのチェーン展開にあたり、47都道府県の食材を集めたフェアを企画した雛子。しかし、よく似た企画をライバル店も開催することが判明し、急きょフェアを1週間も前倒しすることを独断で決める。これに社員からは「食材の目処が立っているのは半分程度。当初の開催日ですらすべて集めきれるか心配していたところなのに、日程の前倒しは無理」「あまり急ピッチで進めると何かしらのひずみが出る危険がある」「フェアにこだわらなくても他に手はある」などと現実的な視点から反対の声が上がるが、雛子は「代案を考えているヒマはない」「決めるのは私です!」と押し切り、社員全員から反発されて孤立してしまう。

 このシーンで、雛子の部下で経理担当の深山和湖(山田真歩)に視聴者から批判の声が多く集まった。言いたいことはハッキリ言う毒舌キャラで、社長である雛子に対しても日頃から容赦ない深山は、件の社内会議で「指図するだけ指図して、こっちの声はまるっきり無視かよ」と面と向かって憤り、その後も「誰かさんが強引に前倒しするから……」といった嫌味発言も。その態度に、視聴者からは「社長に対する態度ひどいね。話し方もタメ口でイラっとする」「このタメ口たたく女従業員めっちゃムカつくな」「和湖さん普通に嫌味なおばさんじゃない?」など、不快に感じたという声が続出している。

 深山は確かにこれまでも雛子に対し、上から目線で口が悪いところが気になる部分ではあったが、一方でこれまでは「他人の子どもの写真ほどどうでもいいものはない」や「仕事と結婚の両立なんて死んでもしたくない」といった発言が、多くの視聴者から共感を集めていた。働く女性の隠れた本音を言ってくれる毒舌キャラとして人気が出そうな人物だっただけに、ただのぶしつけで偉そうな、“嫌味おばさん”のように描かれしまったのは残念だ。

 『ムチャブリ!』が放送されている日テレの水曜ドラマは、働く女性をターゲットにしたお仕事恋愛ドラマをこれまでも多く放送している枠。登場人物への共感があってこそ心動かされるものだが、「爽快お仕事エンターテインメント」を謳う『ムチャブリ!』は、どうもヒロインの雛子以外の女性の描き方が雑に感じてしまう。

 第5話では、雛子の親友で良き相談相手である佐々川知美(夏帆)についても議論の声が上がった。子どものために商社を退職した知美は、再就職先を探すも全く決まらないと嘆いていたが、第5話で雛子の会社の面接に現れ、一緒に働くことに。この展開に、「コネでもいいのにちゃんと面接に来たんだ」「知美は仕事できるから採用したほうがいい!」と歓迎する声もあったが、一方で「友達の会社を突然受ける知美嫌すぎる」「友達のところに面接って微妙」「仕事となると、良くも悪くも友達の時には見えなかった人間性が垣間見えて、関係性が変わるから無理」と、親友と上司・部下の関係になることに抵抗を覚えるといった感想も。

 雛子や、雛子と恋愛の三角関係となりつつある雛子の上司・浅海(松田)と部下の大牙(志尊淳)はそれぞれ魅力的に描かれ、ラブコメとして楽しんでいる人も多い『ムチャブリ!』。もう少し周りの女性たちも魅力的に描いてくれれば、より多くの人の心を捉える作品となるのではないだろうか。2月16日には第6話が放送される。深山の好感度が上がり、批判が収まるといいのだが……。

 

■番組情報
水曜ドラマ『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』
日本テレビ系毎週水曜22時~
出演:高畑充希、志尊淳、松田翔太、夏帆、優香、笠松将、山田真歩、坪倉由幸ほか
音楽:河野伸
主題歌:ENHYPEN「Always」(ユニバーサルミュージック)
脚本:渡邉真子
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:鈴木亜希乃、柳内久仁子(AX-ON)
演出:猪股隆一、狩山俊輔
制作協力:AX-ON
製作・著作:日本テレビ
公式サイト:ntv.co.jp/muchaburi

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/02/16 12:00
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