新庄監督の取材謝礼10万円は“破格”なのか? プロ野球オフのコロナ禍ギャラ事情
#プロ野球 #新庄剛志
先日、プロ野球の北海道日本ハムファイターズ・新庄剛志監督への謝礼が「高すぎる」と不満を唱えたニュースが話題になった。
これは「デイリー新潮」(新潮社)が報じたもの。スポーツ新聞各紙が元旦号のために新庄監督の新春インタビュー掲載を企画し、取材を依頼したところ、1社につき10万円の謝礼を要求されたというもの。それも、独占取材や単独取材ではなく、2社ずつ20分という短い取材時間だったという。10万円という価格を決めたのは本人でも球団ではなく、新庄監督をマネジメントする会社の社長が設定したとのことで、「取材を受けた社から不満があったという話は一切聞いていません」と「デイリー新潮」の取材に回答していた。
しかし、実情はどうも異なるようだ。スポーツ紙運動デスクの話。
「昨年のストーブリーグでは大物選手のFA移籍がなく、比較的穏やかでした。アメリカのメジャーリーグに挑戦する広島東洋カープの鈴木誠也選手も、移籍先をめぐる報道はあるものの、大リーグ側の労使交渉がストップしている影響を受けていまだに所属先が決まっていない。東京オリンピック金メダリストの肩書きは確かにありますが、去就が決まらなければ本人も何を話せばいいのかわからないでしょうし、報道する側としても取材依頼を出しずらい。一方で新庄監督は昨年11月の監督就任会見以降、姿を見せるたびにスポーツ紙がこぞって1面に載せるなど、ネタが枯渇するオフの救世主という位置づけ。10万円の謝礼を要求されても呑まなければならなかった事情もあります」
では実際のところ、プロ野球選手や監督へのインタビューの謝礼の相場はどうなっているのだろうか。球界関係者が事情を語る。
「総じて言えるのは、人気球団ほど謝礼はしっかり取る傾向が強い。例えば西の某人気球団なら、アラサーの主力選手が3万円から5万円の間、監督になると5万円が最低ラインになります。反対に不人気球団になると謝礼よりも露出優先となるため、タイトルホルダーの選手でさえ実質的に無料で受けてくれたこともあります」
需要と供給のバランスによって謝礼が上下するのは仕方がないことでもあるが、新型コロナウイルス感染拡大で以前のような取材もままらない状況下では値崩れも起こっているという。
「取材場所をセッティングする必要のある対面取材ではなく、オンライン会議システムなどを使ったリモート取材になると1件あたり1万円が相場になっている。安いか高いかは人それぞれでしょうけど」(前出・球界関係者)
「デイリー新潮」が訴えるようにこうした謝礼の発生する取材が“適切”かどうかはともかく、新庄監督に対する謝礼10万円は他と比べて破格の高さなのは事実のようだ。
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