ジャム＆ルイスにカイリー・ミノーグ…音楽プロデューサーInitial Talkのおすすめ音楽

サブスク時代に何を聴けばいいのか……と“サブスク迷子”になっている方も多いのでは？　そんなあなたにプロの音楽プロデューサーが今おすすめの音楽を紹介。今回はデュア・リパやカイリー・ミノーグ、シーアらの公式リミックスを手がけ、先日発表された米Billboard誌の「The 40 Best Dance Songs of 2021」にも取り上げられたInitial Talk（イニシャル・トーク）氏にご登場願った。年末年始にじっくり聴いてみてはいかが？

Initial Talkが2021年によく聴いた3曲

■ Jam & Lewis feat. Boyz II Men 「The Next Best Day」（2021）

ジャム＆ルイスは昔から大ファンなのですが、Force M.D.’s「Tender Love」、New Editionの「Can You Stand the Rain」などジャム＆ルイスのバラードと男性グループの相性の良さを感じていて、この曲で改めてそれを再認識しました。90年代～00年代前半のジャム＆ルイスによるプロデュース作品を彷彿とさせるメロディやアレンジメントにキュン。元はかなり前に作られた曲なのかもしれませんが、泣けるR&Bバラードを2021年に聴かせてくれた彼らへの感謝を込めてセレクト。
ジャム＆ルイス作品をチョイスしたプレイリスト作ってるのでよかったらあわせてもどうぞ（プレイリスト「JAM & LEWIS」はこちら）。

■ Sally Yeh（葉蒨文）「深呼吸」（1995）

Toni Braxton「Breathe Again」のカバー。80-90年代香港の歌手によるR&BカバーをSpotifyで集めていたら、特に多かったのがBabyfaceの提供曲でした（Bobby Brown, Karyn Whiteなど）。元々Babyfaceの作る曲は歌謡的でオリエンタルな雰囲気があるので、中国っぽい歌い回しでもしっくり来る印象ですが、この人は特に歌もうまくていいなと。他のアルバムでもBabyfaceのカバーをしていたのも好印象。こういうカバーきっかけで世界のいろんな歌手を知れるのもまた楽しいね、ということで選びました。
香港の歌手による80年代～90年代のR&Bカバーをチョイスしたプレイリスト作ってるのでよかったらあわせてもどうぞ（プレイリスト「Cantonese Covers of 80s/90s R&B Songs」はこちら）。

■ The Sound of Music 「A Transfer to Love」（1987）

今年、Spotifyサーフィンをしていた時に出会ってハマった1987年の曲。スウェーデンのグループらしく、活動期間は短かった模様ですが……。ABBAにも通ずる哀愁感が最高で、スウェーデン人の作り出すメロディの強さを再認識。おそらくシングルでもないし、そんなに有名な曲でもないと思うのですが、こんなに良い曲に出会えるとは思わず、中古CDを漁っている時の楽しさを久々に味わえたのもいい思い出。今後北欧の人たちとのコラボでヒットを作りたいという気持ちがより強くなりました。

おすすめのInitial Talkプロデュースワーク

■ Kylie Minogue & Dua Lipa – “Real Groove（Studio 2054 Initial Talk Remix)”（2021）

音的にはPWLサウンドまんまだけれど、 ダンスポップでは一番影響を受けたKylieと、リミキサーとしてのキャリアを開いてくれたDua Lipa、 自分にとって超重要な二人のコラボを100%レトロな音にできたのが幸せ。 このリミックスでは「feat. Dua Lipa」というよりデュエット的に聴かせたくて、Duaのソロ歌唱の分量を増やすべく試行錯誤したんですが、少なくともその部分ではうまくいったと思います。

Initial Talk
80～90年代ポップカルチャーへの愛を表現すべく、2015年に活動を開始。 2017年、YoutubeにアップロードしたDua Lipa「New Rules」の非公式リミックスがSNSを中心にネット上で大きな話題となり、The Fader、Billboard、Buzzfeedといった海外メディアに取り上げられ、後にWarner Music UKから正式にリリースされた。 以降、Kylie Minogue、Sia、Erasureといったアーティストへ公式リミックスを提供するかたわら、Monday満ちる、AISHA、Eliana、Aida、ILY、Sasha Brownなど国内外のアーティストとのコラボレーションによるオリジナル曲も発表している。
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