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綾野剛熱演もストーリーは… 『アバランチ』は宣伝で期待を煽りすぎるのが問題?

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ドラマ公式サイトより

 15日に放送された第5話で第1部が完結し、今夜から“戦争編”となる第2部が幕をあけるフジテレビ系連続ドラマ『アバランチ』。しかし、すでに苦戦の気配が漂っている。

 第5話は初回放送前と同じく、期待値を高めに高めた上で放送された。事前に公式サイトで主演の綾野剛からのコメントが発表され、そこには「必ず人の心の深淵に響くものを作ろう。(中略)それぞれがそれぞれの約束を果たせたと思います。」「第1部で本当に届けたかったものが全て詰まった第5話、ぜひご期待ください。」と、必見のストーリーであることが示されていた。しかし、高めに高めた期待に沿う内容だったかというと、意見は分かれている。

 動画サイトを使って権力者の罪を裁く集団「アバランチ」がなぜ結成されたか、その理由を3年前にさかのぼり明かす“エピソードゼロ”となった第5話。リーダーの山守(木村佳乃)にはかつて結婚を約束した恋人・藤田高志(駿河太郎)がいた。藤田は公安部に所属する羽生(綾野剛)の上司であり、羽生はふたりの家に招かれて誕生日を祝われるような親しい仲だった。しかしある任務で爆発に巻き込まれ、藤田は死亡して羽生も重傷を負う。山守は、羽生の証言から、藤田が命を落とした事件は仕組まれた罠だったのではと疑い、真実を求め奔走する。一方で藤田の死に負い目のある羽生は警察を辞め、小さな町工場で魂が抜けたように暮らしていたが、そこで世の中の理不尽に立ち向かうあかり(北香那)に出会ったことがアバランチに参加するきっかけとなる……というストーリーだった。

 かねてから既視感のある設定だとささやかれていたが、恋人の死、真実の隠蔽、絶望からの再起など、“よくある過去設定”の話の枠を出なかった印象だ。SNS上には「今までと違うって聞いたけどまったく引き込まれなかった」と、高めた期待が裏目に出てしまったと思われる感想が。また「『アバランチ』は本気でドラマ化したラノベって感じなので頭使わなくていい」と、そもそも分かりやすさがウリのドラマだとする人も。たしかにストーリーは巨悪や陰謀の真相を暴こうとする王道のクライムサスペンスだ。番宣で「これまでにない」を強調してきたことが一部の視聴者を混乱させたのかもしれない。

 SNS上の綾野ファンが「涙を落とすタイミングが天才」「町工場で死んだように生きる綾野剛が好き」と絶賛していたように、役者の最高の演技を引き出す才能につけては他に類を見ない『アバランチ』。しかし、第5和の世帯平均視聴率は8.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と下降の一途。今夜からの第2部で巻き返しの糸口は見つかるだろうか。

■番組情報
月曜ドラマ『アバランチ』
フジテレビ系毎週月曜22時00分~
出演:綾野剛、福士蒼汰、千葉雄大、高橋メアリージュン、田中要次、利重剛、堀田茜、渡部篤郎(特別出演)、木村佳乃 ほか
主題歌:UVERworld(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監督:藤井道人、三宅喜重(カンテレ)、山口健人
音楽:堤裕介
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデュース:安藤和久(カンテレ)、岡光寛子(カンテレ)、笠置高弘(トライストーン・ピクチャーズ)、濵弘大(トライストーン・ピクチャーズ)
制作:カンテレ、トライストーン・ピクチャーズ
製作著作:カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/A/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/11/22 12:00
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