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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > ジャニーズ、なにわ男子のデビュー戦略

なにわ男子、初日ハーフミリオン! 「金曜日」デビュー戦略から見えるジャニーズの未来

キンプリでも明らか…海外ファンは王道路線を支持する傾向

「11月12日の金曜日発売になったのは、嵐やなにわが所属するJ Stormの設立20周年記念日ということが最大の要因でしょうし、よく言われているように、ジャニーズは開運日を大事にしていて、今回も天赦日にあたるという点が決定を後押ししたでしょう。

 ただ開運日であれば他にも候補がありますし、必ずしもJ Stormの設立記念日と同日にする必要もない。そもそも1位にこだわるジャニーズが、何より大事なデビューシングルの発売日に、オリコンランキングで有利になる水曜日を選ばなかったことが異例です。そう考えると、わざわざ金曜日を選択したのはもっと理由があるはずで、そこには海外への意識もあるのでは。日本では水曜発売が一般的ですが、世界的には2015年から金曜リリースに統一する動きがあり、実際に多くは金曜発売です。他のグループ同様、なにわも配信リリースはないので現状はあまり意味のない行為ですが、世界を見据えて動いていくという意思も込められているのでは。映画などの配信も劇場での慣例にのっとって金曜が多く、ドキュメンタリーの金曜配信に合わせられるというメリットもあります」

 気になる発言もあったという。

「長尾さんは『原点は大阪、拠点は日本、視点は世界』と意気込んでいました。なにわについては早々にTikTokとタッグを組み、『初心LOVE』のフォトモーションエフェクトが登場したほか、公式アカウントも開設。また彼らの単独YouTubeチャンネルで公開されたミュージックビデオも視聴地域による閲覧制限などなく、公開から3週間強で800万回再生を突破しています。

 これはあくまでも予想ですが、“ジャニーズ王道”のスタイルでどこまで世界に挑戦できるか、なにわ男子で試していくのでは。すでに道枝さんは中華圏で人気沸騰中とも言われてますし、世界的なシティポップ人気もあって、邦楽のメロディセンス、コード進行やアレンジの多様さ、叙情性などが再評価されてきていますしね。

 なにより注目されるのが、今年5月23日にようやく単独チャンネルを持ったKing & Princeに見られる傾向。今年に入って、全英語詞で洋楽色の強い『Magic Touch』『Namae Oshiete』など挑戦的な楽曲を発表してきましたが、再生回数は王道路線の半分程度といったところ。そもそも海外ファンはジャニーズに“K-POPグループっぽさ”を求めてない面もあり、彼らの挑戦は国外ではあまり評価されてない。そのへんはSnow ManやSixTONESに任せ、なにわ男子ではジャニーズの王道キラキラ路線で、アジアを中心とした海外市場に本格的に挑んでいくのではないでしょうか」(前出の音楽ライター)

 CDセールスはほとんどの場合、入荷日や発売日にピークを迎えることを考えれば、発売日が金曜にズレたところでチャートバトルにさほど影響は出ないだろう。実際、オリコン発表によれば『初心LOVE』は11月11日付の推定売上枚数が50万2742枚を記録し、早くもハーフミリオン達成と異例の大ヒットとなっているなにわ男子。そのデビューを注視しているのは国内だけに留まらないのかもしれない。

加賀美ジョン(音楽ライター)

洋邦問わず、音楽にまつわる編集・ライティングで十数年。クレジットを眺めるのが趣味。

かがみじょん

最終更新:2021/11/12 21:00
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