ソフトバンクホークス、藤本新監督は「たなぼた就任」だった!? チーム再建のカギは…
#福岡ソフトバンクホークス
プロ野球12球団史上もっとも「地味な指揮官」だろう――。
福岡ソフトバンクホークスは10月29日、工藤公康前監督の後任として現二軍監督の藤本博史氏が新監督に就任すると発表した。常勝軍団のホークスを再建することはできるのだろうか。
工藤前監督は2015年から7年間率いて何度もリーグ優勝、日本一に輝いた。ところが今シーズンは、エースの千賀滉大や抑え投手の森唯斗などがケガのため離脱。野手でもグラシアルを欠くことが多く、投打ともに戦力が揃わないままシーズンを4位で終えた。藤本新監督は「確実に点が取れるようにしたい」と打者陣のテコ入れを示唆。投手陣は特にリリーフ陣の乱調による失点を指摘し「無駄な四球を出さないようにしたい」と話した。
同タイミングで球団は、王貞治球団会長が特別チームアドバイザーを兼任することも合わせて発表されたが、プロ野球関係者は「うまく世代交代が出来ていない証拠。藤本監督は貧乏くじを引かされているのでは」と明かす。
「10年以上ホークスでコーチをしているだけに、球団の体質、選手の力量把握はある程度わかっていると思います。問題なのは、素質が良くても開花していない若手が多すぎるということ。ここ10年近く打線を引っ張った松田や柳田もベテランの域に入り、彼らに今後も全盛期と同じような成績を求めるのは酷です。そこで大事なのが、若手の台頭があるかどうか。ホークスは育成選手が多く、結果ができなければ数年で戦力外通告を受ける競争が激しい環境で知られています。ところが、そこで選手が伸びてきていないのは大いに問題です。
藤本監督は二軍、三軍でも指導歴があり、若手の長所を伸ばすことはできますが、スター選手を育てられるかとなればまた別問題。次の監督にバトンタッチするまでに何人を独り立ちさせられるか、彼の手腕にかかっています」(同)
そもそも次期監督の有力候補には、今シーズンで一軍ヘッドコーチだった小久保裕紀氏の名前が入っていたが、実現することなく、来シーズンは二軍監督として指揮することが決まった。
「現役時代はホークスと読売ジャイアンツで4番を打って、野球日本代表監督を歴任したスターですが、昔気質のためかパワハラ疑惑を一部で報じられるなど現場の評判はあまりよくなかった。二軍監督をやらせて、一軍指揮官を任せてもいいか力量をはかられるのでしょう」(別のプロ野球OB)
裏返せば、小久保氏が予定通りの指導だったらなら藤本新監督の誕生はなかったともいえる。“たなぼた就任”のチャンスを本人は生かすことができるのだろうか。
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