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綾野剛主演『アバランチ』好スタートも…脚本は「意外と普通」? 放送前に期待させすぎた?

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ドラマ公式サイトより

 10月18日、綾野剛主演のフジテレビ系連続ドラマ『アバランチ』の第1話が放送された。今年1月に公開された綾野主演の映画『ヤクザと家族 The Family』でメガホンを取った映画監督・藤井道人がチーフ演出をすることでも注目されていたが、初回の世帯平均視聴率は10.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と期待通りの2桁スタートを切った(個人平均は5.7%)。

 綾野と藤井の再タッグがこれほど注目されたのは、むしろ藤井の力によるところが大きいだろう。役者・綾野剛の魅力のひとつが繊細な表情による演技だが、『ヤクザと家族』でその魅力を存分に引き出してくれたという実績がある。『アバランチ』第1話でも、藤井は期待を裏切らなかった。綾野はもちろん、劇中に登場する謎のアウトロー集団「アバランチ」のメンバーを演じる、木村佳乃、福士蒼汰、高橋メアリージュン、田中要次、千葉雄大といったそうそうたるメンバーもまた、藤井特有のダークトーンな世界観の中で一人ひとりの色気が存分に引き出されていた。

 しかし、役者の魅せ方や引き立て方に大きな賛辞が送られる一方で、脚本に対する評価は今のところ「いまひとつ」といったところだ。

 SNSでは「アバランチは好きなタイプのドラマだし役者がとてもよいので見たけど、脚本が普通すぎていまいち」「脚本がいちいちチャチいのが残念ポイント」「何度も見たかのようなテンプレの敵役。盗撮中継に、ハッキングに、ありきたり」など、ストーリーに関してのマイナスなコメントが目立っている。

 正式な発表はないものの、『アバランチ』は各話ごとに脚本担当が担当が変わるようだ。第1話の脚本家は、竹内結子主演の配信ドラマ『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』(Hulu)を書いた丸茂周。そして予告動画が公開されている第2話は、亀梨和也主演の『レッドアイズ 監視捜査班』(日本テレビ系)を書いた酒井雅秋が担当することがそれぞれ公式SNSで発表されている。第3話以降の脚本家は不明だ。

 複数人が各話ごとに脚本を担当スタイルはままあるが、完全オリジナルストーリーの『アバランチ』にこれがうまくハマるかどうか、やや不安もある。また第1話では、ドラマと同時に翌日正午まで限定配信されていたYouTube公式チャンネルの“しかけ”もあった。しかし、意表を突かれるほどのおもしろさはなかったというのが正直なところだ。

 トリッキーな試みを取り入れたり、事前インタビューからは驚く展開を視聴者に期待させたりと、前評判で期待を高めすぎた印象もある『アバランチ』。全員にウケる話などないというのは当たり前だが、結局「巨悪に挑む架空のダークヒーロー集団」というありきたりな枠に収まってしまわないか、やや心配になる第1話だった。

■番組情報
月曜ドラマ『アバランチ』
フジテレビ系毎週月曜22時00分~
出演:綾野剛、福士蒼汰、千葉雄大、高橋メアリージュン、田中要次、利重剛、堀田茜、渡部篤郎(特別出演)、木村佳乃 ほか
主題歌:UVERworld(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監督:藤井道人、三宅喜重(カンテレ)、山口健人
音楽:堤裕介
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデュース:安藤和久(カンテレ)、岡光寛子(カンテレ)、笠置高弘(トライストーン・ピクチャーズ)、濵弘大(トライストーン・ピクチャーズ)
制作:カンテレ、トライストーン・ピクチャーズ
製作著作:カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/A/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/10/25 12:00
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