三浦春馬さんの“不在”を痛感する『ボクらの時代』 「人柄としても俳優としても尊敬のできる人」
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8月1日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)に、有村架純、柳楽優弥、國村隼の3人が出演した。昨年、NHK総合などで放送されたテレビドラマであり、まもなく映画版が公開となる『太陽の子』での共演者だ。
映画『ブラック・レイン』(1989年)でリドリー・スコット監督から、映像の仕事は「画角に収まるパフォーマンス」を意識する必要があることを学んだという國村。LAの演劇学校に短期留学した際に「言葉だけじゃなくて、いろんな表現方法でも『通じるんだな』と学べた」ことが最大の収穫だったという柳楽。幼い頃に両親が離婚しており、小学校4年生の頃には「母親を支えていかなきゃいけないし、姉も守っていかなきゃ……『自分が父親代わりにならなきゃ』みたいな意識がすごくあって」と自立心が芽生えたという有村。俳優3人、それぞれ興味深いエピソードが飛び出した。
しかし、観ていてどうしても気になったのはあの人の不在だ。8月6日より、ドラマ版とは異なる視点で描かれた『映画 太陽の子』が公開となる。この『ボクらの時代』出演はそのプロモーションの意味合いがあるわけで、本来であれば、メインキャストとしてポスタービジュアルにも大きく映る柳楽、有村、そして三浦春馬さんの3人で登場していたのではないか。
そのあたりを意識したのだろう、國村は番組終盤に三浦さんとの共演についてふたりに話を振っていた。『太陽の子』の中でも柳楽、有村、三浦の3人が縁側にいるシーンが大好きだと國村が話すと、柳楽は「世津(有村)のセリフがとても大切なシーンだったんですよね。その中で春馬くんの気配りとかって素晴らしいなって」とコメント。重要なシーンにもかかわらず、飛行機が上空を飛ぶ音が入るなどして撮影が何度か中断になったそうで、「架純ちゃんがちゃんと世津として集中しているのを察して、全部撮り終わった後に『素晴らしかったよ』って声を(有村に)しっかりかけられるような男だった」と振り返った。
これに國村は「ちゃんと気遣いできる人やったな」と頷く。柳楽が続けて「そういうことって、いい連鎖になって、『また明日もちゃんと頑張ろう』って思える」と、三浦さんが現場の空気をよい方向に作り上げていったと語ると、國村は「そういうのって画(え)の中にも、セリフのやりとり以外のところで映りこむからな」「だからあのシーンがすごくいい、あの3人がいいっていうふうに伝わってくるのは、それが画に映ってるんやろな」と納得していた。
柳楽はまた、三浦さんについて、お互いが10代前半の時、2004年公開のVシネマ作品『岸和田少年愚連隊 ゴーイングマイウェイ』で初共演し、高校の先輩・後輩という間柄でもあったと振り返り、「いろいろなタイミングでやっぱり意識する人でした」と語っていた。
学年こそ柳楽がひとつ上だったが、誕生日は10日ほどしか離れておらず、2人はほとんど同い年といっていい。2018年公開の映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』で三浦さんと14年ぶりに共演したことについて、柳楽は当時、「春馬くんは、けっこうオーディションをがっつり取ってくるので(笑)。僕だけじゃなくて、いろんな人が『今日、春馬がいるからダメだわ』って思うくらいでした」「高校時代はまったく喋ってない。ライバル視していました」と、強烈なライバル意識を持っていたことを告白していた。
それだけに今回、柳楽が三浦さんについて「本当に人柄としても、もちろん俳優としても尊敬のできる人だなって思います」と話した言葉には、どれほどの想いが込められていたのか……。子どもの頃からお互いを知っており、オーディションで何度も顔を合わせてはいたものの、実際に共演した回数は少なかった2人。ライバル視していた柳楽は、もっともっと三浦さんと共演したかったのではないだろうか。
番組の尺の都合なのか、有村が三浦さんについて語る場面がなかったのは残念だったが、いつか未公開スペシャルで見られる日が来ると期待したい。
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