二階堂ふみ、『紅白』衣装に込めた「アンチ・レイシズム」の思いとジェンダーへの考え
#NHK紅白歌合戦 #二階堂ふみ #人種差別 #ジェンダー #初耳学
二階堂ふみが11日放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)に出演。MCの林修が“時代のカリスマ”に話を聞く人気企画「インタビュアー林修」第17弾のゲストとして、転機となった作品など女優としてのキャリアについて、そしてプライベートなど意外な素顔について語った。
その中でまず林が話を聞いたのが、昨年末の『NHK紅白歌合戦』で紅組の司会を務めたことだ。初司会とは思えないほど落ち着いた司会ぶりが評判となったが、本人は「久しぶりに吐きそうなぐらい緊張」したという。
当日は二階堂の赤いパンツスーツ姿も話題となったが、これまでの紅組司会者といえば「派手な赤のドレス」のイメージが強かったと林が指摘し、「あれはご自身のチョイスなんですか?」と訊ねると、「そうですね。スタイリストさんとも話をして。今もう、“女性が必ずドレスを着ないといけない”とか、そういうことでもないよなぁって思いながら。自分が着たい、自分がその時一番自信を持った状態でいられる服を着るのがいいかなって」と説明した。
これに林が「女性だからといってドレスを着なきゃいけない時代でもないだろうって(二階堂の)感覚は、視聴者にも伝わったと思いますよ」と伝えると、二階堂は「ですかね?」と答えながら、『紅白』で着用していた指輪についても言及した。「実はあの時、指輪も着けてたんですけど。その指輪が『アンチ・レイシズム(反人種差別)』って書いた指輪で」と明かし、「これからの時代はそういう時代になっていってほしいなって思いますね。『女性だから、男性だから』とか、『男性なのに、女性なのに』ではなくて、『みんなそれぞれが違う』っていうのが当たり前になるといいなっていう風に……」と、衣装に込めた想いを語った。
この『紅白』での二階堂の衣装は、放送当時から話題になっており、SNSでは「パンツスタイルや白地にカラフルな柄、アンチ・レイシズムの指輪。ファッションからも彼女のジェンダーレスや人種差別に対する意思が感じられて素敵だった」「衣装が変わってもアンチレイシズムの指輪はずっとつけておられて、最高にアクティビストだと思った」といった声が上がっていたが、今回改めて、彼女が自分なりのメッセージを込めて自ら衣装を選択していたことを明言したかっこうだ。
二階堂へのインタビューは、大ヒットを記録した2019年の主演映画『翔んで埼玉』の話題にも及んだ。魔夜峰央の同名マンガを実写化したこの映画で二階堂は初の男性役に挑んだが、やはり「いいのかな?」と葛藤はあったようだ。しかし、中性的な役柄だったため、演じるにあたって男性役ということはあまり意識する必要がなかったそうで、この演技で二階堂は第43回日本アカデミー賞の「優秀主演女優賞」に輝くことになる。
二階堂にオファーが来た時点で、役の性別を女性に変更するという案が出ていたことは知られているが、林はこのことについても質問。原作をすでに読んでいた二階堂は「これは男性だからおもしろいのでは?」と考え、「もし私がやってもいいのであれば、男性役でやったほうがおもしろいですかね」と製作側に回答したことで、原作どおり男性役となったのだという。マンガ好きで知られる二階堂だけに、原作をとにかく尊重したかったようだが、ここにも「女性だから、男性だから」といった考えにとらわれたくない二階堂の意識が表れているともいえるかもしれない。
プライベートでやりたいことについて、動物愛護と、「未来をつくる子どもたちに関してのこと」を「ずっと続けていきたい」と答えた二階堂。若い俳優でこれだけ自らの口ではっきり主義主張を語れるのは珍しい。外野からはとやかく言われるだろうが、気にせず今後も活躍していってほしいものだ。
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