松たか子、広瀬すず、中山美穂もラップを披露…『まめ夫』『ネメシス』などから見る現代ドラマとラップの関係
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櫻井翔、広瀬すず、小芝風花、中山美穂らもドラマでラップ
現在放送中の『ネメシス』(日本テレビ系)の第2話のタイトルは「HIPHOPは涙のあとに」。ラッパーを夢見る青年(窪塚愛流)を巡る物語となっており、俳優としての活躍も目覚ましい般若がラッパー役でゲスト出演したほか、主役のひとり・風間を演じる櫻井翔が劇中でラップを披露し、サクラップならぬ“カザラップ”が大きな反響を呼んだ。16日放送の第6話でもカザラップが聞けると匂わせる予告がされているから、制作側は手ごたえを感じたのだろうか。もっとも、総合監督が『SR サイタマノラッパー』シリーズの入江悠ということを考えれば、櫻井が劇中でラップを披露するのは必然だったのかもしれない。
『ネメシス』で櫻井とW主演を務める広瀬すずは、WOWOWで今年2月に放送された『ドラマWスペシャル あんのリリック -桜木杏、俳句はじめてみました-』で、ラップの歌詞(リリック)を作るという趣味をきっかけに俳句に興味を持つようになる芸大生を演じ、劇中で実際にラップも披露している。このドラマは、俳人・堀本裕樹の小説『桜木杏、俳句はじめてみました』(幻冬舎)の実写化だが、タイトルから明らかなとおり、ラップの要素は原作には一切なく、ドラマオリジナルで追加されたものだ。
同じような単発ドラマでは、2019年に小芝風花主演の『ラッパーに嚙まれたらラッパーになるドラマ』(テレビ朝日系)があった。人間にラップバトルを仕掛ける“ラッパーゾンビ”になるウイルスが蔓延しているという設定の異色のゾンビものコメディで、小芝や佐藤寛太らが本作でラップに初挑戦。また、17年の『世にも奇妙な物語 秋の特別編』(フジテレビ系)では、中山美穂演じる主婦がリップクリームを塗るとラッパーに変貌する「フリースタイル母ちゃん」なる作品も。いずれもラッパーのACEが監修で参加しているが、こうした“ラップ・ドラマ”が増えている背景には、MCバトルブームを巻き起こした『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系、2015~2019年)の影響が大きいと見られる。『ラッパーに嚙まれたら…』の小芝と佐藤はラップに挑戦するにあたって、『フリースタイルダンジョン』を観て勉強したとも語っている。
ラップそのものは登場しないながら、日本語ラップファンから注目を集めたのは、今年1月に日本テレビ系で放送された『レッドアイズ 監視捜査班』。毎話、ラッパーがゲスト出演したためで、般若やDOTAMAのように俳優としてのキャリアのあるラッパーも出演したが、輪入道、崇勲、KEN THE 390などドラマ初出演組が大半で、さらにほぼ『フリースタイルダンジョン』の出演者だった。そのためネット上には、『まめ夫』のように「次は誰が出演するか」と予想する人たちも。最終話については大方の予想どおり、『フリースタイルダンジョン』を立ち上げたZeebraが出演している。
アメリカでは2017年以降、音楽消費におけるジャンル1位は「ヒップホップ/R&B」の状態が続いており、世界的にヒップホップがメインストリームの市場を席捲している。日本ドラマのラップ/ヒップホップへの接近はさらに進んでいくのか、今後も注目したい。
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