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『ぽかぽか』ハライチ岩井の「ルフィ逮捕速報イジり」、局内でいまだ尾を引くワケ

2023/02/23 09:00

#フジテレビ #ぽかぽか

『ぽかぽか』ハライチ岩井の「ルフィ逮捕速報イジり」、局内でいまだ尾を引くワケの画像 — 番組公式Twitterより

　フジテレビ系平日お昼のバラエティ番組『ぽかぽか』で2月7日、メインMCを務めるハライチの岩井勇気が広域強盗事件の指示役の逮捕速報を茶化したことで批判される炎上騒動が起こったが、フジテレビ局内ではこの件がいまだに尾を引いているという。

　各地で相次いだ広域強盗事件で「ルフィ」などと名乗って犯行を指示した疑いがある容疑者4人のうち、今村磨人容疑者と藤田聖也容疑者が7日、フィリピンから日本に移送されていた飛行機内で逮捕された。

　同日の『ぽかぽか』生放送中にこの速報が流れ、「“ルフィ”逮捕」とのテロップが流れると、岩井は「ルフィ、逮捕されました！　皆さん、ルフィ、逮捕となりました！」と声を張り上げた。相方の澤部佑が「いい、いい！　我々はいいですよ、別に」とニュース速報を伝える役割ではないと制止しようとするも、「あのルフィが、いま日本に着き、逮捕されました！」と、岩井は誇張したようなシリアスな表情を続けて連呼。スタジオからは笑いが起こっていた。

　同事件では90代女性が殺害されるなど死者も出ていることから、事件を茶化そうとする岩井の態度に「亡くなった被害者もいるのに不謹慎すぎる」「『ルフィ逮捕』という文言だけを面白がってはしゃぐなんて行動が中学生レベル」など、批判の的となった。

　テレビ番組などでも活躍する紀藤正樹弁護士もSNSで、岩井に批判が殺到したとのニュースを取り上げながら、「私はマスコミ人がよく使う『ネタ』と言う言葉が嫌いです。被害者は『ネタ』ではなく生身の人間です。被害者にすら『もっとよいネタないですか』と迫る記者もいます。そうした発想が配慮不足を生む温床だと思います」と苦言を呈した。

　その一方で、タレントの大竹まことは10日、ゲスト出演したTOKYO MXの『バラいろダンディ』でこの件について意見を求められ、「恐れずに言えば、どんな芸人もウケたいと思います。ウケるためなら何でもやってみようと思います。それが大スベりすることもあります。今の世の中で芸人の話す範囲が狭まる中で、尖った尾根の上で喋っている状態なわけ。一つ間違えれば落ちる。そのリスクは大きいんだけど、芸人さんはそれでも面白いことを言いたい。岩井の気持ちはちょっと分かるね」とフォローするなど、議論を呼んだ。

　岩井の発言から2週間以上が過ぎ、騒動もすっかり沈静化したかのようにも思えるが、局内ではいまだに火種はくすぶり続けているという。フジテレビの別の番組のスタッフは声を潜めてこう明かす。

「バラエティ番組と銘打ってはいますが、実際は情報バラエティのテイストが強いですし、『さすがに強盗殺人事件を茶化すのはマズイだろう』という声が局内からも起こっています。そもそも、『ぽかぽか』は昨年6月に社長に就任した港浩一社長の肝いりの番組ですし、それに加えて、今年1月まで公開されていた劇場版が200億円近い興行収入をたたき出すなど、ウチのキラーコンテンツとなっているアニメ『ワンピース』の主人公キャラの名前も絡んでいるということで、上層部も『何をやっているんだ！』と怒り心頭のようです」

　もっとも、同局上層部の怒りの矛先は、岩井ではなく別の方向に向けられているとか。

「問題になっているのは岩井さんというよりも、番組のスタッフのほうですね。と言うのも、当日に今村容疑者と藤田容疑者がフィリピンから日本に飛行機で移送されるのはすでに分かっていたことですし、放送中に逮捕される可能性は十分ありました。生放送の番組ですし、ハライチや神田愛花アナウンサーらMC陣とスタッフによる事前打ち合わせで、ニュース速報が流れた際の対応も話し合われていたはず。それであの発言に至ったということは、スタッフサイドが容認していた可能性は極めて高く、実際にゴーサインを出していたという噂も局内では流れています」（前出の同局番組スタッフ）

　さらに、同局の局員はこう語る。

「今回の騒動に関しては、『ぽかぽか』が情報制作局ではなく、バラエティ制作センターが担当していることも裏目に出た格好です。バラエティ番組といっても、ニュースや生活情報なんかも扱っているわけですし、多少はそうしたネタを扱うことに長けたスタッフも入れておくべきでしょう。今後スタッフの入れ替えがあるかもしれませんね」

　視聴率でも苦戦が続いている同番組だが、わずか9カ月で終了した前番組『ポップUP！』の二の舞となってしまうのだろうか。