のん、テレビ本格復帰に追い風? ジャニ忖度見直しで「能年玲奈問題」が再注目
#能年玲奈 #のん
ジャニーズ事務所の性加害問題をきっかけとして、ジャニーズのみならず芸能界全体で「忖度文化」を見直すべきとの声が高まっている。こうした中、能年玲奈から改名し、以前のように地上波に出る機会がなくなった俳優・アーティスト「のん」に関する「能年玲奈問題」にも改めて注目が集まっている。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、12日に行なわれた定例会見の終盤にジャニーズ問題に言及。「ジャニーズという事務所自体もそうですけど、メディア自身の対応も検証が必要ではないかと思いますし、特にテレビメディアについては同様の事案はないのか。『この事務所の社長の気分を損ねてしまうと、タレントの配役などでマイナスになるのでは』という忖度文化が今もなお広がっているところはないのか」と語り、テレビメディア側が自ら忖度文化の実情を検証すべきだと提言した。
また、玉木代表は「一人ひとりのタレントさんって実は弱いんですよね。どうしても、監督さんやプロデューサー、事務所の社長などとの関係で、気に入られないと仕事が取れないという、相対的に不利な、権力関係が平等じゃない中で、さまざまな契約や取り決めが行なわれていくので、そこは広い意味でのコンプライアンス意識を高めていくべき」と話し、事務所とタレントの不平等な関係についても人権の観点から問題視。
続けて、「たとえば、能年玲奈さんがなんで能年玲奈という名前を使えなくなって、のんちゃんになって、一時テレビに出られなかったのかって、私みたいな素人からすると謎ですよね。なんであんなことが起こるのかなって」と発言。のんを具体例として挙げたうえで、「いろいろ業界の大人の社会の話があるのでしょうけど、そういうことも含めて透明性をこれから芸能界やテレビ業界も上げていかないと、国際的にもなかなか通用しなくなってきている時代なのかなと思います」と述べた。
のんといえば、2013年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』のヒロイン役(当時は能年玲奈名義)で大ブレイクしたが、2015年に当時所属していたバーニング系列の大手事務所「レプロエンタテインメント」との間で独立トラブルが発生し、一時休業状態になった。2016年に正式独立して活動を再開させたが、本名である「能年玲奈」からの改名を余儀なくされ、「のん」として再出発。2020年頃からNHKの番組への出演は少しずつ始まっているが、この騒動をきっかけに地上波の民放番組からは姿を消したと言っていい状況となった。広告需要は高く複数の企業とCM契約しているため、現在でも「テレビCMでは見る」のだが、なぜかテレビ界からほぼ締め出されたままという不可解な状態が続いており、俳優としては独立系を中心に映画には出続けているものの、民放地上波ドラマへの出演は2014年を最後に途絶えたままだ。
この状況については、2ちゃんねる開設者の「ひろゆき」こと西村博之氏も疑問視。8日に放送されたABEMAのニュース番組『ABEMA Prime』で、ジャニーズ問題について「結局いま怒ってる人たちって、ジャニー(喜多川)さんが言い返してこないから、言い放題って状態じゃないですか。じゃあ、能年玲奈さんって本名なのに能年玲奈という名前でいまだに活動できないとか、他の事務所でもおかしい状況が起きているにもかかわらず、そこは放っておいて、とりあえず(叩き返してこない)ジャニーズだけ叩いている」と、のんを引き合いにメディア報道を分析した。
そのうえで、ひろゆき氏は「現時点で他の事務所で起きているような問題を口に出さない人は、ジャニーズ事務所の問題をずっと黙っていた人たちと一緒。そういう意味では『叩き返してくる相手がいないんだったら言ってもいい』という、日本の構造自体は変わってない」と断じている。
玉木代表にしても、ひろゆき氏にしても、メディアが声高にジャニーズ批判をするのなら、のんのような問題についてもろくに検証もせずに放置しているのはおかしいという立場のようだ。ジャニーズは確かに芸能界の「忖度文化」の象徴のような存在であったが、もしテレビ局がジャニーズへの忖度をやめたとしても、他の事務所に忖度したままなら根本的には何も変わらないだろう。
ジャニーズ問題をめぐる報道では、各局のニュース番組などで「沈黙してきた私たちメディアも反省すべき」といった趣旨の言葉が頻出するが、本当に反省しているのであれば「能年玲奈問題」からも目を背けてはいけないのではないだろうか。
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