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東山紀之らは「性加害問題」スルーも…Aぇ! group・福本大晴のコメントに感心の声

東山紀之らは「性加害問題」スルーも…Aぇ! group・福本大晴のコメントに感心の声の画像
Aぇ! group・福本大晴

 東山紀之が3日、メインキャスターを務めるテレビ朝日系情報番組『サンデーLIVE!!』で、所属するジャニーズ事務所の性加害問題について「コメントを控える」とし、番組でも問題を扱わなかったことが物議を醸している。その一方、若手や中堅の所属タレントの中には切り込んで言及する者もおり、対照的な状況となっているようだ。

 3日の『サンデーLIVE!!』では、東山が冒頭で「最初に私からひと言、お話させていただきます」と切り出し、「8月29日に再発防止特別チームにより発表されました厳しい指摘と改革案を含む調査結果を重く受け止め、9月7日に会見を開き、今後の取り組みに関して、事務所がご説明することになっています。その会見を前に、今日の段階では私としてはこれ以上のコメントは控えさせていただきますことをご理解いただければと思っています」と視聴者に向けて語りかけた。

 ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による所属タレントへの性加害について、「外部専門家による再発防止特別チーム」が8月29日の会見で「1950年代から2010年代半ばまで、長期間にわたって性加害が繰り返されていた」と事実認定し、同族経営が問題の根幹にあるとして現トップの藤島ジュリー景子社長の退任などを提言した。これを受けての冒頭の発言のはずだったが、東山はなぜか「ジャニーズ」「性加害」といったワードを使わなかった。そして東山のコメントが終わるとすぐにバスケットボールワールドカップの話題に移り、そのまま同日の放送ではジャニーズ事務所の問題は一切扱われることはなかった。

 ジュリー社長の退任は確定的とみられ、9月7日に予定されているジャニーズ事務所の会見には新社長が出席する可能性が高い。所属タレント最年長の東山は、国分太一や井ノ原快彦らと共に新社長有力候補のひとりとしてその名が取り沙汰されており、9月4日付の「文春オンライン」(文藝春秋)は〈東山紀之(56)がジャニーズ事務所の新社長に決定!〉と報道。正式な会見の前に具体的なコメントをするのは難しいという事情は理解できる。

 だが、同番組は1週間のニュースを総ざらいする内容であるため、ジャニーズ性加害問題が「事実だと認定された」という大きな話題を扱わなかったのは疑問が残り、見ようによってはテレビ局側の「忖度」にも映る。そのため、ネット上では「メインキャスターなのに、会見前だからコメントできませんって通用するの」などと手厳しい声が多く上がっている。

 また、2日にTOKIOの城島茂がMCを務めるテレビ朝日系情報番組『週刊ニュースリーダー』が放送されたが、こちらもジャニーズ性加害問題には一切触れず。城島の場合は、新社長有力候補の東山よりは比較的コメントしやすい立場にあると思えるが言及はなく、番組でも性加害問題をまったく扱わなかった。

 ベテランたちがスルーする一方、中堅や若手からは踏み込んだ発言が飛び出している。

 KAT-TUNの中丸雄一は3日、レギュラー出演している日本テレビ系『シューイチ』で性加害問題に言及。約1時間半にわたった再発防止特別チームによる会見をほぼすべて見たとしたうえで、「とても冷静で整理されている会見だなという印象を受けました。かつジャニーズ事務所の今後とるべき道というのも参考になることが多くあったんじゃないかなと思います」とコメントした。

 さらに「今後、ポイントとなるのは事務所が(性加害の事実を)認めるのかということと、それに付随して賠償のことも会見で発言していましたけど、これがどうなっていくのかが気になりますね。被害を受けた方の『お金ではなくて認めてほしいんだ』というコメントも聞きましたけど、ただ、これはさまざまな考え方があると思うので、認めるのであれば賠償のこともセットで考えていかないといけないのかなと思います」と、金銭的な賠償について切り込んだ。

 今後のことに関しては「会見の最後でも、人権について高く意識を持って今後も業界を引っ張っていくべきだという発言があったと思うんですけど、所属する者としては、その部分は全面的に賛同します」とし、「会社の規模的にもおそらくそれが可能だと思うんです。なので、“これをいいきっかけに”とは言いませんけれど、人権に対して誠心的に考えをもって、この業界が気持ちいいものだというふうにしてほしいという願いはあります」と語った。

 また、関西ジャニーズJr.の人気ユニット「Aぇ! group」の福本大晴は、2日に放送された関西の情報バラエティ『あさパラS』(読売テレビ系)で性加害問題についてコメントした。

 MCのハイヒール・リンゴから「いろいろ考えた結果、大晴くんにはひと言、やっぱり事務所に所属しているから、お話を聞きましょう」と振られると、福本は「僕の言葉で正直に話したいと思うんですけど」と切り出し、「事務所が被害者の方と真摯に向き合っていく中で、外部の専門家による特別チームはジュリーさんの辞任を提言している。一方で、被害者の方たちはジュリーさんには辞任せずに向き合ってほしいという意見もある中で、事務所としては多方面からの意見に耳を傾けて結論を出さないといけない。イエスかノーかの簡単な話じゃなくて、繊細な問題なので、しっかり耳を傾けて結論を出して、9月7日まで少し時間があるので、そこではしっかり説明責任を果たしてほしいと思います」と意見を述べた。

 さらに福本は「今後、ジュリーさんが辞任するしないにかかわらず、被害者の方とは生涯向き合ってほしいなと思いますし、辞任したとしても、逃げる辞任でなく向き合う辞任であってほしいなと個人的には思います」と訴えた。世間では、ジュリー社長の退任が濃厚になったことで「7日の会見や問題への対応から逃げるための辞任では」との声が噴出しているが、それをしっかり踏まえたうえでの鋭い発言だといえる。

 続けて福本は、「個人的な話になるんですけど、ジャニーズ事務所に所属する現役タレントとしては、たくさんの方に心配していただいている状況にあると思うんです」と話し、グループの今後を危惧するファンの声を認識していると明かしたうえで、ジュリー社長をはじめとした現体制の上層部からしっかり向き合って対応してもらえていると説明。「皆さんが心配してくださっているような心配は僕らはしてもらわなくても大丈夫です。僕は大丈夫ですし、今後も僕自身ジャニーズ事務所に所属しながら、皆さんに喜んでもらえるようなエンタメを届けたいなと思っています」とファンに呼びかけた。

 リンゴによると、本番前に楽屋を訪ねてきた福本から「僕の言葉で話したいんですけど、いいですか?」と提案があったそうで、心配するファンのためにも自身の正直な気持ちを語ったようだ。さらに、福本からは「性加害にかかわらず、権力を持った大人が子どもの夢を悪徳に利用しないような企業になる努力に努めるべきだと思います」という、かなり踏み込んだ発言もあった。

 中丸にしても福本にしても、問題を真正面から語っており、言及を避けたベテランたちとは好対照。特に、23歳という若さながらしっかりと自分の言葉でコメントした福本は視聴者から高評価され、SNS上では「まだ若いのに、生放送でしっかり言葉を選びながら分かりやすく話していて立派だわー」「逃げずに問題に向き合っていて男気を感じた」といった声が飛び交っている。

 福本の「逃げる辞任でなく向き合う辞任であってほしい」という言葉は、ジュリー社長の胸にどう響いたのだろうか。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/09/04 20:00
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