日テレは「ジャニーズ忖度」継続? 平野紫耀らの番組起用について明言避ける
#日本テレビ #TOBE #ジャニーズ事務所
今年5月にジャニーズ事務所を退所した元King & Princeの平野紫耀と神宮寺勇太の番組起用について、日本テレビ幹部が明言を避けたことが話題になっている。
24日に行なわれた同局の定例会見で、永瀬廉と高橋海人の2人体制になったKing & Princeの新冠番組として7月にスタートした『キントレ』について、編成担当の福田博之専務が「期待を上回る好調なスタート。TVerの再生数も初回から好調。永瀬廉さん、高橋海人さん、前から(5月に終了した前身番組『King & Princeる。』)お手伝いいただいている劇団ひとりさん、山崎弘也さんらゲストの皆さんがかなり熱量高く頑張っていただいてます」と言及。
その流れで、5月に退所し、7月に元ジャニーズ事務所副社長の滝沢秀明氏が立ち上げた新事務所「TOBE」への所属を発表したばかりの平野と神宮寺について話が及ぶと、福田専務は「平野さん、神宮寺さんのおふたりには、前の冠番組だけでなく日本テレビの番組でも頑張っていただいた。新しい事務所に所属されたということで、頑張っていただきたいと思っております」とエール。しかし番組起用に関して訊かれると「具体的な番組の出演については、各番組個別の判断になるので、今現在はここで報告できることはございません」と明言を避けた。
通常であれば、功労者として認めているのだから「また機会があれば日本テレビの番組で頑張ってほしい」くらいのリップサービスがあってもよさそうな気がするが、具体的な回答を控えたことから、テレビ局におけるジャニーズ事務所への忖度がいまだ根強くあるのではと疑いの目が一部で向けられている。
日本テレビはテレビ朝日などと並んでジャニーズとの関係がとりわけ深い。同局の夏のビッグイベントである今年の『24時間テレビ』は、なにわ男子がメインパーソナリティを務めるが、中京テレビの東海3県(愛知・岐阜・三重)メインパーソナリティをジャニーズJr.内ユニットの「美 少年」が担当すると発表されたのに続き、25日には、関西ジャニーズJr.の「Aぇ! group」が読売テレビ(ytv)スペシャルサポーターに4年連続で就任することが発表されたばかり。
昨今はジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題が騒がれ、テレビ局や広告業界で「ジャニーズ忖度」からの脱却が進んでいるといわれている。特にNHKは公共放送という立場から「忖度はない」というアピールに積極的で、元SMAPの草彅剛ら「新しい地図」の面々や山下智久ら“辞めジャニ”をドラマなどに起用しているほか、元V6・三宅健がTOBE合流を発表した2日後の7月4日に『NHKニュースおはよう日本』で三宅のインタビュー映像を流していた。また日本の地上波テレビ局ではいち早くジャニー氏の性加害問題について特集を組んだ。
それに比べて日本テレビは、嵐の櫻井翔が月曜キャスターを務める報道番組『news zero』での性加害問題の取り上げ方に視聴者から不満の声が集まるなど、ジャニーズへの忖度が垣間見えていたため、今回の平野&神宮寺の起用に関する幹部の発言にも疑いの目が向けられているようだ。その一方で「会見でそんな大事なことベラベラしゃべれないってだけでは」「タッキーはやり手だから、実はもう平野くんたちの番組出演が決まってるかも」といったポジティブな見方もあり、さまざまな意味で反響を呼んでいる。
前身番組『キンプる。』と後継番組『キントレ』をめぐる動きも、日本テレビとジャニーズ事務所の関係性がうかがえる。平野ら3人のグループ脱退と退所が発表された昨年11月4日の数日後には一部スポーツ紙で『キンプる。』について「番組は永瀬と高橋の2人で継続される」などと報じられたものの、同月28日の定例会見で日本テレビ側は「今回のことは驚きました」「当番組についての詳細は未定」と回答。今年3月3日に行われた4月期改編説明会では一転、「現状において番組を終了する予定はない」として継続が明言されたが、それからわずか1カ月ほどで『キンプる。』の終了が発表されることに。
平野と神宮寺の退所翌日となる5月23日に、後継番組『キントレ』が7月1日からスタートすることが発表されたが、7月25日付の「デイリー新潮」(新潮社)によれば、当初はファンへの配慮から『キントレ』は3カ月以上間を置いた9月スタートにしようと日テレ側は考えていたものの、「ジャニーズ事務所からの強い要望」により7月1日スタートになったという。そのため、芸人のバラエティ番組を新たにつくって9月まで持たせるつもりが、その手も打てず、スポーツ番組や環境番組、さらには『ヒルナンデス!』や『DayDay.』の特別編で間を埋めることに。日本テレビがジャニーズ事務所の都合に振り回されたことがうかがえる。
「デイリー新潮」は、ジャニーズ事務所が『キントレ』のスタートを急いだ背景に、平野と神宮寺がTOBEに移籍する情報を事前につかんでおり、King & Princeのファンの流出を避けるためだと指摘している。ジャニーズ事務所がTOBEの動きを警戒しているのであれば、ジャニーズと関係の深いテレビ局がTOBE所属タレントの扱いについて「忖度」することも十分にあり得そうだ。
しかし、そんな大人の事情をよそにタレント同士は変わらぬ関係性を続けているようだ。
22日放送のラジオ番組『SixTONESのオールナイトニッポン サタデースペシャル』(ニッポン放送)では、前週15日が誕生日だった森本慎太郎が「メンバーの誰からもちゃんと祝福されなかった」とクレーム。高地優吾は翌日になってから祝福したなど、メンバーからのお祝いは雑だったと振り返りながら、「平野紫耀、あいつも1日遅れたんだよ」と切り出し、誕生日から日付が変わった後に「ごめん、遅れた! おめでとう」と祝福メールが届いたと明かした。ただ、平野のメールについては「紫耀が送ってきたのは0時10分ぐらいだったのよ。『誕生日のラストに送ろうとしたら遅れちゃった』って感じだったから全然許す」とし、「紫耀ちゃんありがとう。さすが親友ね。わかってるね!」と呼びかけた。森本と平野はジャニーズJr.時代からの親友としてファンにも知られているが、その関係性は平野がTOBEに合流してからもまったく変わっていないようだ。
SixTONESの京本大我も、6月17日放送の同番組で岸優太の話が出た際に、「京本会」と呼ばれる食事会で「岸とジンとね!」と、岸と神宮寺と共に焼き鳥を食べたことを楽しそうに振り返っていた。一方で平野も、Instagramのストーリー機能でファンからの質問に答えていく中で、「平野紫耀の倒し方」を聞かれ、「基本筋肉質で強いけど 常に力入れて筋肉張ってるわけじゃないから 一緒に食事した時に 彼、ご飯食べる時夢中だから 定員さん呼ぶフリしてワンパンじゃない?」と回答。これはKAT-TUN・上田竜也がInstagramのストーリーで“ジャニーズタレントの倒し方”を語っていたことを踏まえたものだとみられており、「上田くんのちゃんと把握してる笑」「上田くんのストーリー芸のやつw」などと双方のファンを喜ばせた。
嵐の二宮和也らが今月20日にYouTubeチャンネル『ジャにのチャンネル』で生配信を実施した際に、TOBEのライブ配信での演出のパロディをやったが、このことについて滝沢氏は、二宮から「(TOBEを)イジっちゃった」と事後報告があったことを明かしており、2人が今でも連絡を取り合っていることも明らかになっている。
タレントたちは大人の事情や忖度と関係なく交流を続けているようだが、しかし“辞めジャニ”が地上波のテレビで活躍できているかというとそうとはいえないところで、特定の番組ではジャニーズ事務所ではないボーイズグループが出演できない状態は変わらず続いている。一方で、先日の『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)や『音楽の日』(TBS系)では事務所を超えたコラボレーションが披露され、特に『音楽の日』ではジャニーズのTravis Japanが他事務所のグループと共に躍ったことで大きな反響を呼び、MCの中居正広が大いに興奮していたほか、企画をプロデュースしたs**t kingzのメンバーが「これを当たり前にしていきたい」と語ったことも記憶に新しい。
現役ジャニーズが退所したメンバーについて公に言及する機会が増えるなど、排他的なジャニーズ文化に変化が起こりつつあることがうかがえ、このまま業界にはびこっていた「忖度」の一掃も期待されているが、日本テレビをはじめとしたテレビ各局は今後どのような動きを見せるのだろうか。
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