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井桁弘恵インタビュー

井桁弘恵、人情ラーメン始めました! 初主演映画『釜石ラーメン物語』を語る

井桁弘恵、人情ラーメン始めました! 初主演映画『釜石ラーメン物語』を語るの画像1
撮影/二瓶彩

 “いげちゃん”の愛称で親しまれている女優、タレント、ファッションモデルの井桁弘恵(いげた・ひろえ)。健康的な笑顔と明るいキャラで人気者となっている。2019年放送の『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)では女性の仮面ライダーを演じて注目を集め、さらに深夜ドラマ『メンタル強め美女 白川さん』(テレビ東京系)などに主演し、演技面での成長も著しい。映画では『イソップの思うツボ』(19年)などですでにメインキャストを経験済みだが、初の単独主演映画となる『釜石ラーメン物語』が現在公開中だ。

 本作の舞台となるのは岩手県釜石市。小さなラーメン店「小川食堂」に、音信不通だった長女の正実(井桁弘恵)が帰ってきた。母親・正恵(佐伯日菜子)の葬式にも顔を見せなかった正実だったが、厨房でラーメンを作っていた妹の仲良(池田朱那)に「おまえなんかに、お母ちゃんの味は出せねぇ」といきなり毒づく。

 正実がラーメンの味にこだわるのには理由があった。小川食堂のラーメンは、母・正恵が丹精を込めた、温かく優しい味で人気だった。だが、その正恵は東日本大震災で行方不明に。母の死を認めたくない正実は家を飛び出したものの、父・剛志(利重剛)の体調がすぐれないことを知って戻ってきたのだ。ラーメンの味が変わったことがきっかけで、正実と仲良は町内を巻き込む大ゲンカを始める。

 「麺は細いが絆は太い」。そんなフレーズが繰り返される『釜石ラーメン物語』は、昭和っぽい雰囲気を漂わせた人情コメディだ。『男はつらいよ』(69年~96年)の寅さんばりに故郷に帰ってきて早々に大騒ぎを起こす主人公・正実を演じた井桁弘恵に、2022年春に撮影された釜石ロケを振り返ってもらった。

感情がそのまま顔に出る役は、演じてて楽しい

井桁弘恵、人情ラーメン始めました! 初主演映画『釜石ラーメン物語』を語るの画像2
撮影/二瓶彩

――映画単独初主演、おめでとうございます。本作を撮った今関あきよし監督とは別の作品のオーディションで会っていたそうですね。

井桁 ありがとうございます。今関監督の『恋恋豆花』(20年)のオーディションを受けていたんです。そのことを今関監督は覚えてくれていて、今回のお話をいただきました。私のことを覚えてくれていたこともうれしかったですし、読ませていただいた脚本もすごく面白くて。正実をはじめとする家族の物語のほかにも、町内の人たちや、正実の幼なじみとの“ひょっとしたら恋愛になるのかな”といった淡いエピソード、それにYouTuberも登場するなど今どきの話題も絡め、いろんな要素が釜石という町を舞台にぎゅっと盛り込まれていたんです。家族って、いちばん身近な人間関係であり、コミュニティーでもありますよね。そんな家族をテーマにした作品に私も参加したいなとずっと思っていたので、今回のお話はうれしかったです。

――『仮面ライダーゼロワン』ではクールな役柄でしたが、今回は喜怒哀楽のはっきりしたキャラクター。井桁さんの表情の変化が大いに楽しめるドラマになっています。

井桁 演じてて、すごく楽しかったです。「感情を抑えて」と言われて演じるより、「感情をもっと出して」と言われるほうが、思いっきりやれますよね。感情がそのまま顔に出るキャラクターだったので、正実役に真っ直ぐに向き合うことができました。あまりやりすぎるとリアリティーがなくなってしまうので、そこは今関監督と相談しながら、また妹の仲良を演じた池田朱那さんとのバランスも考えて演じました。

――劇中、何度も登場する釜石ラーメンがとても美味しそう。どんな味?

井桁 麺は細くてちぢれ麺で、あっさりしたスープにすごく合うんです。醤油ベースのスープは透き通っていて、すごくキレイで。でも、ダシはしっかりと効いています。1日に何度も食べたくなる、飽きのこないラーメンですね。麺が細いのには理由があって、製鉄所や漁港などで働いていた人たちがすぐに食べられるように、茹でやすい細麺になったそうです。撮影に入る前日、キャストとスタッフがみんな集まって、一緒に釜石ラーメンをいただいたんですが、同じ味のラーメンをみんなで食べることで共通意識が芽生え、チームとしての一体感も生まれたように感じました。

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