『合理的にあり得ない』松下洸平“貴山”は涼子の過去の謎にも関係がある?
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天海祐希主演のカンテレ・フジテレビ系ドラマ『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』。6月5日放送の第8話は、いつもどおり元弁護士の女探偵・上水流涼子(天海祐希)が、IQ140の頭脳をもつ貴山伸彦(松下洸平)を相棒に、“あり得ない”敵を成敗する展開も披露されたが、一方でいよいよ涼子の過去の謎に迫り始めた。
第8話のメインストーリーは、涼子が再会した高校時代の後輩・新藤達也(眞島秀和)との話。涼子を慕う丹波勝利(丸山智己)は、涼子と新藤の“デート”を目撃してふたりの関係を疑い、貴山に調査を依頼。変装でもないのにスカートを履いてオシャレをしているプライベートの涼子を尾行すると、やはり新藤と会っていた。新藤に連れられるがまま、バッティングセンターや公園でお手製のサンドウィッチを楽しむなど、いかにもデートそのもの。
涼子は、不器用でお人よしの新藤の変わらなさを懐かしみながら、楽しい1日を終えようとすると、新藤から「僕とお付き合いしてくれませんか?」と告白される。目撃した貴山はせわしなく歩き回り、手が震えて紅茶をこぼす動揺っぷり。恋愛ごとはからっきしの貴山がここまでバグを起こすとは想像していなかった。貴山の変貌は涼子への恋心によるものなのか……?
しかし三角関係が生まれる可能性はすぐに消える。貴山らの尾行に気づいていた涼子は、「弟みたい」な新藤の告白について、こともなげに「付き合うわけない」と一蹴。そして涼子は、自分には前科があると新藤に明かし、「君ならもっといい人見つかると思うな」と優しく告白を断ったが、ここから話が急転する。新藤は、妹がリンパ脈管筋腫症という難病を患っており、海外で肺移植を受ける必要があるため500万円を貸してほしいと涼子に頭を下げるのだ。
丹波から追加調査を依頼されていた貴山は怪しみ、諫間久美(白石聖)と共に調査すると、銀行務めで渋谷にマンションを所有しているという話が嘘だとわかる。しかも銀行は横領未遂をしたことによりクビになっていた。はたして新藤は詐欺師なのか。涼子が追及しようとすると、新藤は、病気なのは恋人の矢上陽菜(松井愛莉)だと白状し、謝罪する。銀行員時代に横領をしようとしたのも陽菜のためだった。涼子は新藤ではなく陽菜に500万円を貸すと約束するが……蓋を開ければ、詐欺師は矢上陽菜と、陽菜の姉を名乗っていた朱音(永尾まりや)のほうで、新藤もこの女たちに騙されていた。陽菜たちの猿芝居は涼子に簡単に見破られる。同作品おなじみのクズな悪役の登場と、涼子と貴山による痛快成敗劇に心躍ったのは筆者だけではないはずだ。今回は貴山との連携アクションも楽しめた。
騙されたと知らされながらも、陽菜が難病でなくてよかったと涙する新藤。あまりのお人よしぶりに、涼子は「あり得ない。恋愛的にあんたと付き合うなんてあり得ない」と言って、バッティングセンターでプレゼントされたひよこの人形を返す。そして貴山にどこに行っていたのかと聞かれると、「スロット」とうそぶくのだった。無論、私たち視聴者は知っている。ひよこの人形をもらったとき、涼子が事務所で嬉しそうに眺めていたことも。メインのストーリーはあっさりとしたものだったが、ほろ苦いエピソードでもあった。そして涼子が「高校の頃とは別人」と言い張る裏に、過去の暴行事件が影を落としていることも感じさせる回だった。
そしていよいよ、弁護士時代に涼子が男(野間口徹)を公衆の面前で執拗に殴打するも、涼子自身は「記憶がない」という1年前の傷害事件の謎に迫り始めるようだ。前回の第7話では、「¥3,776円」という文字を目にした涼子にフラッシュバックが襲いかかり、事件の被害者が「3・7・7・6」と語り掛ける謎めいた場面があった。今回は謎の男がエンディングに登場し、不穏な空気を醸しだしていた。クライマックスに向けた重要人物になるのだろうか。
涼子は懲役1年、執行猶予3年の判決を受けたというから、執行猶予中であることが今後のストーリーに関わってくる……と推測するのは行き過ぎか。涼子が以前に提案した「絶対に嘘はつかないこと」を思い返していた貴山の様子も気になる。貴山自身にもまだ謎は多いが、そもそも涼子との出会いは本当に偶然だったのだろうか。IQ140の頭脳をもつ貴山は、その気になればどんなところでも働いていけるはずだ。涼子が、貴山が父親の面会に行っていたのを尾行していたように、貴山も涼子の過去に何かしらの因縁があり、涼子を探っているのかもしれない。予告映像で、裏社会の住人である友人・有田浩次(中川大輔)から「氷川が戻ってきたらしい」と伝えられていた貴山。エンディングのあの謎の男が「氷川」なのか。
今夜放送の第9話は、元夫婦による子どもの親権争いと共に、1年前の涼子の傷害事件も絡んでくるようだ。予告映像にある「お前のやった過去は一生消せないから」という謎の人物のセリフは誰に向けられたものなのか。ドラマも終盤に差し掛かり、ますます目が離せない展開となりそうだ。
『合理的にあり得ない』松下洸平“貴山”、6年前の事件は解決も…気になる最後の“意味深フェイス”
元弁護士の女探偵・上水流涼子(天海祐希)が、IQ140の頭脳をもつ貴山伸彦(松下洸平)を相棒に、現代の“あり得ない”敵を“あり得ない”手段で成敗する極上痛快エンター...『合理的にあり得ない』水野美紀の悪役っぷりも…話に粗が目立つ? 松下洸平“貴山”の過去に期待
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月曜ドラマ『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』
フジテレビ系毎週月曜22時~
出演:天海祐希、松下洸平、白石聖、中川大輔、丸山智己、仲村トオル ほか
原作:柚月裕子『合理的にあり得ない 上水流涼子の解明』(講談社文庫)
脚本:根本ノンジ
音楽:眞鍋昭大
主題歌:ざきのすけ。「彼は誰どき」(ソニー・ミュージックレーベル)
プロデューサー:萩原崇、清家優輝
演出:光野道夫、二宮崇、倉木義典
制作協力:ファインエンターテイメント
製作・著作:カンテレ
公式サイト:ktv.jp/arienai
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