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ガーシー容疑者「逮捕」は“官邸スキャンダル”から目を逸らすためのスケープゴート?

ガーシー容疑者「逮捕」は“官邸スキャンダル”から目を逸らすためのスケープゴート?の画像
「ガーシーチャンネル(東谷義和)Instagramページ」より(現在はこの投稿は削除)

 6月4日夕方、前参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者が滞在先のUAE・ドバイから帰国後に成田空港で逮捕された。

 警視庁には捜査関係者だけでなく報道陣、動画配信者、さらには“信者”までもが駆け付けるなど一時騒然となり、その模様をテレビ各局のニュースが大々的に報じることに。翌日以降もガーシー容疑者の取り調べでの供述を各局が各ニュース・情報番組が報じている。

 昨年7月の参院選でNHK党(現・政治家女子48党)から比例区で出馬し、当選を果たしたガーシー容疑者だが、国外に滞在したまま一度も国会に登院しないことが問題視され、今年3月には参議院の本会議で除名するか否かの投票がなされた結果、賛成235票・反対1票で除名処分が決まり、議員資格を失った。

 するとその翌日、YouTubeなどを通して著名人を中傷したなどとして、警視庁が暴力行為処罰法違反(常習的脅迫)や名誉毀損などの疑いで逮捕状を請求。「ガーシー前議員」からすぐに「ガーシー容疑者」に変わることに。同月23日には外務省が旅券返納命令を出し、警視庁捜査2課が実家宅に家宅捜索に入るなどじわじわと“包囲網”が敷かれた。

 UAEに最長10年の居住ビザを取得できる「ゴールデンビザ」を取得済だったことから帰国を拒否する強気の姿勢を見せていたものの、4月12日にはドバイにある日本総領事館に「旅券紛失届」を提出し、パスポートが失効。さらに日本の警察当局は、国際刑事警察機構(ICPO)を通じてガーシー容疑者を国際手配した。

 各メディアの報道によれば、ガーシー容疑者の国際手配書は、当初は現地の警察当局に所在地や行動に関する情報の収集を求める「青」の手配書だったものの、加盟している国に対して容疑者の身体を拘束・逮捕の手続きを求めることができる一番強い効力の「赤」の手配書に代わっていたという。

「警視庁の捜査員が5月22日にドバイに派遣され、現地の当局と打ち合わせを重ね、早期の送還を要請したという。それから約2週間の6月4日の朝、UAE側から帰国の準備ができたとの連絡が日本側に入り、急転直下で帰国が決定。事実上の国外退去処分と見られ、インターポール(ICPO)の手配書が赤に変わったことでUAE側も協力する姿勢に切り替えたと考えられる」(全国紙社会部記者)

 ガーシー氏は6月4日朝、車で仲間とともに食事に出掛けたところを拘束され、空港に連行。所持品はスマートフォン1台のみでの帰国となり、そのまま逮捕となった。

「あまりにも帰国させるタイミングがいきなりだったので、ガーシー容疑者はかなり驚いていたようだ。テレビ各局にとっては夕方以降のニュースの格好のネタで、ウェブニュースは軒並みアクセスを稼いだ」(同)

 ガーシー容疑者の逮捕はすっかり情報番組や報道のニュースの“主役”となったが、ある事件のスケープゴートとなった話が一部で浮上しているという。

「ガーシー容疑者といえば、内閣官房副長官の木原誠二氏についての“暴露”をし、『嘘つき』と罵ったり、引きずり下ろすなどと挑発。これが問題視され、官邸案件になっていたと言われている。そしてこのところ官邸を悩ませていたのが、『週刊文春』(文芸春秋)が報じた岸田文雄首相の長男・翔太郎氏らによる首相公邸での忘年会問題。これで6月1日付で首相秘書官を辞職したが、すぐに『フライデー』(講談社)がこの忘年会に岸田首相までも参加していた証拠写真を掲載する追撃があり、岸田首相は開き直ったものの批判が殺到。一部では、岸田首相の妻・裕子夫人が翔太郎氏の更迭をなかなか認めなかったとも報じられるなど“フルボッコ”状態で、内閣の存続危機を招きそうな事態に発展してしまった。そこにきて、ガーシー容疑者の緊急逮捕。帰国のタイミングが“調整”されたのではとの憶測の声も出ている」(同)

 いずれにせよ、ガーシー容疑者は敵に回す相手を間違えてしまったようだ。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2023/06/08 13:00
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