『あなして』5週連続1位! 『教場0』vs『ラストマン』今週は…TVerドラマ人気ランキング
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在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2023年3月には月間動画再生数が初めて3億回を突破し、TVer単体の月間アクティブユーザー数(MAU)も2739万の最高記録に達し、同4月にはアプリ累計ダウンロード数が6000万を超えるなど、もはや定番のサービスとなった。今や「見逃し配信」は当たり前となったが、やはりTVerではドラマが圧倒的に見られており、ドラマの見逃し配信需要がこのサービスを牽引していると言えるだろう。
しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。
そこで、TVer再生数ランキングの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。総合ランキングでの順位に対しポイントを付け、合計した結果から日刊サイゾー独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は5月12日(土)~5月19日(金)までを観測(1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェック)した結果をお伝えする。
『教場0』が再び3位に浮上で『ラストマン』超え、『unknown』急落
今回の結果は以下のとおり。
奈緒主演のフジ木曜劇場『あなたがしてくれなくても』は引き続き圧勝で、これで本人気ランキングは5週連続の1位。お気に入り登録者数では先週『風間公親-教場0-』を抜いて今期ドラマトップとなったことを伝えたが、19日時点で126.9万人と、登録者数2位の『教場0』(121.6万人)を引き離しにかかっている。
ただ『あなして』は、本人気ランキング2位常連(4週連続2位)となっている橋本環奈×山本涼介『王様に捧ぐ薬指』とのポイント差がどんどん縮まっている傾向にあり、先々週は51ポイント差、先週は33ポイント差だったが、今週は21ポイント差に。『王様に捧ぐ薬指』はお気に入り登録者数の伸びも見られ(現在3位/115.4万人)、『あなして』を逆転する可能性も出てきた……が、ここにきて次週の『あなして』は修羅場展開となりそうで、盛り上がりも期待される。はたして『王様に捧ぐ薬指』と『あなして』の差は開くか縮むか。
激化している3位争いはふたたび動きがあり、木村拓哉主演のフジ月9『風間公親-教場0-』が先週5位から3位に返り咲き。先週3位の波瑠×高杉真宙のフジ水10『わたしのお嫁くん』は5位に後退し、福山雅治×大泉洋のTBS日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』は4位をキープとなったが、『教場0』と『ラストマン』はわずか5ポイント差。『教場0』は残念ながら視聴率では下がってきているが、(序盤までの内容から民放GP帯春ドラマをランク付けする)「春ドラマ序盤ランキング」の記事でも触れたとおり、第5話からようやく“本編”といった感じで盛り上がってきており、オリコンによる「ドラマ満足度ランキング」でも第5話でポイント大幅アップとなっているので、“キムフク戦争”の明暗は最後までわからなさそうだ。
気になるのは『お嫁くん』で、前週比49ポイントダウン。もっとも、先週が前週比36ポイントアップとなっていたので、通してみればそれほど大きな落ち込みではないが、後半戦の第6話にきての勢いの衰えは心配されるところ。稲森いずみ主演の深夜ドラマ『夫婦が壊れるとき』が前週比29ポイントアップで『お嫁くん』に1ポイント差に迫るなど勢いを見せているので、下手すると今後5位が逆転する可能性もある。
さらに気になるのは高畑充希×田中圭の『unknown』。先週までは本人気ランキング6位の座を2週連続でキープしていたが、ここにきて37ポイントダウンで8位に転落。TVer総合ランキングの推移を見ると、トップ10滞在期間が今週は3日と前週より短くなっており、最低順位も14位から18位と、下げ幅も増している。
『unknown』はサスペンス色を強く打ち出した事前プロモーションに反して、中身は内輪ウケ感の強いコメディということで「春ドラマ序盤ランキング」でもガッカリドラマ1位に選んだが、ようやく連続殺人事件まわりの話の動きが出始め、メインキャストの中で被害者も登場したものの、展開が遅すぎか。また、町田圭太演じる加賀美があまりに理解不能なキャラクターとなっていることも不評の一因だろう。高畑充希によれば、町田自身「演じるのが難しい」とこぼしているそうだが、加賀美の“掴めなさ”は伏線なのか、ただの脚本の破綻かによって今後の評価に大きく響きそうだ。
10位以下はほぼ動きがなかったが、特に13位以下はポイント数が落ち込み、16位の『それってパクリじゃないですか?』(102ポイント)、17位の『だが、情熱はある』(101ポイント)まで僅差となっているため、今後も順位の変動は激しそうだ。新しいところでは、MBSドラマイズム『明日、私は誰かのカノジョ Season2』が5月16日よりスタート(※厳密にはこのSeason2は5月2日から始まっているが、最初の2回は特別編の前後編の放送だった)。吉川愛、齊藤なぎさ、宇垣美里らを擁した昨年4月期のSeason1は大きな反響を呼び、本人気ランキングでもトップ15常連だった『明日カノ』だが、今回はどうなるか。Season1同様、全話観られる有料配信はDisney+独占となっているため、TVer見逃し配信の需要は高そうだ。
〈前回のランキングはこちら〉
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