『らんまん』ついに告白はしたものの…万太郎以上に心配な竹雄問題(第5週)
#朝ドラ #朝ドラWATCH #らんまん
自由民権運動に打ち込む早川逸馬(宮野真守)と出会い、自由に生きたいという気持ちが強くなる万太郎(神木隆之介)と綾(佐久間由衣)。植物学の道を進む決意をする万太郎と、諦めていた酒造りをしようと決めた綾の「お互い、今日選んだ道を悔やまんこと」と約束する指切りでまず泣き、2人を見守り「後ろは、わしがおりますき」と言い切る竹雄(志尊淳)でもうひと泣き。月曜の最初の5分ですでに涙腺の蛇口がばーんと開き、そこからずっと、泣いて泣いてまた泣いての一週間でした。私が涙もろすぎなのかとも思ったんですけど、違いますよね、みなさんも泣きましたよね?
泣かせるのは3人だけではない。自由を求める演説中に警察に踏み込まれ、牢に入れられた万太郎を、「そんなやつ、仲間なわけないろう!」とかばいきった逸馬にも泣かされました。万太郎をののしる言葉とは裏腹の、友愛に満ちた瞳。ひどい取調べでボロボロになりながら、着物は鮮やかなキツネノカミソリと同じ色のまま、心も熱く燃えたまま。演じた宮野真守さん、すばらしかったですね。
タキさん(松坂慶子)の言葉でも泣きました。逸馬を見捨てたことを悔やむ万太郎に「人は全てを持つことらあ、できん。何かを選ぶことは、何かを捨てることじゃ」と言うタキさんもきっと、峰屋を守るためにたくさん捨て続けてここまできたはず。勘当してくれと言う万太郎に「わしは、決しておまんを許さんぞね」と涙をこらえながら答えるタキさんと、「おばあちゃん」と抱きしめる万太郎に泣いた。幼い万太郎が母・ヒサ(広末涼子)のために描いたバイカオウレンの絵。それをそっと懐に持っていたタキさんに泣き、娘として大事に育ててくれたヒサを思って泣く綾に泣いた。みんな、ほしいもの全てを手に入れることはできないけれど、いちばん大事な何かを選んで生きていく。
泣きっぱなしの1週間で最大に泣いたのは、綾の演説でした。峰屋は綾に任せると万太郎が発表し、「こんな若い女が!」「女は汚れちゅうきのう!」と分家に文句を言われる中、「この先、未来永劫『女は汚れちゅう』と言われ続けるがか?」と理不尽さを訴え、酒造りへの情熱を語り、「峰屋のために働きたいがです!」と頭を下げる綾を見て、ボロ泣き。そして最初に彼女を支持する声をあげたのが、末席にいた女中たちだったことにまた泣き、笑いをとりながら賛成する番頭さんに泣き、蔵人たち、峰屋の使用人たちの「よろしゅうお願いいたします!」「よろしゅうお頼申します!」に泣きました。
これでやっと万太郎も綾も好きな道を進める、めでたしめでたし……しかし残されたのが、竹雄問題。「わしのお守りはクビじゃ」と、峰屋に残って綾の助けになるよう万太郎に言われ、峰屋で仕事しようとしても居場所がなく、相談したタキさんには「おまんが自分で決めたらえい」と突き放される竹雄。「全くみんなあ勝手じゃ!」と叫びながら水を浴びる気持ち、よくわかる。水浴びして何か覚悟を決めた顔の竹雄が、濡れた前髪のまま綾に「好きじゃ」と告白するところで、心のクラッカーをぱーんと鳴らしました。よく言った竹雄。
そして「お二人に負けんよう、わしにとっていちばん大変な道を選びましたき」とこれからも万太郎についていく宣言のところで、泣きながらふたつめのクラッカーをぱーん。驚きとうれしさで涙目になり「何じゃあ! 何じゃ!」と竹雄にじゃれる万太郎、旅立ちにあわせて流れる主題歌「愛の花」。ああ、いい最終回だった……と一瞬思っちゃいましたが、舞台を東京に移して、まだまだ物語は続く。いちばん大切なものを手に入れるためにいちばん大変な道を行く3人、これからどうなるんでしょう。万太郎ももちろん気になるんですが、彼の生活をすべて担うことになりそうな竹雄が今後も心配。竹雄が贈った櫛を綾が身につけるのはいつなのか、彼の恋は叶うのか。いろいろ心配すぎて「竹雄を見守る会」を設立したいです。
『らんまん』万太郎たちに、自分の「好き」と仕事が結びつく日は来るのか(第3週)
万太郎は18歳。演じるのは、とうとう神木隆之介さんに。姉の綾も佐久間由衣さんに、お目付役の竹雄も志尊淳さんになりましたが、演じる人が変わっても、あの子どもたちがそのま...『らんまん』学びという「変化」を進む万太郎と、時代の激動に戸惑う人たち(第2週)
万太郎の母・ヒサ(広末涼子)が亡くなって3年、万太郎は9歳に。演じるのも、森優理斗さんから小林優仁さんにバトンタッチ。成長しても、万太郎の草花好きはあいかわらず。商家...『らんまん』突飛な設定でさらに輝くディーン・フジオカという俳優(第1週)
好奇心旺盛で草花が大好き、造り酒屋の当主として大事に育てられながら、ちょっと走っただけで熱を出して倒れる、体の弱い万太郎(森優理斗)。そんな弟を心配してばかりのしっか...■番組情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』
[NHK総合] 月~金 8:00-8:15 / 月~金 12:45-13:00(再放送)
[BSプレミアム・BS4K] 月~金 7:30-7:45 / 土 9:45-11:00(再放送)
[見逃し配信] NHKプラス
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、笠松将、中村里帆、島崎和歌子、寺脇康文、広末涼子、松坂慶子、牧瀬里穂、宮澤エマ、池内万作、大東駿介、成海璃子、池田鉄洋、安藤玉恵、山谷花純、中村蒼、田辺誠一、いとうせいこうほか
作:長田育恵
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん「愛の花」
語り:宮﨑あおい
制作統括:松川博敬
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
植物監修:田中伸幸
制作:NHK
公式サイト:nhk.jp/ranman
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事