『あなして』圧勝! 『お嫁くん』『教場0』接戦…TVerドラマ人気ランキング
#教場 #夫婦が壊れるとき #あなたがしてくれなくても #TVer #わたしのお嫁くん
在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2022年3月には月間動画再生数が歴代最高となる2.5億回を突破し、同7月にはアプリ累計ダウンロード数が5000万を超え、2023年1月にはTVer単体の月間アクティブユーザー数(MAU)が2700万に達するなど、もはや定番のサービスとなった。今や「見逃し配信」は当たり前となったが、やはりTVerではドラマが圧倒的に見られており、ドラマの見逃し配信需要がこのサービスを牽引していると言えるだろう。
しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。
そこで、TVerの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。総合ランキングでの順位に対しポイントを付け、合計した結果から日刊サイゾー独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は4月15日(土)~4月21日(金)までを観測(1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェック)した結果をお伝えする。
『あなして』『お嫁くん』『教場0』…トップ3をフジテレビが独占
今回の結果は以下のとおり。春ドラマも出揃い始めたので、今週からふたたびトップ15に戻してお伝えする。
先週同様、集計期間が4月15日(土)~4月21日(金)であるため、17日スタートの『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』や、18日スタートの『王様に捧ぐ薬指』『unknown』などは7日フルでの集計でないことはご了承いただきたい。
お気に入り登録者数が96万人以上と今期圧倒的な『風間公親-教場0-』は意外にも今週3位にとどまり、代わって首位に躍り出たのは奈緒主演のフジ木曜劇場『あなたがしてくれなくても』。セックスレスと(プラトニックな)不倫という題材で話題の原作マンガを映像化したもので、上戸彩主演の同枠のヒット作『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』のチームが再集結ということでも注目を集めていたが、想像以上に反響が大きかった。TVer総合ランキングでは3日連続で首位を制しており、2位に60ポイント差という大差をつけて、本人気ランキングの1位となった。
『あなして』初回はいきなりエロティックなシーンがあったほか、セックスというワードが飛び交い、さらに一方は求めているのにもう一方は避けているというカップルのセックスレス問題を扱っているということもあり、「ひとりで観たい」「リビングで観られない」といった声も多く、それがTVer需要につながっているのだろう。第1話の見逃し配信は、放送後1週間で346万再生を記録しており、これはフジドラマの初回の再生数としては歴代4位という成績。お気に入り登録者数も78万人と今期2番目で、勢いが感じられる。第2話も放送直後からTVer総合ランキングでトップ3入り、そしてすぐに首位まで到達しており、このまま今期TVer人気トップを独走する可能性もある。
そして『教場0』を3位にとどめて2位に躍り出たのは、波瑠×高杉真宙のフジ水10ドラマ『わたしのお嫁くん』。先週の本人気ランキングでも、集計日の都合上12位発進となったものの、勢いがあることを指摘していたが、やはり強かった。放送2日後にはTVer総合ランキングで首位となっていたほか、トップ10から落ちる日もなかった。週の真ん中は気楽に観られるラブコメがいいと好評だ。
その『わたしのお嫁くん』と僅差で3位となったのが木村拓哉主演の月9『風間公親-教場0-』。先述のとおりお気に入り登録者数では96万人と現状、今期ドラマでは圧倒的1位だが、シリーズものは同一として扱うTVerの性質上、この96万という数字は、過去の『教場』『教場II』からの積み重ねとなる。豪華出演者を擁する『教場0』は、次回の第3話では新垣結衣、佐々木蔵之介が登場するので、来週はもう少し勢いが出るかもしれない(が、視聴率で好調なぶん、見逃し配信需要はやや乏しいかもしれない)。しかし、それにしても今回のトップ3がすべてフジテレビのドラマというのは興味深い。
4位は先週首位となった日本テレビ金曜ドラマDEEP『夫婦が壊れるとき』。さすがにGP帯ドラマにやや勢いが負けているが、お気に入り登録者数は53万人以上とGP帯ドラマ級で、TVer総合ランキングでも最高2位となるなど、まだまだ強い。夫の不倫を疑う妻による復讐劇という深夜ドラマでは人気の題材であり、主演の稲森いずみもハマっていると好評だ。トップ3は難しいだろうが、トップ5争いに加わるぐらいの勢いは今後も続くかもしれない。
300ポイント以上となったのはトップ4までで、200ポイント台となった5位と6位はGP帯の『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(テレビ朝日系)と『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系)。前者はシリーズものながらTVerお気に入り登録者数は32万ほどといまひとつ伸びないが、初回の世帯視聴率は9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)とまずまずで、「視聴率はいいが、配信では弱い」というテレ朝ドラマの特徴が出ている。一方、後者は初回6.0%、第2話で4.5%にまで落ち込み、苦しい戦いを強いられているうえ、TVer総合ランキングでも最高4位で、トップ10脱落期間も伸びており、見逃し配信でも苦戦している。
日テレは高橋海人×森本慎太郎『だが、情熱はある』も同様に視聴率、TVerともに苦戦しており(TVer総合ランキングでは最高3位だが、トップ10滞在期間が3日もなく、すぐにトップ10以下に脱落している状態)、どこか昨年の7月期の日テレを思わせる。昨年の日テレ夏ドラマは、『家庭教師のトラコ』『初恋の悪魔』『新・信長公記』の3作とも視聴率、TVerで大いに伸び悩んだ。今期は坂口健太郎主演の土曜ドラマ『Dr.チョコレート』がまだ控えているが、盛り返せるだろうか。先述のとおり、深夜ドラマの『夫婦が壊れるとき』は強いのだが……。
来週は『合理的にあり得ない』『王様に捧ぐ薬指』『unknown』『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』が初のフル集計となり、後発の『Dr.チョコレート』(22日スタート)『ラストマンー全盲の捜査官ー』(23日スタート)も始まり、さらに激戦が予想される。現状、トップ争いに食い込みそうなのはやはり橋本環奈×山本涼介の『王様に捧ぐ薬指』で、TVer総合ランキングで首位を獲るなど勢いがあるが、『あなたがしてくれなくても』とのトップ争いに注目だ。
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