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TVerドラマ人気ランキング

『クロサギ』、ついに『silent』破って首位に! TVerドラマ人気ランキング

『クロサギ』、ついに『silent』破って首位に! TVerドラマ人気ランキングの画像1
『クロサギ』Paravi配信ページより

 在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2022年3月には月間動画再生数が歴代最高となる2.5億回を突破し、2022年7月にはアプリ累計ダウンロード数が5000万を超えるなど、もはや定番のサービスとなった。今や「見逃し配信」は当たり前となったが、やはりTVerではドラマが圧倒的に見られており、ドラマの見逃し配信需要がこのサービスを牽引していると言えるだろう。

 しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。

 そこで、TVerの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。総合ランキングでの順位に対しポイントを付け、合計した結果から日刊サイゾー独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は11月26日(土)~12月2日(金)までを観測(1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェック)した結果をお伝えする。

『silent』休止で『クロサギ』が首位奪取 『エルピス』も復調で3位へ

 今回の結果は以下のとおり。

『クロサギ』、ついに『silent』破って首位に! TVerドラマ人気ランキングの画像2

 やはり今週の最大のポイントは、川口春奈×目黒蓮のフジ木曜劇場『silent』がサッカーワールドカップ中継のため11月24日は放送休止となった点だ。川口春奈が舞台裏を明かす「ドキュメンタリー」映像が前週から3週連続でTVer独占で配信されており、今週は11月24日に配信された第2弾が本編に代わって健闘したが、やはり本編ほどの勢いはなく、前週に比べ100ポイント以上も落としている。とはいえ、本編ではないドキュメンタリーコンテンツだけで2位をキープできたことには、『silent』人気の強さを改めて実感させられた。さすがお気に入り登録者数で全番組1位(238万人)なだけはある。

 本編放送がなかったという好機に『silent』の首位独占を打ち破ったのは、ずっと2位以下に甘んじてきた平野紫耀主演のTBS系金曜ドラマ『クロサギ』。『silent』が木曜、『クロサギ』が金曜放送ということで、TVer総合ランキングでは『silent』が1位を制する期間に阻まれて『クロサギ』が総合1位を獲れない時期が続いたが、今週は逆に『silent』が最高2位に留まったこともあり、1カ月ぶりに総合1位を獲得【*】。もともとTVer総合ランキングで10位より下に落ちない強さがあったこともあり、『silent』と首位交代となったのは順当だろう。

※……これは確認するタイミングによるため、「総合1位を取っていない」ことを確認することは難しく、正確性を保証するものではないことをご了承いただきたい

 先週は2位までランクアップした吉沢亮主演のフジ月9『PICU 小児集中治療室』はややポイントを落として今週4位にダウン。代わって、先週は調子が悪かった長澤まさみ主演のフジ月10『エルピス—希望、あるいは災い—』が復調し、『PICU』超えの3位まで上昇した。

 このあたりは同じ月曜で競合しているという面も大きい。TVer総合ランキングでは、主に『エルピス』が首位を獲り、『PICU』が2位に甘んじるという光景が火曜~水曜あたりで見られるのだが、前週はこれが逆転するという現象が起きたのだ。そして今週はまた元に戻った形だ。前週『エルピス』がなぜTVerで不調だったのかは謎だが……今週は、劇中に登場する「八頭尾山連続殺人事件」の特集VTRの第一弾の「フルバージョン」が11月25日よりTVer独占で配信されており、ドラマ内では未公開の映像を含むこのTVer独占コンテンツに事件のヒントがあると匂わされているため、これが援護射撃となって復調したと見ることもできそうだ。

テレ朝ドラマの配信の弱さ TBS『君の花になる』は“深夜ドラマレベル”へ

 『PICU』は山崎賢人主演のTBS系日曜劇場『アトムの童』と4位タイとなったが、『アトムの童』は、『silent』休止効果でTVer総合ランキングでの1位期間が少し伸びたことでポイントは前週よりやや上昇したが、基本的にはポイントの動きが少なく、安定した状態が続いている。一方、厳しい状態なのが岡田将生主演のテレビ朝日系木曜ドラマ『ザ・トラベルナース』だ。世帯視聴率上は3話連続で12%台をキープするなど絶好調だが、TVerでは初回は好調だったものの第2話からガクンと動きが鈍り、11月17日放送の第5話では一瞬調子を取り戻したかに見えたが、また元の状態に。TVer人気はコア視聴率(13歳~49歳の個人視聴率)と連動しているとよく指摘されるが、実際、『ザ・トラベルナース』のコア視聴率は、世帯視聴率では圧倒的に『ザ・トラベルナース』に負けている『エルピス』よりも下で、『silent』の半分ほどの水準。前期の『六本木クラス』は世帯視聴率もTVerも優秀という理想的な結果を残したが、ふたたびテレ朝ドラマの配信の弱さが露呈した形だろう。

 そして不調といえば本田翼主演のTBS系火曜ドラマ『君の花になる』。放送がもっとも遅かった『エルピス』が10月24日から始まった影響というのもあるが、11月1日放送の第3話あたりからTVer総合ランキングでの動きが如実に悪くなり、本人気ランキングでは200ポイントに届かない週も増えてきた。今週は『silent』休止の影響で、他作品の順位が全体的に上昇しているが、その中でも『君の花になる』は前週と大差ない動きに留まっており、このぶんでは次週はまた厳しい状態となりそうだ。

 今週は、もともと不調だった清原果耶主演の日テレ系日曜ドラマ『invert 城塚翡翠 倒叙集』がさらにポイントを落としているが、これは11月27日放送回が「特別編」だったためだろう。『invert』第1話の放送の翌週に、11月13日に放送を終えたばかりの『霊媒探偵・城塚翡翠』の伏線を振り返る特別編を挟むという編成は賛否を呼んだが、ワールドカップとぶつかるのを避けたかったのだろうか。

 そして先週言及した、11月22日より初の配信が始まった2008年のTBSドラマ『流星の絆』が本人気ランキングで今週9位にランクイン。土曜から金曜までを集計している本ランキングの性質上、火曜から配信が始まった『流星の絆』は先週は15位スタートとなったが、初のフル集計となった今週で勢いを見せた。『ファーストペンギン!』『君の花になる』といった現在放送中のゴールデン・プライム帯ドラマを上回る成績で、改めて『流星の絆』の人気の高さがうかがえた結果だ。

〈前回のランキングはこちら〉

新城優征(ライター)

ドラマ・映画好きの男性ライター。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。

しんじょうゆうせい

最終更新:2022/12/16 17:09
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