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山田涼介『親愛なる僕へ殺意をこめて』いよいよ最終局面! あと2話でまとまるか?

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ドラマ公式サイトより

 Hey! Say! JUMP・山田涼介主演のフジテレビ系水曜ドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて』の第7話が11月16日に放送された。ストーリーはいよいよ佳境に入ったが、救いのない衝撃の展開に唖然とした視聴者が多かったことだろう。

敵味方が入れ替わる怒涛の展開

 累計発行部数130万部を超える同名マンガを原作とする本作は、15年前の連続殺人事件「LL事件」の容疑者・八野衣真(早乙女太一)を実の父親にもつ大学生・浦島エイジ(山田涼介)が主人公の二重人格サスペンス。畑葉子(浅川梨奈)が殺害された事件を機に二重人格に気づいたエイジだったが、実はもう一つの人格である「B一」こそが主人格で、今の人格はB一=八野衣エイジが辛い現実から逃れるために生んだものだった。エイジの恋人だった雪村京花(門脇麦)が畑葉子殺しへの犯人であることが明らかになるが、B一が目を覚ましたときには京花が血まみれで倒れており、殺人未遂で指名手配されてしまう。B一は葉子の親友・ナミ(川栄李奈)の協力を得て脱出に成功するが、ナミの後を追った刑事の桃井薫(桜井ユキ)に潜伏先に乗り込まれてしまった。しかし桃井はなぜかB一を見逃し、当時自分も担当していたLL事件について「警察の人間が深く関わっている可能性」を語り始めた――。

 桃井によれば、15年前の4月20日午後5時頃に八野衣真を目撃したとする匿名の通報があったが、それより6時間前の午前11時頃に同様の目撃情報が秩父中央警察署に届いていたことがわかり、何者かが意図的に情報伝達を遅らせた可能性があると話す。最初の目撃情報を報告した老婦人から話を聞き出し、その通報を秩父中央警察署で受けたのが、桃井の上司である猿渡(高嶋政宏)だったことが明らかになる。猿渡にLL事件への関与、八野衣真殺害の疑いが強まり、B一と桃井は猿渡を山中に呼び出して問いただすが、証拠はないと居直った猿渡はB一に銃口を向ける。桃井も猿渡に向けて銃を構え、銃を下ろすよう命じられた猿渡は銃を投げ捨てる。それをB一が拾い、猿渡に銃口を向けると、一発の銃声が鳴る。倒れたのはB一。撃ったのは桃井だ。

 桃井は始めからB一を消すために猿渡と組んでおり、ひと芝居打ったのは、B一に猿渡の銃を握らせる=指紋を残させるためで、これにより「逃亡犯が警察官の銃を奪って抵抗した」という、B一を銃撃する大義名分をでっち上げられるからだった。

 猿渡らの様子を物陰で録画していたナミは逃げようとするも、桃井に追いつめられるが、そこで桃井は「お前たちは一つ大きな勘違いをしている」と、15年前の真実を語りだした。同性愛者である桃井は、LLが運営する売春クラブ「ホワイトラビット」の女性によるハニートラップに引っ掛かり、LLから盗撮写真と「バラされたくなければ捜査情報を流せ」という脅迫文が届く。桃井から相談を受けた猿渡は、想いを寄せていた桃井を守ろうとするあまり、LLだという確証がないまま、目撃情報を上に共有しないまま、八野衣真の潜伏先に向かい、真を縛り上げ詰問。現場で桃井の盗撮写真を発見した猿渡は「やっぱりお前がLLなんだな」と逆上し、何者かの陰謀だと無実を主張する真を殺そうとし、クッションを押し付けて気絶させる。そして猿渡は匿名で「真の目撃情報」を通報したあと、証拠隠滅のために火を放ち、「LLは自死した」というストーリーで事件を処理したのだった。

 猿渡が自分を守るために一線を超えたことに気づいた桃井は、尊敬する猿渡に刑事を続けてほしいとの思いで沈黙を守る。だが、桃井の“地獄”はその後も続いた。摘発したデートクラブの経営者・花坂(遠藤雄弥)がホワイトラビットの顧客リストを引き継いでおり、桃井の名前が載っていることは黙ってやるから見逃せと脅された桃井は、花坂を殺害し、行方不明に見せかけた。第3話で半グレ集団「スカル」のリーダー・サイ(尾上松也)を射殺したのも故意だった。サイは顧客リストを手に入れていたのか、桃井に逮捕された際、サイに「安心してください。秘密は絶対に守りますから」と顧客リストの件を仄めかされていたため、問答無用で銃を撃ったのだった。

 「一体いつまで続くんだろうな、この地獄は」と自嘲する桃井に、ナミは「全部あなたの責任でしょ」と怒り、撮影した動画をネット上にアップロードしようとするが、背後から猿渡が銃でナミを狙う。その瞬間、B一が桃井の首にナイフを突きつける。B一もまた桃井を端から信用しておらず、防弾チョッキを身につけていたのだった。LLの正体を知っているという桃井は「このまま私たちを見逃してくれたら、LLの逮捕に協力する。もちろんお前の父親の冤罪を晴らす協力も」と提案するが、B一はその態度に激高。もみ合いになった末、桃井の腹にB一のナイフが刺さる。すると、桃井はB一の耳元で何かをささやいたあと、穏やかな表情で「これで……地獄が終わる……」と橋の下に自ら身を投げた。それを見た猿渡は、桃井を守り切れなかった失意のなかで「今日、初めて知ったんだ。あいつの、この15年間を……」とつぶやき、銃を口にくわえて引き金を引いた。

残り2話……納得の結末となるか?

 予想を超える怒涛の展開が続いているが、第7話はそれが特に際立った。桃井を守ろうとするがゆえに容疑者を手にかけた猿渡、そのことに気づき、恩を感じていたために猿渡の罪に目をつぶり、その後も続いた“地獄”を自分の中で抱えるしかなかった桃井。悲劇が悲劇を生む悪循環が明らかになったが、その身勝手すぎる衝撃の事実を一方的に告白したあげく、2人とも自死を選ぶという、B一にとっては最悪の結末に。SNS上では「胸糞すぎる」「同情の余地もない」という声が多く上がった。そして、桃井と猿渡の “退場”により、なぜ真がLLだと疑われていたのか、殺人鬼LLの正体は誰なのかは、いまだに謎のままだ。

 とはいえ、疑うべき人物があまりにも減りすぎたため、LLの正体と疑われる登場人物がかなり絞られてしまった。SNSでも多くの視聴者が予想する人物なら、やはり「エイジ」にとっては救われない展開しか残されていないのだろうか。

 怒涛の展開を見せた第7話だが、残りあと2話。すべての伏線を回収したうえで真実が明らかにされ、視聴者が満足のいく結末になるのだろうか。今夜放送の第8話も見逃せない。

■番組情報
水曜ドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて
フジテレビ系毎週水曜22時~
出演:山田涼介、川栄李奈、門脇麦、尾上松也、早乙女太一、髙嶋政宏、桜井ユキ、佐野史郎、遠藤憲一 ほか
原作:井龍一・伊藤翔太『親愛なる僕へ殺意をこめて』(講談社ヤングマガジン刊)
脚本:岡田道尚
音楽:☆Taku Takahashi(m-flo)
主題歌:Hey! Say! JUMP「ウラオモテ」
プロデュース:草ヶ谷大輔
総合演出:松山博昭
制作・著作:フジテレビ
公式サイト:fujitv.co.jp/shinainarubokue

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/11/23 12:00
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