TBS系地方局の東北放送、アナウンサーが大量離脱…「出たがり管理職」も一因か
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TBS系列の地方テレビ局の1つ、東北放送(TBC)の若手、中堅アナウンサーが今年だけで6人退職する緊急事態に陥っていることが9月29日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で報じられた。
「社員数160人の中規模テレビ局ですが、地元の名士である一力家が仕切るオーナー企業。今までも方針に逆らう社員は次々と左遷されており、今や誰も物言えぬ空気が局内に漂っています」(同局関係者)
今年に入り退職したアナウンサーはすでに女性3人、男性2人。これに、30代半ばの男性スポーツアナウンサーも9月末で退職することが決まっており、現在は有給消化中だという。
「9月末で退職する男性アナは今後、アナウンサーの道を捨てて別の職業に就く予定ですが、退職を急ぐあまり、まだ次の転職先が決まっていないという情報もあります。今年に入って辞めた5人のアナウンサーも皆、逃げるように会社を去っていった。理由を尋ねても『違うキャリアの道に行きたくなった』と言うのみで、本音を漏らさないのも共通しています」(同)
一連の報道でもあったのは、退職の背景には業務量の急激な増加があるとされているが、実態はどうなっているのだろうか。
「ナイター中継の担当者が、翌早朝の生放送のラジオ番組も仕切ることは10年以上前からありました。最近は朝から夜9時、10時まで勤務しても、翌日も早朝から終日勤務がザラ。スケジュールに余裕がないので、打ち合わせや事前準備もできないため、休日返上で出勤しないと業務を回せないような状況です」(同)
もっとも、地方テレビ局のアラサー現役女子アナウンサーにいわせると、「ローカル局はもともと出演できる枠があまりないので争奪戦になる。だけど東北放送はとりあえず出番はたくさんあるわけでしょ。給与に見合っているかはさておき羨ましい部分もある」という。
しかし、東北放送は今春の人事異動でアナウンサーの職域が脅かされている。
「今春、地元出身の元フィギュアスケート五輪代表経験者がスポーツ部長に就任しました。本来は業務が円滑に回るように関係部署や球団、取材先との調整や予算管理がメインのはずですが、この男がとにかく“出たがり”なのです。ローカル情報番組のスポーツコーナーに頻繁にスポーツ部長の肩書きで出演しており、羽生結弦選手が来社した時も、コーナーを仕切っているのはアナウンサーではなく、なぜか部長(笑)。局内では『うま味のある仕事だけ全部自分の手柄にしてしまう管理職』と陰口を叩かれています」(前出の同局関係者)
複合的な要因でアナウンサーの大量離脱が明るみになった東北放送。現在は、アラフォーまでの即戦力のスポーツアナウンサーを来年2月入社予定で急募しているが、果たして労務環境が悪化していることが分かっている状況でまともな人材は集まるのか心配だ。
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