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TVerドラマ人気ランキング

『石子と羽男』7週連続1位、『復讐の未亡人』有終の美…TVerドラマ人気ランキング

『石子と羽男』7週連続1位、『復讐の未亡人』有終の美…TVerドラマ人気ランキングの画像
『石子と羽男』Paravi配信ページより

 在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2022年3月には月間動画再生数が歴代最高となる2.5億回を突破し、2022年7月にはアプリ累計ダウンロード数が5000万を超えるなど、もはや定番のサービスとなった。今や「見逃し配信」は当たり前となったが、やはりTVerではドラマが圧倒的に見られており、ドラマの見逃し配信需要がこのサービスを牽引していると言えるだろう。

 しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。

 そこで、TVerの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。総合ランキングでの順位に対しポイントを付け、合計した結果から日刊サイゾー独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は8月27日(土)~9月2日(金)までを観測した結果(1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェック)をお伝えする。

『石子と羽男』は絶対王者、3位争いに『ユニコーン』返り咲き

 今回の結果は以下のとおり。なお、『初恋の悪魔』は『24時間テレビ』のために残念ながら1週お休みとなってしまっており、その影響で総合ランキングでの順位が上がった作品が多かったためか、全体的にポイントが前週より増えている。

『石子と羽男』7週連続1位、『復讐の未亡人』有終の美…TVerドラマ人気ランキングの画像2

 もはや絶対王者な『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』は今週も首位をキープで、これで7週連続の1位となった。もはやコメントも浮かばないほど安定している。オリコンによる「ドラマ満足度」ランキングでも第6話までで6週連続1位で、もはやこの独走を止められる作品は出てこないだろう。

 2位も同様、『六本木クラス』が7週連続。同作は第5話でいよいよ本格的に物語が動き出した感があり、世帯視聴率でも第4話以降、右肩上がりとなっているが(9月1日放送の第9話で自己最高を更新)、オリコンによる「ドラマ満足度」ランキングでも第5話でポイントが急上昇し、以降はいい位置につけている。香川照之の騒動がどのように影響するかが気がかりだが、テレ朝の木曜ドラマの視聴者層を考えると問題はなさそうという気もする。

 固定化されたトップ2とは異なり、3位争いは混戦。これまで二度の3位を経験している『競争の番人』『ユニコーンに乗って』、一度の3位を経験している『魔法のリノベ』『オールドルーキー』の4作が競ってきたが、今週は『ユニコーンに乗って』が勝ち取った。この4作中、唯一ポイントを伸ばしたのが『ユニコーンに乗って』で、TVer総合ランキングでの推移を比較してみると、前週は一時トップ15から脱落し、最低19位まで順位を落とす場面があったものの、今週は最低15位で踏みとどまったのがポイントが伸びた要因だ。『オールドルーキー』は4日放送で一足先に最終回を迎えるが、返り咲きとなるだろうか。

「サムネ戦略」の妙? 『NICE FLIGHT』『復讐の未亡人』の勢い増す

 今週好調だった作品として目立ったのは、Kis-My-Ft2・玉森裕太主演の『NICE FLIGHT!』。これまでも深夜ドラマながら本人気ランキングでトップ5常連となっているが、300ポイントを超えたのは初回放送以来。TVer総合ランキングでの推移を見てみると、トップ5の滞在期間は3日間とこれまでと同じながら、最高2位を維持する期間が伸び、さらにトップ10滞在期間も伸びていた。TVerは、YouTube同様にサムネイルのインパクトも重要と言われているが、今回対象となった第6話は、主人公・粋(玉森裕太)が横で寝ている真夢(中村アン)を見つめているという“ベッドシーン”をサムネにしており、いつも以上に再生ボタンを押してしまう人が増えたのかもしれない。

 そのサムネ戦略が功を奏したのではとよく指摘されている作品が、同じく深夜ドラマの『復讐の未亡人』。『NICE FLIGHT!』は深夜帯とはいっても23:15スタートだが、『復讐の未亡人』は深夜も深夜な2時35分スタート。しかも今年3月にParaviで全話先行配信済みの作品なのだが、地上波で放送が開始されると見逃し配信が絶好調だ。

 最愛の夫が自死してしまった理由を探り、復讐を果たすためなら自分の身体すら武器にするミステリアスな未亡人を松本若菜が熱演しており、特に第1話~第3話は色っぽい場面をサムネにしていることが話題となった。第4話~第7話は比較的穏当なサムネだったせいかTVer総合ランキングでも動きが鈍ったが、8月25日深夜(=26日)に放送された最終回の第8話はそのままベッドシーンがサムネとなっており、如実にTVer総合ランキングで好調となっている。実際、本人気ランキングでも、第3話までは200ポイントを超えていたものの、第4話~第7話は200ポイントを下回る状態が続いていたが、この第8話で前週比+92という大幅増で200ポイント超えを果たしており、初回以来の250ポイント超え。しかも初回(257pt)をわずかに超える自己最高をマークしている。TVer総合ランキングでも、明らかにトップ5およびトップ10内にいる期間が伸びていたのだ。攻めの姿勢を見せられる深夜ドラマは今後、より巧みなサムネ戦略が行われていくかもしれない。

 なお、今期絶不調の日テレにおいても見逃し配信での弱さが顕著になってきたKing & Prince・永瀬廉主演『新・信長公記』だが、『家庭教師のトラコ』や深夜ドラマの『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』にさらにポイント差を付けられてしまっており、ゴールデン・プライム帯の民放ドラマで完全にひとり負け状態となっている。また、世帯視聴率でひとり負け状態のHey! Say! JUMP・中島裕翔主演『純愛ディソナンス』がここのところTVerでの動きも如実に鈍ってきているのも注視したい。

〈前回のランキングはこちら〉

新城優征(ライター)

ドラマ・映画好きの男性ライター。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。

しんじょうゆうせい

最終更新:2022/09/03 12:00
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