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中島裕翔『純愛ディソナンス』、“フジGPドラマ歴代ワースト”目前の崖っぷち

中島裕翔『純愛ディソナンス』、“フジGPドラマ歴代ワースト”目前の崖っぷちの画像1
ドラマ公式サイトより

 Hey! Say! JUMP・中島裕翔が主演するフジテレビ系木曜劇場『純愛ディソナンス』が厳しい状態となっている。8月25日に放送された第7話は世帯平均視聴率3.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、同作における自己最低を更新した。

 今年の夏ドラマは全体的に低調で、民放のゴールデン・プライム帯ドラマではTBS系日曜劇場『オールドルーキー』がなんとか世帯視聴率の全話平均で10.3%とギリギリ2ケタ台を維持しているが、ほかはいずれもひとケタ。しかも全話平均で5%を切る作品が4作もあるという惨状なのだが、中でも最下位を独走しているのが『純愛ディソナンス』だ。

 同作は7月14日放送の第1話から世帯視聴率4.8%と、初回から民放ゴールデン・プライム帯ドラマ最下位という滑り出しで、8月4日放送の第4話からは3%台で推移している。

 今期は、単話で3%台を出したドラマがほかに『初恋の悪魔』『新・信長公記』(ともに日本テレビ系)と、全体で3作もあるが、『初恋の悪魔』は第2話と第3話のニ度にわたって3%台となったものの、その後は5%前後に回復。『新・信長公記』は3%台は第4話の一度だけで、最新の第6話まで、やはり右肩上がりで回復している。

 一方の『純愛ディソナンス』はというと、3%台は最新の第7話で四度目。しかも、自己最低視聴率を更新という尻すぼみ状態だ。このところ低迷が続いている木曜劇場においても、全話平均4.0%は、新木優子と高良健吾のW主演となった2019年の秋ドラマ『モトカレマニア』の4.4%を下回る歴代ワースト記録だ。2003年以降のフジテレビのゴールデン・プライム帯ドラマの歴代ワーストは、EXILE AKIRAが主演した2015年の夏ドラマ『HEAT』による全話平均3.8%だが、このままいくとこの“黒歴史”の記録すら塗り替えてしまう可能性もある。

 この木曜22時の枠は、『報道ステーション』(テレビ朝日系)『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)が視聴率争いを繰り広げており、フジの木曜劇場はかつてのような高視聴率こそ取れなくなっているものの、それでもこれらの番組と競い合うだけの数字は近年もあった。しかし現在の『純愛ディソナンス』はテレビ東京と最下位争いを繰り広げている状況だ。

「中島といえば8年前、同じフジテレビで深夜帯に放送された夏ドラマ『水球ヤンキース』(2014年)で主演していましたが、『純愛ディソナンス』でもっともよかった初回4.8%は、『水球ヤンキース』の最低視聴率5.4%(第7話)にも及びません。『純愛ディソナンス』がいかに苦戦しているかがうかがえます」(テレビ誌ライター)

TVerでも右肩下がり…「ただの不倫ドラマ化」で尻すぼみ

 今の時代、視聴率だけで語るのはナンセンスだろう。だが、TVerの見逃し配信でも“尻すぼみ”が続いているという。

「TVerの総合ランキングの推移を見てみると、初回はほぼトップ10内をキープし、好調でした。『令和の新・純愛×ドロドロエンターテインメント』という打ち出し方から予想されるものと違って、ミステリー色の強い導入だったことで“いい意味で裏切られた”という評判が広がったことも影響したのではないでしょうか。しかし、放送を重ねるごとに総合ランキングでの順位がどんどんと下がっており、いまやトップ10外にいる期間のほうが長い状態です。今期ドラマはTBSとテレ朝が比較的好調で、日テレとフジがふるわないという傾向なのですが、特に見逃し配信ではこの傾向が顕著。今期の日テレがあまりに悪すぎるのと、月9がまだ健闘しているため、フジの低迷はさほど目立ってませんが……」(同)

中島裕翔『純愛ディソナンス』、“フジGPドラマ歴代ワースト”目前の崖っぷちの画像2
TVer総合ランキングでの順位の推移を、第1話、第4話、第7話で比較したもの

 それにしても『純愛ディソナンス』は、初回は思いのほか評判がよかったのに、なぜ現在はこうも落ち込んでいるのだろうか。ドラマライターは「第2部が失敗している」と指摘する。

「ドラマは2部構成となっており、初回は、筧美和子演じる女教師が姿を消し、ラストに死体となって発見されるというミステリー色の強い始まり方だったため、『最愛』や『Nのために』(ともにTBS系)のような作品になるのでは?と視聴者を期待させました。第3話からは『5年後』となる第2部がスタートし、比嘉愛未演じる愛菜美が陰気な国語教師から華やかな人気作家に転身するなど、人物関係やキャラクター像がガラっと様変わりしたため、展開が読めないおもしろさもあった。しかし、ワクワクできたのはそこまでで、あとは女の愛憎うずまく、ただの不倫ドラマのような展開が中心になり、いまや正樹(中島裕翔)と冴(吉川愛)が理不尽な運命から逃れて結ばれるかどうか、という話に集約しつつあります。『純愛×ドロドロ』を裏切るような序盤の展開が好評だっただけに、結局この謳い文句どおりの陳腐な内容に収まってしまい、飽きられてしまった印象です。俳優陣の演技はいいだけに、もったいないですね。

 それでも、かつての昼ドラを思わせる大げさな演出やくどい芝居で話題になった前期の『やんごとなき一族』のように、ぶっとんだ部分があればもっとおもしろくなったかもしれませんが……これまでのイメージとは違う役柄が新鮮だった比嘉愛未の“比嘉劇場”を期待したものの、思ったよりおとなしい演出だったので残念ながら“怪演”は見られませんでしたね」

 中島は先日、主演映画『#マンホール』が来年2月公開となることが発表され、酔っ払ってマンホールの底に落ちた男の脱出劇というあらすじに、早くも「めちゃくちゃおもしろそう」「シンプルだけどぶっとんだ設定で気になる」などファンの期待が高まっている様子。

 『純愛ディソナンス』第2話では、ピアノ教師である正樹が「不協和音程(ディソナンス)を別の音に忍ばせれば、いい感じのハーモニーになる」と話していたが、6年ぶりの主演映画が大ヒットとなれば、『純愛ディソナンス』という不協和音もうまく影に隠れるかもしれない。

宇原翼(ライター)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

うはらつばさ

最終更新:2022/09/01 13:42
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