テレ朝、『相棒』『ドクターX』の終了危機で…あのドラマをレギュラー化?
#テレビ朝日 #相棒 #ドクターX
水谷豊主演の長寿ドラマシリーズ『相棒』(テレビ朝日系)の「season21」が今年10月から放送され、初代「相棒」だった寺脇康文演じる亀山薫がおよそ14年ぶりに復帰することが話題となっている。
薫は、2008年12月17日放送の「season7」第9話で南アジアの小国・サルウィン(架空の国家)への移住のため警察官を退職することを決意。シーズンさなかの卒業となり、その後登場することもなかったため、水谷と寺脇の不仲説までが囁かれたが、ここにきて5代目相棒として復帰を果たす。久々の寺脇の番組復帰に同ドラマのファンは沸き立っているが、一方で長寿シリーズの“フィナーレ”に向けた動きではないかとの見方も強い。
テレビ朝日の局員は声を潜めてこう明かす。
「局内でも『相棒』の打ち切りは今年の1月くらいから噂になっていました。ウチの局にとって『相棒』はまぎれもなく看板コンテンツの一つですし、本来なら今後も続けたいところ。制作の東映にとっても継続は既定路線でしたが、肝心の水谷さんが乗り気ではないそうです」
もっとも、同ドラマに関しては過去にも何度となく打ち切り説が報じられてきた。しかも、その報道の大半が今回と同じように「水谷の意思」を理由とするものだっただけに、すんなりとは受け入れがたいが……。だが今度ばかりは事情が異なるようだ。
「水谷さんは作品に愛着はあるものの、このままズルズルと続けるよりも人気があるうちに終わらせたいという美学を持っていて、それが過去の打ち切り説に繋がっていたんだと思います。それでも結果的にウチや東映から慰留される形で何とか続けて来たわけですが、7月14日についに70歳になります。体力的な部分も考えて今後はある程度仕事をセーブしつつ、元気なうちに近年力を入れている監督業などにより精力を注ぎたいという思いが強いようです」(同局員)
今回ばかりは打ち切りも現実味を帯びて来た『相棒』だが、そうなると頭が痛いのがテレビ朝日側だろう。なにせ、『相棒』だけでなく、今年4月に「season21」が意味深な終わり方をした『科捜研の女』、さらには米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~』と、同局が誇る人気ドラマ3本柱すべてにかねてからシリーズ終了の噂が取り沙汰されているからだ。
『科捜研の女』は今年10月期に、それまでの木曜20時枠から火曜21時枠に移って『科捜研の女 2022』として新たに放送されることが先日発表されたが……。
「発表よりも1カ月以上も前に、10月から1クール限定で『科捜研』が火曜21時の新設枠で復活するとスッパ抜かれていましたが、打ち切るつもりだった東映が、主演の沢口靖子サイドに話を通す前に報道が出たことで揉め、協議の末の限定復活となったとか。今回の『科捜研』では、主人公のマリコがモードでクールな姿にイメージを一新していたり、『season22』ではなく『2022』と銘打っていたり、『大胆に変貌を遂げます』と宣言していますが、マンネリを打破し、結果を出すことで“次”につなげたい沢口の矜持がうかがえます。逆に言えば、この『2022』で結果が出なければいよいよ……ということでしょう」(芸能記者)
『科捜研』はまだ希望はあるが、『相棒』と同様に難しい状況にあるのが『ドクターX』だ。
「以前から言われているとおり、主演の米倉さんはシリーズ継続に後ろ向き。本格的に海外で挑戦したい米倉さんはコロナ禍でスケジュールが大きく変わってしまったことで、昨年は第7期を務め上げましたが……。米倉さんが続編に後ろ向きなのは他にも理由があって、『ドクターX』生みの親である脚本家の中園ミホさんがすっかり飽きてきてしまってるんです。実際、第2期からは初回だけか最終回だけ、あるいはその両方だけ中園さんが担当というパターンがほとんどで、2017年の第5期では1話も手がけませんでした。
中園さんは、2020年に同局で手がけたドラマ『七人の秘書』が成功し、今年10月には劇場版も公開されます。そして10月期には岡田将生さん主演の新作『ザ・トラベルナース』を担当。トラベルナースとは各地を転々とするフリーランスの看護師のことで、特に医療が逼迫したこのコロナ禍に、アメリカなどで活躍が報じられましたが、実は昨年の『ドクターX』第7期で中園さんが脚本を担当した第5話には、松下奈緒さん演じるフリーランスのスーパー看護師が登場しています。これを膨らませ、いわば看護師版『ドクターX』として作られるのが『ザ・トラベルナース』というわけです。中園さんの興味はもう『ドクターX』にはないのでしょう。そしてそんな状態では米倉さんも続編へのモチベーションが上がるはずがない。しかし、テレ朝としては数字が落ちていっているとはいえ、いまだに圧倒的な視聴率を稼ぐ『ドクターX』は終わらせたくないので、今後は単発のスペシャルドラマになってでも放送していきたいようですが……」(ドラマ制作会社スタッフ)
こうした状況を打破するために、水面下では新たな“看板”を生もうという動きも当然ある。
「6月29日に、監察官を主人公にした吉田鋼太郎さん主演の『監察の一条さん』という作品がスペシャルドラマとしてオンエアされたのですが、吉岡里帆さんをバディ役に据えたり、4月に放送された北村匠海さん主演の『名探偵ステイホームズ』も好評だった森ハヤシさん脚本だったりと、『テレビ朝日の刑事ドラマ史をひっくり返す!?』と謳われていたとおりフレッシュな作風で、当初からレギュラー化を視野に入れたものだったようです。幸いにも単発ドラマとしては視聴率もまずますで、ウチとしては連ドラ化させて新たな人気ドラマシリーズとして売り出していく目論見のようです」(前出の同局員)
今秋から来春にかけて同局のドラマの動向に要注目だ。
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