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もはやグルメ旅…『元彼の遺言状』豪華料理が続々で“飯テロ”もクライマックスへ

もはやグルメ旅…『元彼の遺言状』豪華料理が続々で“飯テロ”もクライマックスへの画像
ドラマ公式サイトより

 6月6日、フジテレビ系月9ドラマ『元彼の遺言状』の第9話が放送された。本名・田中守の「篠田」(大泉洋)が殺人の容疑をかけられた6年前の事件の詳細が明らかとなり、最終回に向けて物語も走り出しているが、同時にこのドラマに欠かせない“あるもの”も盛り上がりを見せている。

 弁護士の剣持麗子(綾瀬はるか)は篠田と共に、6年前に篠田が殺人の容疑をかけられることになった「十ヶ浜強盗殺人事件」の起こった港町・十ヶ浜を訪れる。事件の夜に現場となったレストラン「プロメッサ」にいた住民たちが公民館に集められ、篠田は改めて無実を主張。それを裏付けるための協力を求めるも、住民たちは「私たちの中じゃ、あの事件はもう終わってるんです」「もうお話しすることはありません」「私たちは一日も早く忘れたい」という態度で、有力な証言は得られなかった。

 その後、麗子の元上司・津々井君彦(浅野和之)、さらに翌日には森川紗英(関水渚)が合流し、篠田の無実を証明するため、それぞれが証拠集めに走る。しかし麗子と篠田が法廷での証言を求めた医師・高瀬(東根作寿英)が後日、遺体となって発見される。麗子と篠田は重要な証人を失ったまま裁判員裁判へと突入するのだった。

 住民たちからの証言集めに苦戦するのとは対照的に、本作品の“裏の見どころ”でもある「飯テロ」は絶好調だった。麗子と篠田が訪れた初日には、先客として部屋で待っていた津々井が「この港町は浜焼きが美味しいと聞きましてね」とアワビにハマグリ、サザエが並ぶ浜焼きを楽しんでいた。紗英が合流した2日目には、タイの尾頭付きの立派な船盛り8人前を4人で食べ、3日目は山盛りのカニ。殻むき係を務めていた篠田の「焦らないで。この手間があるからカニなんです」というセリフは、北海道出身の大泉洋が口にしたことでますます説得力が増したように感じられたのは筆者だけだろうか。

 その後も、津々井が診療所で聞きつけた海鮮丼を食べるため、4人は漁協の食堂を訪れている。セリフのみの登場だったが、あさりラーメンにも言及されていた。もはや食い倒れの旅だと言われても違和感がないほどだ。さすがにここで打ち止めかと思いきや、ドラマ終盤、事務所に戻った麗子に、翌日に裁判を控えた篠田は「決戦前夜はイタリアンだ」としてイタリアンのフルコースを振る舞っていた。

 麗子は、絶品と思われる篠田の料理を黙々と口に運びながら、ここ数日の“捜査”を思い返して次の手を考えていたようだった。「たとえ裁判に負けても、それで殺人者と呼ばれても、僕は後悔しない」と諦めの色すら見える篠田の言葉を、麗子は「何ごちゃごちゃ言ってんの」と一蹴すると、「この勝負、絶対に勝つわよ」と力強く言い放つのだった。覚悟を決めた篠田と、絶品グルメで気力をチャージした麗子がどのような推理を導き出すのだろうか。次回から始まるであろう裁判員裁判の行方に注目したい。

■番組情報
月曜ドラマ『元彼の遺言状』
フジテレビ系毎週月曜21時~
出演:綾瀬はるか、大泉洋、生田斗真、関水渚、森カンナ、笛木優子、要潤、野間口徹、佐戸井けん太、笹野高史、萬田久子、浅野和之 ほか
原作:『元彼の遺言状』『剣持麗子のワンナイト推理』新川帆立(宝島社)
脚本:杉原憲明、小谷暢亮
音楽:川井憲次
プロデューサー:金城綾香、宮﨑暖
演出:鈴木雅之、澤田鎌作、西岡和宏
制作・著作:フジテレビ 第一制作部
公式サイト:fujitv.co.jp/motokare

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東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/06/13 12:00
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