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『元彼の遺言状』主要キャスト総動員で“最後の謎”篠田の過去に挑む?

『元彼の遺言状』主要キャスト総動員で“最後の謎”篠田の過去に挑む?の画像
ドラマ公式サイトより

 物語も終盤に突入したフジテレビ系月9ドラマ『元彼の遺言状』。6月6日に放送される第9話では、弁護士の剣持麗子(綾瀬はるか)がいよいよ篠田敬太郎(大泉洋)の過去という、最後にして最大の謎に立ち向かうようだ。

 第8話では、篠田がこれまで隠してきた自分の過去を語りはじめ、6年前に起きた「十ヶ浜強盗殺人事件」に巻き込まれ、殺人の容疑がかけられていること、逃亡先で森川栄治(生田斗真)と出会い、栄治の提案で、栄治の大学のOBである「篠田敬太郎」になりすますようになったことが明らかになった。麗子は「栄治は変わっているけ
ど、殺人犯を匿ったりはしない」と、栄治が篠田の無実を確信していたことを指摘。自らも篠田の無実を信じ、「あんたの弁護をする」と宣言し、十ヶ浜強盗殺人事件の現場に篠田とともに向かう。

 これまでの放送回と異なるのは、麗子が「私じゃ力不足」と言って周囲の力も借りながら解決しようとしていた点だ。篠田が一度、十ヶ浜強盗殺人事件の容疑者として逮捕された際には、元上司の津々井君彦(浅野和之)に後見人になるよう頼みこみ、断ろうとする津々井に頭を下げ、「あなた、人に頭を下げられたんですね」と驚かせていた。篠田の保釈直後には「冤罪を晴らすには私の力では足りない。警察の力を借りないと」と話していたが、篠田を一度逮捕させたのは、6年前の未解決事件を警察に再捜査させる意図があったからだろう。麗子は刑事の橘(勝村政信)に「当時は見つからなかった、新たな証拠や証言が出てくる可能性もあるでしょうね」と話していた。そして実際に、当時の防犯カメラの映像を洗い直すなど、捜査本部が慌ただしく動き出す様子が映されていた。

 この“最後の謎”については、“チーム・麗子”とも呼ぶべき主要キャスト陣の活躍にも期待したい。第8話では森川紗英(関水渚)が「暮らしの法律事務所Tシャツ」を差し入れ、まさにチーム感を演出していたが、紗英がTシャツを渡したのは、麗子、篠田だけでなく、事務所に出入りするホストの黒丑益也(望月歩)、そして事務所の一階にある古書店「オリエント文庫」の主人・神田(ト字たかお)も。事件の“元ネタ”となる推理小説を知らせる神田の役割はそのままかもしれないが、紗英と黒丑は“チーム・麗子”として真相の解明に欠かせない戦力となりそうだ。

 一方で、Tシャツに津々井の名前が入っていなかったのは少し意外だった。しかし第8話の終盤、篠田の後見人になる条件として麗子に「あの事務所を畳んで、私の事務所に戻ってきなさい」と伝えていたことが明らかとなる。ある意味、「暮らしの法律事務所」にとっての最後の敵は津々井なのかもしれない。

 ここまでの展開から「しのだをたのんだ」という栄治の“遺言”は「篠田の冤罪を晴らしてほしい」という意味にもとれる。篠田の因縁の地に乗り込んだ麗子は元カレの期待に応えることができるのだろうか。第9話の放送が待ちきれない。

■番組情報
月曜ドラマ『元彼の遺言状』
フジテレビ系毎週月曜21時~
出演:綾瀬はるか、大泉洋、生田斗真、関水渚、森カンナ、笛木優子、要潤、野間口徹、佐戸井けん太、笹野高史、萬田久子、浅野和之 ほか
原作:『元彼の遺言状』『剣持麗子のワンナイト推理』新川帆立(宝島社)
脚本:杉原憲明、小谷暢亮
音楽:川井憲次
プロデューサー:金城綾香、宮﨑暖
演出:鈴木雅之、澤田鎌作、西岡和宏
制作・著作:フジテレビ 第一制作部
公式サイト:fujitv.co.jp/motokare

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東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/06/06 19:00
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