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『クリーチャーズ 宇宙から来た食人族』公開記念インタビュー

ヴィーガンなのに「食人映画」に主演? “逆輸入女優”斎藤莉奈が語る英国映画事情

ヴィーガンなのに「食人映画」に主演? “逆輸入女優”斎藤莉奈が語る英国映画事情の画像1
写真/石田寛

 懐かしい人気ホラーコメディ映画『グレムリン』(84)っぽい世界を、よりハードに、よりクレイジーにした英国のインディペンデント映画『クリーチャーズ 宇宙から来た食人族』が、6月17日(金)より劇場公開される。宇宙からUFOに乗って飛来してきた不気味な小型エイリアンたちが、次々と人間に襲い掛かり、襲われた人間はゾンビ化してしまうという超B級なストーリーだ。

 小型エイリアンたちが人間を捕食するシーンやゾンビ化した人間たちとのバトルはけっこうグロいものの、登場するクリーチャーの中には『グレムリン』のギズモや『ポケットモンスター』のピカチュウを彷彿させるかわいいキャラもいて、グロさとキュートさが奇妙にブレンドされた、おかしなSFパニック映画となっている。

 食人エイリアンと戦う大学生のひとり・アカネを演じているのは、ロンドンを拠点に女優として活動する斎藤莉奈。日本刀を振りかざし、食人エイリアンやゾンビ化した同級生たちをぶった斬る大活躍を見せている。初のヒロイン役という大役をオーディションでつかんだ斎藤莉奈に、日本とは異なる英国映画の撮影現場やオーディション事情について語ってもらった。

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――斎藤さんは日本ではホラー映画『クロネズミ』(10)や『冷たい熱帯魚』(11)などに出演していますが、本作ではヒロイン役に。英国に渡って、女優としての夢をつかんだわけですね。

斎藤 私にとって、渡英も英国映画への出演も大きな挑戦でした。憧れていた英国映画でヒロインに起用されたことは、もちろん責任感も感じていますが、うれしさが大きいですね。これからも仕事を続けていく上での、大きな自信にもなると思います。

――SFホラー映画ですが、襲ってくる小型エイリアンはどこか抜けているし、アカネの同級生たちも頭のネジがゆるんでいませんか。

斎藤 おもちゃ箱をひっくり返したような映画ですよね(笑)。でも、完成した作品を観たら、思いがけず温かみのある映画になっていたので驚きました。クリーチャーたちはぬいぐるみで、撮影現場では一体のクリーチャーを4人がかりで操演していたんです。1カ月あった撮影期間中、その様子をずっと見ていたんですが、それが手作り感のある、とても温かみのあるホラー映画に仕上がっていたので意外でした。

――斎藤さんは菜食主義者とのこと。映画とはいえ、人間を捕食するエイリアンとの共演は抵抗ありませんでしたか?

斎藤 あはは、確かにお肉を食べるという点では、食人エイリアンもミートイーターですね(笑)。まぁ、私は動物性タンパク質はいっさい摂らないガチガチのヴィーガンではなくて、卵やお魚は食べるマイルドなベジタリアンなんです。正直、そこまでは考えずにオーディションを受けました(笑)。でも、エイリアンのぬいぐるみたちと1カ月間ずっと一緒に過ごしていたので、彼らのことを愛らしく感じるようになっていました。「人肉を食べるなんて許さない」という怒りはなかったのですが、そこはアカネ役に徹して演じました。アカネはヤクザの娘で、日本で多くの修羅場を体験し、英国に身を潜めているというキャラクター。生命の大切さを知る女の子なんです。(1/4 P2はこちら

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