榎並大二郎、国山ハセンら「男性アナの育休取得」続くウラにあるテレビ局の思惑
#アナウンサー
報道番組『news23』などに出演するTBSアナウンサーの国山ハセンが5月9日より3週間の育児休業に入った。
国山アナは2020年に一般女性と結婚。今年2月26日に第1子となる長男が生まれた。6日深夜にはTwitterで「3週間という期間ですが育児のための、休暇を取得します。育休です。#news23 には月末に復帰します」と報告しており、その後はTwitter、Instagramでそれぞれ育児中の様子を伝えている。
TBSアナウンサーでは、蓮見孝之アナが2019年4月から同じく3週間の育休を取得。他局でも、昨年9月にフジテレビの榎並大二郎アナが2週間、テレビ朝日の板倉朋希アナが1カ月の育休を取得し、昨年10月にはテレビ東京の原田修佑アナが3カ月にわたる育休を取得したことが大きな話題となったばかり。
在京テレビキー局関係者は「時代の流れがようやくテレビ局にも波及し始めたということなんでしょうね」としみじみ語る。
「4~5年前までは女性アナウンサーですら妊娠、出産したら基本的にはそれまで担当していた番組を外れるのが、半ば慣例化していました。理由は明確で、『無理をさせられない』から。“業界あるある話”ですが、スタッフにも仕事第一で家庭が破綻している人が多い。まして男性アナウンサーが育児休暇、休業するなんて考えられなかった。キー局ではありませんが、とある大都市のテレビ局の男性アナウンサーが過去に1カ月ほど育休となった際は、局内中が大騒ぎになりました。上司は露骨に態度には出さなかったそうですが、後にこの男性アナウンサーは別の部署に異動させられています」
とはいえ、全国ネットの報道番組に定期出演する男性アナウンサーが相次いで取得できたのは、別の意味合いもあると話す芸能関係者もいる。
「番組の中でも、制作会社や局内の“働き方改革”に触れられることはあるものの、それでもテレビ関係の仕事には『厳しい』『休みがない』と労働環境が悪いイメージが根強い。加えて、かつては入社希望が殺到する“花形”だったテレビ局だが、テレビ業界の衰退が取り沙汰される今、優秀な人材を確保することもままならない。男性アナの育休取得を発表するのは、世間に“働きやすさ”をアピールする意味合いが大きい」(同)
しかし一方で、職場環境の良さをアピールすることばかりを優先した結果、とんでもない事態を招いているメディアもあるという。
「超大手一般紙グループの某有名紙媒体のメディアは近年、女性スタッフを積極的に新卒採用していました。上層部が『この業界は男社会だが、女性も活躍できるメディアである』ことを世間にアピールしたかったからです。しかし積極採用をしたのはいいが、選考が十分ではなかったのか、あるいは具体的にどういう働き方になるのかについてちゃんと伝わっていなかったのか、新卒社員のトラブルが続出。退職者も出ている緊急事態です」(週刊誌記者)
アピールばかりで根本的な対策ができていなければ当然の結果だが、各局も男性アナが会社のPRに担がれているだけでは「まだまだ」と言えるのかもしれない。
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