ロッテ・佐々木朗希の試合中継めぐるテレビ局の狂想曲 TBSは”とばっちり”で視聴率1%も
#TBS #テレビ東京 #佐々木朗希
史上最年少での完全試合達成ということで国内のみならず、海外メディアも取り上げるなど世界的に注目を集めている千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手が4月17日、ZOZOマリンスタジアムで行われた北海道日本ハムファイターズ戦に登板。この試合を午後2時からの2時間にわたって中継したテレビ東京の世帯平均視聴率が5.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で瞬間最高9.3%を記録したことがわかった。
4月10日のオリックスバファローズ戦で、プロ野球16人目となる完全試合を史上最年少記録(20歳5カ月)で達成した佐々木朗希投手。17日の試合は、8回を投げ終えた時点で降板したものの、8回102回を投げて14奪三振というパーフェクト投球を見せた。
この注目の試合について、テレビ東京は試合の2日前となる15日に、地上波とBSテレビ東京で緊急生中継を行うことを発表した。
「試合のあった日曜日は、天気にもよるが平日よりは在宅率も上がり、視聴環境としてはよい。当日の入場チケットは完売しており、テレビ観戦する需要が上がったことも視聴率に跳ね返ってきた。今回の中継時間帯は6%から7%前後を取れれば合格点なので、また中継チャンスを狙うでしょうね」(テレビ東京関係者)
見事、好視聴率を記録し、してやったりのテレビ東京。一方で、そのとばっちりを受けたのは同じ時間帯にプロ野球中継を放送した他のテレビ局だ。阪神タイガース・読売ジャイアンツ戦を放送したテレビ朝日は世帯平均4.2%、横浜DeNAベイスターズ・東京ヤクルトスワローズ戦を中継したTBSは世帯平均1.4%に終わったのだ。
テレビ朝日関係者は、「年に一度、系列の朝日放送テレビ(ABC)主導の全国中継日だったために内容変更もできない。うちが主導なら得意の二元中継をすることもできたが、それもできなかった。4%台は厳しい視聴率です」と落胆しているが、悲鳴が聞こえてきたのは1%台となったTBSで、プロ野球中継編成自体の見直しを迫られているという。
「中継は球団との取り決めで、年に何回かは地上波中継しなければいけない。年間でCS放送権を持っていたり、BSで巨人戦を中継するため仕方がないのですが、やはり3局の中で最下位はバツが悪い。しかも日曜日昼帯で1%だと今後、CM出稿にも影響が出てきてしまいます。地上波中継は”存在しないのと同然”と割り切って、テレビ朝日のように深夜帯1時間枠で録画中継をして消化するほかない」(同局関係者)
佐々木朗希投手は4月24日に京セラドーム大阪でのオリックス戦に登板したが、こちらは試合の放映権を持っているフジテレビ系の関西テレビは全国ネットのゴルフ中継と競馬中継がある兼ね合いから、試合開始の3時間後に関西ローカルで録画中継という形に。今後も、令和の怪物が登板する試合の地上波中継をめぐる狂想曲はしばらく続きそうだ。
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