上沼恵美子、冠番組『クギズケ!』続投決定も…背景に「後継者不足」の実情
#上沼恵美子
首の皮一枚つながった――ということなのだろうか。
近年、冠番組が次々と終了や打ち切りに追い込まれている上沼恵美子。読売テレビは3月24日、改編会見で上沼の冠バラエティ『上沼・高田のクギズケ!』の放送を4月以降も継続すると発表した。
上沼といえば、1995年から四半世紀続いたABCテレビ制作の料理番組『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』(テレビ朝日系)が4月1日で終了。2年前には、やはり1995年から続いた関西テレビのトークバラエティ『快傑えみちゃんねる』が打ち切られており、現在は『クギズケ!』が地上波テレビで唯一のレギュラー番組となっている。
改編会見では、読売テレビが“最後の砦”となったことで、『クギズケ!』が相対的に注目される状況にあることに言及。また、以前は観客を入れて収録する形式の番組だったが、新型コロナウイルスの感染拡大以降、出演者とスタッフのみでの収録が続いたことに「相当苦労されたと思う」とMCの上沼を慮った上で、このところの上沼について「逆に熱量やパワーが伝わってきている」と語り、期待感を込めた。同局側は、『クギズケ!』は「視聴率的にも好調」であり、「現状、終了の予定はございません」と断言している。
在阪テレビ局関係者は次のように話す。
「上沼さんのレギュラーはほかにABCラジオの『上沼恵美子のこころ晴天』だけ。彼女には一定のファンはいるので、視聴率や聴取率が見込めるのは利点。また、『クギズケ』に関しては関西では番組提供スポンサーがついておらず、CMは全てスポット扱い。特定のメインスポンサーがついていないぶん、何かあってもクライアントに苦情が殺到するといったことが起こりづらいという面もある」
4月13日には67歳の誕生日を迎える上沼だが、長年にわたり「なにわの女帝」として君臨。一方、ここ数年で次々と番組が終了していることから、今年2月1日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)でも、芸能界引退を検討しているなどとこぼしていた。司会の黒柳徹子から仕事があるうちは続けたほうがいいと助言されると、上沼は嬉しそうに「黒柳さんに言われたなら、絶対言うとおりします!」と宣言していたが……。
今後もいつ自ら番組を卒業宣言したり降板を言い出すかわからないという不安は確かに付きまとっている。もっとも、特に関西では上沼を引き止めておきたい事情もあるという。
「上沼さんの代わりを務められるような、関西ローカルのタレントが全く育っていない現状があるのです。毒舌を吐きながら、しかし番組をちゃんと仕切ることができるタレントさんなんてすぐに育成できませんし、ましてや冠番組を持つレベルに育つにはもっと時間がかかる。20代の若手番組スタッフが同世代くらいで候補者を見つけ出して育成していけばいいのですが、近年の制作費削減もあって、今やそんな余裕はどこのテレビ局もありません。また、若手はどうしても東京への進出を目論んでいるので、関西に残りづらい。このままでは、関西ローカルバラエティはジリ貧になっていくばかり。今のところ最有力候補は東京から関西に拠点を戻してタレント活動をしたい希望を持っている東野幸治だが、それだとまた吉本枠が増えて調整が難しくなる」(ベテラン構成作家)
上沼が「なにわの女帝」を降りる日はまだまだ先のようだ。
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